私の娘は先天性トキソプラズマ症です。

先天性トキソプラズマ&CMV患者会ができました。興味のある方はhttp://toxo-cmv.orgを見てください!FBもあるよ

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2011-12-13

TORCHのC;サイトメガロウィルス

『TORCH』の中の『C』が示す、
『サイトメガロウイルス感染症』について、
ざっと説明します。


復習ですが、TORCHとは、母体の感染症が胎児に移行してもたらす
先天性の感染症をまとめて言うものです。(詳しくは過去記事参照)


各病気の頭文字をつなげて、TORCHトーチと言います。
(ちなみにトキソプラズマがそのTです。)

先天性サイトメガロウィルス(CMV)感染症は、胎児期に感染して成り立ちます。

出生時の症状は不顕性なことも多いですが、
(つまり、血液検査しなきゃ、ぱっと見はわからない⇒先天性トキソプラズマもそうです)
顕性だとすれば、症状は
子宮内発育制限による未熟性、小頭症、または流産、死産、
黄疸、点状出血、肝脾腫、水頭症、脳室周囲石灰化、脈絡網膜炎および肺臓炎などです。

先天性CMV感染乳児の約10%で出生時に症状がみられます。

これだけ見てもわかる通り、先天性トキソプラズマ症と、ほぼ同じ症状です。

なので症候性の先天性CMV感染症を
トキソプラズマ症、風疹、梅毒などの他の先天性感染症TORCHと鑑別しなくてはなりません。

症状だけでは、他の感染症との鑑別がつかないので、
(現に、私も初めはサイトメガロウィルスかトキソプラズマか、と言われてました。)
診断はウイルス分離や血清学的検査によります。


新生児では,ウイルス培養が主な診断法です。

母親も血清学的検査により診断できます。

生後2週間以内に採取された
尿や他の体液からウイルスが分離された場合に、
先天性CMVと診断されます。

2週間以降では、陽性培養は周産期感染または先天性感染を示し得ます。

乳児はどちらの型で感染しても、
その後数年間CMVを排出することがあります。

症状が前述のように多彩なため、
頭部超音波やCT検査、および眼科的評価も行うべきです。


また、CMVに初感染した女性が安全に妊娠できる時期は不明です。
(トキソプラズマの場合、抗体が安定し、少なくとも初感染から半年経てば、
それからなら妊娠しても先天性トキソプラズマ症には、胎児はもうなりません。)

胎児へのリスクは評価するのが難しいので、
妊娠中CMVに初感染した女性はカウンセリングを受けるべきですが、
(中絶を選択する場合も十分ありえます)
健康な女性に妊娠前や妊娠中のCMVに対する
ルーチンの血清学的検査を勧める専門家は少ないのが現状です。
(これも、トキソプラズマと同じです。
危ないとわかっていながら、確率が低いからという理由で、
検査はされないのではないでしょうか?)


先天性CMV感染症は、
世界中で出生の0.2〜2.2%に生じていますが、
初発または再発性母体感染の経胎盤的感染によりもたらされ得ます。
(再発でもというのが怖いところです


新生児の症候性疾患は、母体の初感染後
特に妊娠の前半に非常に生じやすいです。
(トキソプラズマも妊娠前期での感染が、胎児への重篤な症状がでやすいですね。)

米国の社会経済的に高水準ないくつかの集団では、
若年女性の50%がCMVに対する抗体をもたず、
初感染を生じやすくなっています。
⇒日本も衛生大国ですから、同じことが言えます。

またトキソプラズマと違い、周産期CMV感染症というのも有り得ます。

つまり、生まれるその瞬間までは感染していなかったのに、
生まれる過程で、感染した子宮頸部分泌物に触れたり、
母乳や血液製剤への暴露により生じ得ます。

ただしその場合、
母親がすでに感染していたので抗体を持っていて、
またその母親由来の抗体が胎児にすでに流れているので、
その抗体が防御的に働き、
暴露した正期産児の大部分が無症状であり、感染しないようです。

一方で早期産児はCMVに対する抗体が少ないので、
特にCMV陽性血液が輸血されると、
重篤な感染症を起こしたり死亡したりする可能性があります。

未熟性が強いほど、
肺炎、肝脾腫、肝炎、血小板減少および異型リンパ球増加を
発症することがあります。


妊娠中にCMVに感染した女性の多くは無症状(不顕性)ですが、
単核球症様の疾患を発症する者もいます。


症候性新生児の死亡率は30%に及ぶことがあり、
生存した児の70〜90%で
難聴,精神発達遅滞,視力障害などの神経学的障害がいくらか残るようです。


さらに、無症候性児新生児の10%で
最終的に神経学的後遺症が残ることもあるようです。


聴覚障害の懸念があるので、
新生児期以降も綿密なモニタリングが必要です。


特異的療法はありません。


ガンシクロビルは先天性CMV新生児におけるウイルス排出を減少させ、
6カ月時点における聴力低下を防ぎますが、
治療を中止すると、ウイルスは再び排出されます。


したがって、治療におけるその役割に関しては意見が分かれているそうです。


予防としては、免疫のない妊婦は、
ウイルスへの暴露を少なくするよう努めるべきです。


例えば、CMV感染は保育所に通う小児に一般的なので、
妊婦はこのような児の尿や気道分泌物に触れた後は、
常に徹底的に手を洗ってください。


輸血関連の周産期CMV感染症は、
早期産児にCMV抗体陰性提供者からの
血液製剤または感染の危険性をなくした
製剤を投与することにより予防でます。


また、近年ではCMVワクチンの開発が検討されているそうです。




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