昨年ごろから始まった当工房のHOキハ58系工作は、言うまでもなくKATO製品の品質の高さに乗っかってます。
お手頃な価格。詳細にしたい表現を適度に押さながら、プラ製品と量産という宿命をさりげなくクリアしつつ、安定しているこの品質は、まさに鉄道模型のトップクラスでしょう。
このような名作はそう簡単に生み出されるものではなく、新商品発表の頻度が落ちるのは仕方ないことなのでしょう。
それでもファンは首を長くして待っているのですけどね。
さて、今回はそのHO KATOキハ58系を改造するにあたり、避けて通れない分解について、少し書きたいと思います。

通算で54両(2018.11.19現在 キロを含む)の当該模型の改造・塗り替えを行ってますんで、現在では種車が入荷した時点ですぐに分解にかかります。
もう慣れてしまっているので、完全分解なら5分もかかりません。
そんな時、先日お客様に「分解についての質問」を戴きました。
さっそく順を追って行きましょう。

えー毎度のことですが、このブログに記載されたやり方で行って、大事な模型を破損されても、当方は一切責任を持ちません。
あくまでも自己責任でおこなってくださいませ。


難しいことはほとんどありませんが、コツを少しづつ披露しますね。
① 上限の分解
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ボディの裾を指でめくって、その床下側の中央部にツメがあります。
相対する凹みはガラスパーツについてますので、ガラスパーツとボディーが離れていますと、ツメが上手く凹みから離れてくれません。
そこで、片側側面をめくりあげ、精密ドライバーのマイナスをガラスパーツの凹み付近にこじ入れて、ツメを剥がします。
その時無理矢理こじったりするとボディや床下に傷がつきますので注意ですが、どうしても難しいときは床下側をテコの支点にして、床下を犠牲にします。
組立後は隠れて見えなくなるのがその理由です。

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片側が外れてしまえば、もう一つの側面は楽に外れます。
この時にM車のモーターカバーを持って上下分離をすると、そのカバーが外れてしまいます。
このモーターカバーを留めるツメがかなり脆弱なので、折らないように気を付けます。

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モーターカバーを外してしまいました。ついでに台車に排障器を取り付けます。
M車の排障器の取り付けは、動力台車を外して行った方が早いです。
台車の外し方はNゲージと同じで、台車を横にヒネリながら下方(地面側)にネジるもので、破損の恐れは少ないです。それほどまでにこの台車取り付け部分の樹脂はNゲージよりも分厚く丈夫ですので、ためらわずに行います。
はめ込みはその逆の動作です。
必ずヒネリながら行います。

②排障器の取り付け
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排障器をすぐに取り付けてしまうのが僕のルーティンです。
画像の様に中指の爪で台車と車輪の間に隙間をこじ開け、親指と人差し指で持った排障器をはめ込みます。
反対側も同じ指と爪を使いますが、ポジションが少し変わります。
ピンセットで何度もやってみたのですが、爪と指で直接行った方が僕は早いです。
(特に安いピンセットだと部品を飛ばして、なんど床に這いつくばってオロオロします。この屈辱的ポーズは誰にも見せれませんね)

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T車の場合は台車を取り付けているネジを緩めて行います。
そのとき完全に台車を外して行うのが正攻法なのですけど、ここでコツ。
この台車は一旦外すと、復帰させるときに、ビスが真っ直ぐ台車に通せずイライラします。
台車側の穴が大きすぎて、中でビスが遊んでしまい、上手く通せないのです。
先に台車だけを床下にハメればいいんでしょうけど、なんか僕はひっかかる工程なんですよね。
ですので、画像の様に”首の皮一枚残して”台車を外しきらずに行います。

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ぶらぶらになった台車を真横に向けて、後はM車のときと同じように爪を突っ込んで行います。
これ、簡単で早いんですよ。(僕はね)

③ 床下機器の取り付け
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特に難しくないのですけど、運転台側の助手席下部の小さい箱は、押し込んでも割とすぐに取れて、紛失事故を招きます。
必ず裏から先の細いピンセットなどでボスを押し込むのがいいでしょう。
それでも怪しいときは裏から流し込み接着ですね。
この箱はパノラミック改造の時はスカートの関係で取り付け不可になります。

あと、キハ65の台車はモールドが二分されてます。床下側につく台車の部品はよくポロポロ落ちますので、この時点でさっさと接着することをお勧めします。ゴム系で構わないと思います。

④ ライトユニットの取り外し
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これはあんまり説明は要らないと思います。
まずは画像の矢印の様に、爪で一旦上部に軽く持ち上げます。
するとシルバーの遮光部品からライトユニットが抜けます。
強くガチっと引き上げますと、テールライトの導光材が折れて死にます。

