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書庫読書日記

本を読むこと−それは、私にとっては「快楽」。
物語の中のある深みに接したとき、私にはいつも浮かぶ光景がある。
ギリシャ風の女神が、壷を傾け、甘美な蜜をたらしている。
私はひざまずき、顔をあげ、口をあけてその蜜を受ける…
なにか秘密めいた、特別なご褒美…
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この書庫、7ヶ月ぶりの更新だ〜。
この間、母がグループホームに入居し、東日本大震災があり、私は結婚をして引越しのための片づけの日々を過ごし、息子はうつを発症してしまいながらもアパートでの一人暮らしへ旅立ち、一人残った私は何もせず引きこもってiPad三昧の日々を送るに至っている。
この結構変遷の大きな日々を伴走してくれた本たち。

1『ガーデン・ロスト』 紅玉いづき
2『紫色のクオリア』 うえお久光
3『竹田くんの恋人』 桜庭一樹
4『愛と幻想のファシズム 上・下』 村上龍
5『ダンス・ダンス・ダンス 上・下』 村上春樹
6『ねじまき鳥クロニクル 第一部・第二部・第三部』 村上春樹
7『夏への扉』 ロバート・A・ハインライン
8『不思議なくらい心がスーッとする断捨離』 やましたひでこ
9『人生がときめく 片づけの魔法』 近藤麻理恵
10『あんたの神さま』 てんつくマン
11『「親のようにならない」が夢だった』 加藤秀視
12『"弱者"にやさしい会社の話』 坂本光司

1〜3 息子に借りたライトノベル。
4〜6 息子に借り、云十年ぶりに読んだ小説。
7 息子に借りたSF。
8〜9 引越しのためのモチベーションをあげるために読んだ片付け本。
10〜12ブロ友さんに教えて貰った、より良く生きるための示唆に富む本。

7『夏への扉』は、有名な古典的SF。
私は初めて読むが、知ってらっしゃる方もたくさんいるのではないかと思う。
1956年に出版され、主人公が1970年から2000年の世界に30歳のままで行くという設定の小説だ。
1970年はおろか2000年も過去になってしまった今読むと様々な感慨がある。
ハインラインがいきいきと活写してみせた未来の姿のうち、まだ全く実現していない事と、まるで想像もしていない方向へと進化した事と。
それでも、その明るく牧歌的とも言える雰囲気と主人公の人物像、そして優れたプロットは今なお輝きを失っていない。

9『人生がときめく 片づけの魔法』 は、超おすすめ。
片付け本は大体内容が想像出来るが、この本は目から鱗で、すぐに片付けを始めたくなると思う。

10『あんたの神さま』の著者てんつくマンさんは、山崎邦正さんの元相方で、路上詩人、映画監督(
代表作『107+1〜天国はつくるもの〜』)などを経て、地球温暖化防止のための植林活動を行うNGOを発足、さらに東日本大震災での復興支援活動、セミナーの開催などを行っている。
私はこの本を読んでから、てんつくマンさんのメルマガを毎日読んでいる。
様々なことを気づかせてくれ、メンタルの回復にも一役かってくれている、今の私の人生になくてはならない存在。
てんつくマンさんのメルマガ登録→
http://merumo.ne.jp/00518931.html

11『「親のようにならない」が夢だった』の加藤秀視さんもすごい人。
「酒乱の父、殴られる母、暴走族からヤクザになった俺……けれどどんなに堕ちても、人間は変われる!
苦しみながら裏社会から抜け出し、起業家・慈善事業家となった男が、すさまじい体験を通して伝えたいことーー」(帯より)
余談だけれど、暴走族のアタマをやってたような人って、そのリーダーシップとカリスマ性でどの社会でもやっていけそう、とか、裏社会の方が表社会よりずっと厳しいじゃん…とか思ってしまった。

12『"弱者"にやさしい会社の話』は読みたてのほやほや。
『日本でいちばん大切にしたい会社』の著者が、「障害者雇用や高齢者雇用に尽力している企業の話、それに障害者や高齢者の生活を支援する商品の開発や、そうしたサービスの提供に賢明に取り組んでる会社の話」(「はじめに」より)を集めた本。
上の加藤秀視さんの会社も載っている。
読後、温かな気持ちになり、正しい志には正しい結果がついてくるんだ、という安堵と希望を与えてくれる。
私も「弱者にやさしい会社」のアイディアだけはいっぱい持っているのだけど、誰か実行してくれないかなぁ。

イメージ 1

          https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/01/36/tomorowswind/folder/1113745/img_1113745_35938637_0?1296626502

『とらドラ! 1〜10』     竹宮ゆゆこ著
『鱗姫』             嶽本野ばら著
『エミリー』           嶽本野ばら著
『ミシン』            嶽本野ばら著
『少女禁区』           伴名練著
『乱暴と待機』          本谷有希子著
『薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木』 江國香織著
『羊をめぐる冒険 上・下』    村上春樹著
  
