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(2)
「あげてみようかなって・・・誰にやるんだ?」
いつの間にか調理室に皆に混じりチェギョンの隣に立っていたシンが言った。
チェギョンは驚き隣にいるシンの顔を見た。
「シン君!何でここに居るの?授業は?」
「授業は、とっくに終わっている。もう、放課後だ!それより何だ・・・その顔は?皇太弟妃であろう
者が」
と言って、シンはチェギョンの頬に口付けをしチェギョンの頬に付いた生クリームを舐め取った。
皆が居る前でシンがチェギョンの頬に口付けをした事で一瞬、調理室の空気が止まると調理室から一斉
に歓声が沸き起こった。
チェギョンは、顔を真っ赤にさせ固まり。
その光景を見ていた教師もチェギョン同様固まっていた。
普通、教師だったら、そんな光景を見た途端、『こらーっ!学校で何してるーっ』と怒り狂う所だが、
皇太弟ご夫婦が通われた高校と言う事もあり、本年どの入学入学希望者も例年より倍に増えた為、何に
も言えない。
また、公の場で認められている夫婦で、この国の王子。
この二人の頬へのキスシーンは、新聞各社が大きく一面を飾った事があった為、教師陣も二人に対して
何も言えなかった。
「それ・・・俺のだろ?」
顔を真っ赤にさせたままチェギョンは、頷いた。
以前のシンだったらチェギョンが居る教室に自ら進んで入る事も、皆と一緒に食堂のテラスでお昼を取る
事もなかったが、チェギョンが帰国してからのシンは、チェギョンの隣は、自分の特等席と主張している
かの様にお昼もチェギョンの隣に座りチェギョン達と共に食事をしていた。
当然、シンの友人達も自然と一緒になり、いつしかチェギョンとシンが座る席は、何時しか生徒の間で
「Crown Prince」と生徒の間で呼ばれる様になった。
「お前が作った割には上出来じゃないか?」
「上出来って・・・何よそれ〜っ!」
頬を膨らませ言う。
美食家のシンにとってもチェギョンが作る料理は、一般家庭料理で素朴だが、食べると不思議に心が温か
くなり、幼少時代に食べた母の味と似ていた。
チェギョンは頬を膨らませながら、ロールケーキを仕上げ、調理室の後片付けを終えた。
♪トルル〜、トルル〜♪
シンの携帯が鳴った。
今の時間、シンの携帯電話が鳴ると言う事は、きっとコン内官から宮廷へお戻りコールに違いないとチェギョンは確信した。
「判りました。今、行きます。」と言ってシンは携帯電話を切った。
「残念だがチェギョン、そのロールケーキは、学校で食べられない。」
「えっ!食べられないって・・・どう言う事?」
「迎えが来たんだ!そのロールケーキは、持ち帰り・・・東宮で一緒に食べよう。」
渋々チェギョンは、作ったロールケーキを箱に入れシンと共に迎えに来た車に乗り込んだ。
頬を膨らませながら『皆で食べようと思ったのにーっ!』とブツブツ小さな声で言っていた。
「父上と母上が東宮に来ているんだ」
肘置きに頬杖を付きながら言うシン。
「何だ〜っ!お義父様とお義母様が来て居るんだったら・・・最初からそー言ってよ。私が作ったロールケーキ。
お義父様とお義母様にも差し上げよう!」
手に持つロールケーキを見ながら嬉しそうに言うチェギョン。
「残念だな!父上と母上が口にされる物は、全て気味尚宮が味見た物でないと食べられないんだ」
「じゃーっ!シン君もじゃない。」
「僕は良いんだ!」
「何それ!」
再びチェギョンは頬を膨らませた。
二人を乗せた車は、東宮殿の正面玄関に横付けされた。
「お義父様ーっ。お義母様ーっ」
まるで幼子が両親に駆け寄る様にチェギョンはシンの父と母を呼びながら東宮に入っていった。
ロールケーキを持ったまま。
二人の姿を確認した上皇夫婦は、微笑み出迎えた。
「お帰りなさい。」
「お待たせしてしまい、申し訳ありません。ただ今、帰りました。」
チェギョンに遅れて東宮に入って来たシンが両親に言う。
「シン、チェギョンお帰りなさい」
二人から遅れ、女王陛下でシンの姉であるヘミョンが入って来た。
「ただ今、戻りました女王陛下。」
シンは、女王陛下に挨拶をすると隣にいたチェギョンも一礼した。
「堅苦しい挨拶は抜きよ!今、私は女王としてここに来ている分けじゃないのよ。それより、チェギョ
ン、手に持っている箱は何?」
ヘミョンは、チェギョンが先程から大事そうにもつ箱に目をやった。
「お姉さん、これですか?」
(おい、チェギョン。姉さんに言うなよ!)