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軽く持ちあがったら指でつまんで手前に引っ張りだします。
丁寧にすれば、ビビることはありません。
最新ロットでもライトは麦球という仕様なので(何故今どき麦球?)、内部に遊びがあります。
ここで結線が外れたりコードが切れたりすることはまずないと思います。

⑤側面ガラスの外し
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これもつまんで引っ張るだけです。特に両端部に引っかかりが強いため、運転側、妻側と徐々に外して持ち上げればいいと思います。
このパーツをあんまりゴシゴシやりますと、サッシの銀の塗装が落ちてしまいますし、モタモタやってますと指紋がガラスにべったりとなります。
ガラス面にはあまり触れないようにします。(でも結局は付きますけどね)
Hゴムが黒仕様のときは、ここで塗ってしまいます。

⑥ ヘッドライト導光材の外し
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指で左右に軽く揺らしながら引き抜くだけです。このパーツも見た目より頑丈です。
僕はある程度緩んだら、鶴首のピンセットを画像の様に隙間に突っ込んで、テコの応用で静かに外します。
外したら種別表示窓のHゴムを黒にしたいときは、サッサとこの段階で塗ってしまいます。
簡単なのは油性マジックですね。その際、ペン先は極細は使いません。Hゴムの凸モールドからペン先が外れてしまいやすいからです。
細か太で一気に黒を載せるといいです。
実はこれにもコツがあるのですが、それはまた今度。

⑦ 前面ガラスの外し
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コイツがクライマックスですね。もっともビビってしまうところでしょう。
まず前面から指でガラスパーツを車内側へ押します。
きっちりハマりこんでますので、それを緩める感じです。
中央の貫通扉窓あたりを押すとパーツが浮きます。

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浮いたパーツの隙間に画像の様に鶴首ピンセットを入れ込みます。
出来る限り深くこじ入れます。
十分先が入ってから、またしてもテコの要領でパーツを持ち上げますが、ここで”パンッ”と勢いよく外します。
するとパーツの柔軟性でたわみながら外れるはずです。
ここに慣れとコツが要りますが、パーツがへし折れるまでには至らないでしょう。(経験値で話してます)
ポイントは
・十分パーツが浮いた状態でピンセットを入れているか。
・鶴首のピンセットですること。(マイナスドライバーで一か所づつ外すのはヒビが入りやすい)
・力ずくでは絶対にしない。
この辺でしょう。

最重要注意事項です。
この透明パーツはヒビなどの亀裂で白濁しやすく、一旦濁ったら二度と透明にならないでしょうから、最も慎重に行わなければなりません。
Nゲージと違い、この前面ガラスは分厚く作られてますので”持ち上げて横にずらして外す”にしても、ずらしにくいのが難点です。

そこで、どうしても怖くてやれないのであれば、ピンセットの先を入れた部分をレザーソーで切断、もしくは切り込みを入れておくと外しやすいです。
ボディに着いたままの切断ですので、その際にボディまで切らないように。
先に切り込みをいれるだけでも、亀裂による白濁はほとんど防げるでしょう。
案外硬いのでカッターナイフやデザインナイフはあまりオススメしません。他の部分を傷つけるだけです。

この前面ガラスをカットしてしまうのは、組立する際に有効です。
はめ込みやすくなりますし、パーツを二分してもはめ込み力は落ちませんので、組み戻しのときに接着剤は不要です。(不安な方は透明ゴム系か少量の木工用ボンドで補強をオススメします)
それほどまでにきっちりとハマってます。細心の注意で行ってください。

⑦ ヘッドライトリムの外し

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ラストです。
裏からバーニッシャーで押し出します。
画像はヘラになっている方を使ってます。
はめ込みのときは、バーニッシャーの丸い球の方にライトリムを通して、バーニッシャーの先端ごとボディの穴に通すとやりやすいですね。

てなわけで長々と説明しました。
総じてHOの方がNゲージよりも組み付けに余裕がありますので組立もバラシも簡単です。
難関は前面ガラスのみです。
もし当工房に塗り替えや改造のご依頼がありましたら、分解・組立をお客様でしていただくのは、割引対象になります。
下まわりのパーツ付けや上下の分解・合体などはお客様で行ってもらうことになりますが、0.5Kを一両に対して割引いたします。
その際、前面ガラスの外しが困難の場合は、着いたままお送りください。
慣れてますので瞬殺します。

