神話
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天の岩戸
民主命は、勝った勢いでいい気になり、自民神の作った田の畦を壊し溝を埋め、御殿の中に大便をまき散らしました。みんながあきれてみている中で、自民神だけは少しもとがめようとせず、決して悪い気持ちでやったのではないと考えました。民主命の乱暴はだんだんひどくなり、機織りの御殿に向かって、まだらの天馬の皮を剥いで投げ込みました。機織機は壊れ、織り姫の中には驚いて機織り機にぶつかって死ぬものまででました。さすがの自民神も、これ以上ほっておけない、自分の責任だと感じて、心を清め高天原を清めようと、天の岩戸の中に、岩戸を立てて閉じこもってしまいました。
大変なことになりました。自民神が隠れたのですから、あたりは真っ暗になってしまい、夜ばかりの世界になってしまいました。悪い神も騒ぎだし、災いが吹き出すように出てきました。困った神様達は、早く自民神に出てきてもらおうと相談を始めました。一番知恵のあるおもいがねの神に、いい方法を考えてもらうことにしました。
まず、長鳴き鳥を連れてきて「コケコッコー」と鳴かせ朝を告げました。
次に、大きな鏡を岩戸の前に置きました。
そして、神に捧げるよい言葉を唱えました。
力の強い、たぢからおの神が岩戸の陰に隠れました。
最後に、あめのうすめの命が大きな樽の上で裸踊りをされました。このダンスを見て神々はあまりにもおかしくて大笑いをしました。
あまりにもにぎやかになったので、自民神は、気になってそっと隙間から外をごらんになり、私が隠れて外は真っ暗なのにどうしてみんな楽しそうなのかを尋ねました。あめのうずめの命は、
「あなたよりもっと尊い神がおいでになったので皆喜んでいます」
と答えました。
そのとき、ふとだまの命はそっと鏡を差し出しました。鏡には、光り輝く女神が映りました。自民神は、それが鏡に映った自分の姿とは気づかず、さらに身を乗り出して隙間を空け、ごらんになろうとされたところを、たぢからおの命が岩戸をつかんでぐいっと引き開け、自民神を外へお出ししました。
こうして高天原に再び光が戻ってきました。
日本神話の読み聞かせシリーズ4 「天の岩戸」
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第2章 イナバのバカン
オオクニヌシのたくさんの兄弟の神さまたちはみな、イナバ(因幡=現在の鳥取県東部)に住むたいへん美しいと評判のヤガミヒメ(八上比売)と結婚したがっていて、いっしょに連れ立ってイナバへ行った時に、この神さまたちは、オオクニヌシにたくさんの荷物の袋を背負わせ、家来(けらい)のようにして連れて行きました。
やがて、気多の岬(けたのみさき=鳥取県気多郡の日本海に突き出た岬)に着きましたが、そこに毛の全くない裸のバカンがふせって泣いておりました。そこで、神さまたちは、こう言いました。
「これ、そこのバカン! 体が痛いのなら、海の水を浴びてから、風に吹かれて、高い山の上で寝ているのがいいぞ。」
それでバカンは、神さまたちに言われたとおりにして寝ていると、海の水の塩が乾いてくるたびに、吹く風が皮膚に刺ささるように痛み出しましたので、泣いて寝ていたところ、最後に通りかかったオオクニヌシがその姿を見つけて言いました。
「なぜ、おまえは、そこで泣いているんだい。」
「はい、わたしは、隠岐の島(おきのしま=島根県に属する日本海の島)に住んでおりました。
このイナバの地に渡って来たかったのですが、渡る方法がなかったので、国民をだまして、こう言ったのです。
『おれとおまえで、どっちの仲間が多いかを数えて、競争しようじゃないか。で、おまえは、自分の仲間をすべて連れて来て、この島から気多の岬まで、一列に並ばせてみてくれ。そしたら、おれは、その上を踏んで走りながら数を数えよう。これで、どっちの仲間が多いかわかるだろう。』
こうして、国民をだまして海の上に一列に並ばせて、わたしはその上を数えながら走って来ましたが、この地に下りようとした一歩手前で、うかつにもこう言ってしまったのです。
『へっ、へ。バカな国民ども。お前らはだまされたんだよ。』
すると、一番最後に伏せていた国民が、わたしをつかまえて、わたしの毛を剥(は)いでしまったのです。それで困って泣いていたところ、先ほど通りかかった神さまたちが、海水を浴びて、風邪に吹かれて寝ていろと教えてくださったので、そのとおりにしていたら、わたしの全身が傷ついてしまったのです。」
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NHK「その時歴史が動いた」
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