『NO LIMIT』           栗城史多著
『風の中のマリア』        百田尚樹著
『天空の蜂』           東野圭吾著
『不思議じゃない国のアリス』   沙藤一樹著
『少女』             湊かなえ著 
『どれくらいの愛情』       白石一文著
『製鉄天使』           桜庭一樹著

この書庫、4ヶ月以上更新してなかったのね…。
上記で全部かもよく分からないけれど。
4ヶ月ちょいで25冊…そんなものかな。

上8作品は、息子に借りたもの。
『とらドラ!』は、ヤングアダルト向け、いわゆるライトノベル。
高校生が主人公のラブコメ。
イラストもアニメちっくだし、内容もまるで漫画みたいで違和感があった
(あ、漫画は好きです。でも、同じ内容でも漫画だと自然に読めるのに、
文章だと違和感感じるのは、私の感性が古いからでしょうね)のだけれど、
さすがに10巻もあると、その世界にすっかり馴染み、登場人物も友達のよう、
はおこがましいにしても、息子の友達のよう、なくらいに親しんでいった。
文章もうまいし笑えたし深みもあり、私の「うつアンテナ」にひっかかる
所もなく、楽しいときを過ごさせてもらった。
それにしても…主人公の竜児くん、女性にとって理想の男子じゃないかなぁ…。

嶽本野ばらは、きっと最初に処女作品集『ミシン』を読んでいたらもっと
感動だったと思うのだけれど。
手元に文庫本があるので、裏表紙の作品紹介から。
「発売当時、数多くの読者に衝撃的な感動をもたらし、のちの全嶽本野ばら
 作品の原点となったベストセラー処女小説集、待望の文庫版!
 孤独な青年雑貨店主と、心に病をもつ少女−Vivienne Westwoodの洋服を
 愛する二人が運命的に出会い、はかない逃避行に旅立つ名作「世界の
 終わりという名の雑貨店」、そしてMILKの洋服を華麗に着こなすカリスマ
 ヴォーカリスト、ミシンに恋する少女の「乙女」としての生きざまを強烈
 に描いた表題作「ミシン」を収録。」

『少女禁区』は日本ホラー大賞受賞作。
『遠呪』を改題したらしいが、『遠呪』のほうが内容にふさわしい気がする。
数百年に一度と称されるほど秀でた呪詛の才を持つ少女にいたぶられ隷属
させられる少年のお話。

『乱暴と待機』、これも裏表紙より。
「二段ベッドが置かれた、陰気な借家に同居する"妹"こと奈々瀬と"兄"英則。
 奈々瀬は家にこもり「あの日」から笑顔を見せなくなった"兄"を喜ばせる
 ため日々「出し物」のネタを考えながら、英則からこの世で最も残酷な
 復讐をされる日を待ち続けている。
 一方、英則はそんな"妹"を屋根裏に潜り込んでは覗く、という行為を繰り返し
 ていた。
 そこへ英則の同僚・番上が訪れ…。」
なんかとっても隠微な話みたいですが。
いや、そういう部分の大いにあるんだけれど、なんといってもこの奈々瀬という
少女の、人の顔色をおどおどと窺いながら、相手を不快な気分にさせまいという
ことをすべての優先順位の1位において行動するさまが、ああ、自分にもある、
特にもっと若かったころにはここまで極端でなくてもこういう感じだったと激しく
共感してしまった。
恐らく、現代に生きる誰にも思い当たるようなこういうキャラクターをはじめて
描いた作品なのではないだろうか。

『羊をめぐる冒険』は再読。
もう20年くらい前に読んだんだと思うが。
あのとき感じた(そして今息子が感じるような)みずみずしさ、切なさを感じ
なくなってしまったのは、私が年をとったせいなんだろうな…。

『NO LIMIT』はブロ友さんが紹介してくれた本。
帯より。
「標高7500メートルから先は酸素濃度が地上の約3分の1、"デスゾーン"と
 呼ばれる世界。
 生物を寄せ付けない極限の環境で、彼は静かに「孤独」や「恐怖」を見つめ
 続けた。
 ソロアルピニスト・栗城史多が山の頂で受け取った魂のメッセージ集。」
私がそのブロ友さん(正確には、彼女がやっているのはブログではなくDAYSだが)
あてに書いた感想。
「こういう本、なんか今の私じゃ心に響かないんじゃないかって思いながら読み始めた。
 「不可能は自分自身が作っていた幻想だと気づいた」って聞いても、でも、うつの
 人間は思い切ってえいって飛ぶと、ぶざまに堕ちちゃう可能性大だし。
 みたいに思っちゃうかなって。
 でもね、読み進めているうちに、なんだか私の心が変わってきたの。
 心に翼がはえたよう。
 軽々と自由に飛翔しているような。
 宝物みたいな言葉もたくさんもらった。
 紹介してくれてありがとう、ね。
 それにしても、写真の栗城さん…かっこよすぎ〜!」