というわけで、大して役に立たないかもしれないネタでした。
十分気を付けておたのしみくださいませ。 



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今週はちょっと出張へ

今週は月曜から帰省と大阪出張をしてきました。
名古屋では東急ハンズ名古屋店様で「たかやま」が展示販売されてます。
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ここにはRMMODELSに掲載された「パノラミック みえ」も実物が販売されてます。(画像は違うけど)
そして、
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名鉄6750系一次型も販売中です。
この東急ハンズ様には単なる塗り替えをしただけの作品だけでなく、重加工した”一品モノ”を特に置いてもらってます。

大須のスーパーキッズランド大須店様では、キハ58系の塗り替え品が多数あります。
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主に「タイプ」なのですけど、フル加工の”たかやま”も在籍してまして、現在商談中だとか。
どうもありがとうございます。

そしてこのたび、大阪日本橋のスーパーキッズランド本店様でもお取り扱いが始まりました!

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あのHO特製品コーナーに並んでいるのは、キハ58系広島色と九州色の2セットです。
そして年内中には「四国色」も並ぶ予定です。
どうぞ関西地方の方も見てやってくださいね。
これからも西の列車をどんどん作りますので。

そしてモデラーさんである枝川製作所さんと、MOSO FACTORYさんとお会いしました。
MOSO FACTORYさんからは年末の大宮でのイベントと、年明けの大阪梅田のイベントへの作品参加のお誘いを受けました。
大宮:さいたま鉄道フェスタは大変興味があるイベントなので、僕の作品が展示販売されるとは光栄です。
また梅田のイベントもどんどん集客がふえているとかで、勢いを感じます。
なんとか西日本向けの作品を2,3用意したいところですね。

こういう横のつながりが最近どんどん増えてます。
枝川製作所さんとは作品が被ることが多いので、互いに切磋琢磨し情報を共有し、共に伸びて行きたい仲間です。
こういう活動がますます作品のレベルも上がり、幅が広がります。
やはり一念発起して上京してきた甲斐があるというものです。

さて、年の瀬に向けて、今月は今まで仕掛りしていた作品のフィニッシュ、キハ58系東北色追加分の完成、前述の四国色があります。ホビダスのキハ40も完成まであと少し。
今日はちょっと出張疲れが出てしまいましたが、明日からは気合を入れないといけません。

それではまた!




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どんどん作ってます。調子いいです。
毎年この時期は製作意欲が訳もなく落ち込み、無気力な期間になるのですけど、一念発起して工作してます。
というか塗装しまくってます。

製作の仕事は大別すると「加工」「塗装」に分けられまして、相反するところがあります。
加工のときはチリも埃もでて、失敗が大きく影響してしまう慎重なものです。やり直しが大変です。
それに比べ塗装はチリも埃も許されず、そして失敗に関してのリカバーは慣れてくると大して致命的なものになりません。やり直しが楽と言えば楽なんです。
だから、加工をしながらの塗装は清掃面で避けるべきですし、ガスマスクをつけっぱなしで細かい加工をするのも避けたいものです。

ですから今は塗装モードになっているので、塗り替えなどはドンドン進んじゃうのです。
逆に加工は全面ストップなのですがぁぁぁ

「たかやま」 タイプ です。
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前作とくらべ、青帯の色に白を混ぜました。
なんかスカイブルーそのものって感じですけど、どうやらこっちの方がたかやまらしいですね。
というかJR西日本のコーポレートカラー。
下のピンクを帯色の上に載せることでピンクに深みが増します。白っぽいピンクにならず、色が飛びません。
窪んだところまでピンクが入っても完全に覆いかぶさらず、それが陰影を強調させるので、テクスチャーがより好ましく思えます。

このたかやまは塗り替えオンリーなのですけど、HOで細かな形式の違いを気にせず楽しむなら、僕はこの”タイプ”での楽しみ方もアリだと思います。
もちろん、ガチで加工し、それを所有するのも一興ですね。

「よねしろ」 + α

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蒲田で発表した「よねしろ」に増結の依頼がありまして塗りました。
Hゴムを黒に塗って、キハ58Tを増やしました。これも更新前の車体をそのまま使ってますので”タイプ”となるでしょう。
そしてなんとキロのよねしろ色です。
いいですね。
こういうの大好き。
このキロに乗って東北の風景を眺めがら旅がしたいですね。
エンジン音と振動が旅情をさらに醸します。
駅で買った地酒は、どこの土地のものでも美味しいでしょう。
酒のアテなんかも想像します。ホタテの乾物とかウニ丼にのっかってるウニをちょいと箸でつまみながら、ゆったりとグリーン座席に腰を沈めます。
そして今夜の温泉を思い浮かべて、さらに一献。たまりませんね。
僕も何度となく東北には旅に行ってますが、僕の中で”みちのくの旅にハズレなし”なのです。