嬉しそうに両手に持つ箱を見ると手にした箱をヘミョンの前に見せた。
「これですか?お姉さん。これは、学校で私が作ったロールケーキです。」
「ロールケーキ?チェギョンが作ったの?」
「はい。今日、高校生活最後の調理実習で・・・。お姉さん、召し上がります?」
チェギョンは、チラっとシンの顔を見るとシンの目は、『さっき言ったろ?』と言う表情をしていた。
「召し上がれませんよね・・・お姉さん達が口にされる物は、全て気味尚宮が試食した物じゃないと・・」
語尾を小さくしながら、申し訳なさそうに言った。
「そんな事、ないわよ!チェギョン。そのロールケーキは、間違いなく貴方が作ったんでしょ?」
「はい。」
「なら、気味尚宮が試食しなくても大丈夫よ!家族が作った物を気味尚宮がいちいち試食していたら大変でしょ?」
「そ・・・そうですよね。」
隣にいるシンの表情を横目で見ながらチェギョンは、笑顔だが顔を引きつらせていた。
「そうよ・・・チェ尚宮。」
「はい。陛下。」
「太皇太后様も東宮にお呼びして来て下さい。」
「はい。陛下」
久しぶりに東宮殿に家族全員が揃った。
チェギョンが作ったロールケーキでお茶を楽しみ東宮殿からは笑い声が絶えなかった。
終わり。
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ともたんさん、こんにちは。
シン君、気味尚宮がって言っているけど・・・
本当は、チョギョンちゃんの作ったロールケーキ独り占めしたかっただけじゃないのかな(チョギョンと二人で、あ〜んって食べたかったってことはない?お子様シン君。)
意に反して、みんなで食べたロールケーキはいかがでしたか?
感想が聞きたいわん♪
2008/7/5(土) 午後 2:17 [ rik*cha*y*ukun ]
シン君大胆になりましたね〜これくらい表現できると自他も認める僕だけのチェギョンですね(ヨシ。ヨシ)
ロールケーキはもちろんチェギョンに食べさせてもらいたかったシン君でしょう・・・
チェギョンのおかげで暖かな皇室ができあがりましたね
皆で食べたロールケーキ シン君の本心聞きたいわぁ〜
2008/7/5(土) 午後 6:29 [ カンちゃん ]
ともたんさんこんばんは。シン君のチェギョンへのラブラブ度がアップしてとてもほほえましくてたのしですね。
こういうシン君だいすきです。
高校生だったシン君とチェギョンちゃんのお話また書いてほしいな・・・。
2008/7/5(土) 午後 10:16
ともたんさん こんばんわ
シンくん ほっぺのクリーム舐めちゃうなんて…赤面です
でも、私もされたい!! 失礼しました!!
2008/7/6(日) 午前 0:08 [ . ]
ともたんさん、こんばんは。
シン君残念、独り占めできなくなりましたね。
でも家族みんなで食べるのもおいしいに決まってますよね。
それにしてもシン君大胆。でも夫婦だからいいですよね。
ラブラブシンチェが見れてうれしいです。
2008/7/6(日) 午前 0:15 [ まなと ]
rikuchanyuukunさんへ
気味尚宮は、シン君の口実です。
本当は、チェギョンが作ったロールケーキを独り占めしたかった我侭王子様です。
その後のシン君は、ご想像にお任せします。
2008/7/7(月) 午後 6:33
カンちゃんさんへ
シン君大胆になりました。
なんたって・・・お互いの想いが通じラブラブですから。
チェギョンが作ったロールケーキを独り占めしたかっただけのシン君です。
それでもシン君は、素直にまだチェギョンに食べたいといえません。
2008/7/7(月) 午後 6:36
nachiさんへ
シン君風の味見です。
一度、シン君は沢山いる報道陣の前で、ホッペにチューをしているので、これくらいは、ご愛嬌かな?
でも、チェギョンは恥ずかしいですよね。
2008/7/7(月) 午後 6:45
かぐらさんへ
シン君にとっては、大切な大切な奥様です。
今まで想いが通じず通じても離れ離れの生活だったので、その反動でお二人はラブラブです。
高校生のお二人のお話は、もう一本考えています。
2008/7/7(月) 午後 6:48
まなとさんへ
シン君の本音
本当は、チェギョンが作ったロールケーキを独りで食べたかったシン君でしたが、目論見が全て外れ、家族で食べる事になってしまいました。
シン君は、一度サービスと言う形で報道陣の前でホッペにチューしているので、シン君風、味見です。
2008/7/7(月) 午後 6:51
ともたんさん。「チェ尚宮の独り言」から下のお話が読むことができません。とてもおもしろいお話にたどり着いたのに残念でなりません。教えてください。これを読んだ方も教えていただければありがたいです。
2008/8/7(木) 午前 8:05 [ - ]