『少女』は、面白かった。
その物語としての面白さ、数多くの伏線とそれが繋がっていく様、数多くの仕掛け
は、さすが『告白』を書いた湊かなえならではだ。
『スコーレNo.4』        宮下奈都著
『Box!』              百田尚樹著
『昨晩お会いしましょう』     田口ランディ著
『7月24日通り』          吉田修一著
『シンメトリー』           誉田哲也著
『人質カノン』            宮部みゆき著 
『冠・婚・葬・祭』          中島京子著
『ファンタジスタ』         星野智幸著
『レキシントンの幽霊』      村上春樹著
『虐殺器官』            伊藤計劃著
『ツインズ』             嶽本野ばら著
 
2ヶ月分で11冊は、最近の私にしては、スローなペース。
午前中ソファに寝っころがって本を読むのが習い性になっていたが、かえってそれがうつを呼ぶ気
がして、夜寝る前と、ぐったり何も出来ない日だけに読むようにしたのがひとつ。
あと、この中に、すごく手ごわい本が2冊あって、うつ脳のため読むのにすごく時間がかかったのが
ひとつ。
 
『Box!』 はいちおし。
高校のボクシング部の話なのだけれど、とても面白かった。
みんなに、すごく良いから読んで読んで!と勧めたくなる本。
 
吉田修一、『7月24日通り』 は、正直もうどんなストーリーか覚えてないのだけれど、最近話題の
映画『悪人』の原作は、吉田修一の中で最高傑作だと思う。
『悪人』は最近読んだ本の中では、私的にはベスト3に入る。
 
『ファンタジスタ』 !!!
これが、手ごわい本のうちの1冊で、かつ、強烈な印象。
これに似た小説を私は今まで読んだことがない。
表題作は、第25回野間文芸新人賞受賞。
一般受けはあまりしないかもしれないけれど…本オタクには一読の価値あり。
 
『レキシントンの幽霊』。
『1Q84』にせよ、最近の村上春樹の小説は、そんなに好きではないのだけれど、やっぱり村上春樹
の文章を読むとそれだけで幸せになれる。
これは、ちょっと昔の短編集。
味わい深いです。
 
『虐殺器官』が、手ごわい本のうちのもう一つ。
宮部みゆきをして「私には、3回生まれ変わってもこんなにすごいものは書けない。」といわしめた本。
「ベストSF2007」第1位、第1回PLAY BOYミステリー大賞受賞、「ゼロ年代SFベスト」第1位だ
そうです。
私的には、確かにすごいけれど、そこまで?といった印象。
 
『ツインズ』 。
嶽本野ばらは、最近とても好きになった作家なのだけれど、この物語は痛かった…。
ヒロインの女の子が神がかりになるシーンが、私のうつのつらい部分と呼応しあって…その傷みが
リアルに分かりすぎて…痛かった。
これの副題は、「続・世界の終わりという名の雑貨店」なのだが、私の行きつけの図書館には、
『世界の終わりという名の雑貨店』がなくて、読んでいない。
すごく読みたいのに!
(続、じゃないほうには、その神がかりのヒロインは出てこないし。)
 
 
『追憶のかけら』 貫井徳郎著
 
★★★☆☆
 
大学の国文学科の講師である松嶋は、酔った勢いで悪友にさそわれて風俗店に行ったことが
妻にばれ、妻に愛想を尽かされてしまう。
実家に帰った妻はその1週間後、交通事故にあい、死んでしまった。
3歳になる愛娘を遺して。
そんな松嶋のもとに、終戦直後に数本の作品を発表した小説家の未発表作品が持ち込まれる。
その手記には、なぜ自ら命を絶ったのかが克明に綴られている。
そこに遺された謎を解いてほしいと頼まれた松島は…
 
読み出したら止まらない、ノンストップノベル、徹夜本です。
(実際は徹夜なんかしなかったけれど…)
惜しむらくは、後半、謎が複雑というか凝りすぎていて、ちょとうつ脳にはついていくのが
しんどくなりました。
でも、単なるミステリーにとどまらない、深みのある作品です。
 
 
『ランドマーク』 吉田修一著
 
★★★☆☆
 
大宮に建築中のビルの設計士と、そのビルで働く鉄筋工の話が交互に語られる。
吉田修一は、いわゆるブルーカラー、特に建築関係の現場作業員を描くのが上手い。
著者にそういう経験があるのだろうか。
 
読後、何か、言葉にできない何かを胸にぽんと投げ入れられたような余韻が残る。
(こういう純文学系の本の感想書くのって難しい…)
 

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