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はじめて会った時、ふと、思った事があった・・・なんか変な気分、これはなんだろう、未だ、新規開拓で訪問したばかりの中堅会社の部長だった、けれども妙な雰囲気。 おやじだ。学生時代に亡くしたおやじに似ているのだ。 普段から口数が少なく、あまり物を言わないが、たれ目で決して体格は良くないが丸く額には2本の横しわがあり見るからに温和で物静かだが、吸い込まれる様な色の瞳が何処か遠い記憶にマッチングしたのだ。 おかしなものでとても早死に無父親の為、大学を辞めざるを得ない。なんて、軽い逆恨みのボンクラ息子は、今やちょっとなの知れた流通業の営業マンとなった。 営業マンとは何度か足を運び少しずつ親睦を深め、お仕事を頂戴していく物だと上司には教わった。 がしかし、この部長さんには、ずーずーしいと言うか、何か異質なものを感じて比較的良く話が弾んだ。 そうだ、君ゴルフは出来るよね? 先日、傘で素振りをしていたろ・・・ えっ?見られちゃいましたか? マ・まあ、たしなむ程度で。 今度ゴルフに行かないか? 大変光栄です。 普通はこう言う事は営業マンがセッテイングする物だろう? 何か本当に旧来の友人と行くゴルフの様な感覚のまま妙な準備もせずその日を迎えた。
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