模型は塗っていると東北新幹線200系かよと錯覚するような感じでして、キロは特に緑→クリーム→緑と、三度塗りました。
窓上の霧よけがあるため、マスキングが浮いて、吹き込むのです。
こういうときに「うわ、吹き込んじゃった」と思わずに、単純にマスキングのガイドラインを残すのが目的で、「最初から三度目がある」と思っていれば、これは失敗ではなく、計画的な段取りなのです。
この辺りのモティベーションが前述の”リカバー”や”致命的な失敗が少ない”に繋がります。
塗装という工程に苦手意識を持っていらっしゃるモデラーさん、吹き込みやはみ出しが全くないマスキング塗装なんて、そんなの無いとお思いくださいませ。

もちろん僕はそれでも最大限の努力はしますが。w

さて、今日はこれからキハ40・ホビダスの加工かな。
東北色もご注文いただいてますし、なんせこの前会津で見てきたし。

それではまた!





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常連のお客様からのご依頼です。

サロ481からの格下げ車両だそうで、ワンポイントになりそうな車両です。

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お得意のスカ色に屋根はグレー(ねずみ一号)にしました。
格下げされたばかりって感じですね。

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窓に加工が四か所あります。
ここだけ開くように改造されたんですね。
シルバーに塗った材料を貼りました。
ナンバーインレタがなかったので省略です。

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肝心の色合わせですが、左がTOMIXです。
編成の中に入れても、ほんのちょっとの色の差ですが、それもアクセントになる程度の差です。
とくに屋根が明るいグレーなので、長大編成のときに効果的でしょうね。

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この手の塗り替えと軽工作は、ほんちょっとのことで効果絶大ですね。
なんせ目立つし、仕上がりもすっきりしているので、まるでメーカー品の様です。
マスキングも一発で決まります。
それにグリーン車はグリーンマークが効くのです。

現在ユニットサッシキロの製作を再開してますが、グリーン車はそんなに大量に購入するものではないのでしょうけど、模型でもやはり豪華になります。
そして先頭車よりも塗装も工作も楽です。
オススメな工作の一つだと思います。

このサロの工賃などのお問合せはこちらまで。

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お客様からの御依頼分が完成しましたので、ご報告です。
TOMIXの169系かもしかセットからの塗り替えです。

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中間4両に先頭4両です。
前にもこの長野色は塗らせてもらいまして、その追加としてご注文をいただきました。
前回よりも、緑をやや淡くしました。
見本となったTOMIXの製品と見比べながらの調色なんですけど、やはりエアブラシはしっかり塗れてしまいますので、
発色がくっきりと出てしまいます。

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とくに青は前回よりも極微量に赤を足して合わせたのですけど、ムラなく塗ろうとしていますので、淡さが抜けます。
製品のタンポ印刷のように”ハンパに下地が透けて見えて、なんとなく色が載っている”という表現は出来ないですね。
ここはご勘弁くださいませ。(って、こっちの方が塗りあがりは断然いいと思うのですけどね。)
薄いグレーは前回同様ばっちりの色合わせです。

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このお客様はいつもボディだけを送ってくださいまして、私もその分組み立てなくてもいいので、割引させてもらってます。
みなさんもご存じの通り、組み立てるのって、結構時間がかかるのですよね。
紛失が怖いし、部品管理も神経を使いますので、必要な分だけを送っていただいて、いつも感謝しております。

てなわけで、このご注文もだいたい3,4か月の納期をいただきました。
現在は年内の工作はすでに満タンで、来年の1月もボチボチ埋まりつつあります。
HOキハ28・58の塗り替えのご注文でしたら、四国色、よねしろ色、東北色は同時に塗れますので、まだ年内に2セットくらいならいけるでしょう。

また、蒲田のイベント以降、お問合せが大変に増えております。
現時点ではHOのブラスキットの組立は行っておりませんが、来年以降は順次受付を再開する予定です。
(上京後、塗装塗り替えのお話が多過ぎて、ハンダ工作への準備が整っておりません。)
また、さまざまな種類の工作のご質問も来ております。
それらに対する指針は年内中にまとめたいと思っております。

しばらくホームページも弄ってません。
在庫状況や、工作の金額なんかも更新しないと。(Nゲージのキハ40なんて、ほとんどオワコンなのにまだページは半分作りかけで放置だし)
年末ボーナス商戦に向けて、在庫も放出したいし、商品も作らないと。
当然ですけど、延び延びになった御依頼分も完成させなきゃ。

というわけで、今週も頑張ります!

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