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★心が暖まる話し★

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大事なもの。。

子供たち:わ〜〜〜!わ〜〜〜!

おじさん:こらこら、そんなに暴れちゃダメだよ。

子供たち:は〜〜い!


いつもの風景であった。


ここは、ちょうど小学校の通学路にある為、近所では有名な

町内一の『駄菓子屋さん』だった。




ある日、僕はず〜〜〜っと気になっていながら中々駄菓子屋さんのおじさんに

言えなかった事を思い切ってお願いしてみた。


僕:ねえねえ、おじさん!あれ、見せて〜!

おじさん:えっ、あれか?じゃあ見るだけだよ。


そーいっておじさんは、腫れ物でも触るかのようにそ〜っと僕に見せてくれた。

それは、『ブリキでできた、昔の車のおもちゃだった』


何故気になっていたかというと、正直きれいとは言えない『駄菓子屋さん』の店内で

あちこち、ほこりだらけなのにこの『ブリキのおもちゃ』だけは常にほこり一つ付いてなかったからだ。


勇気を出して、

僕:おじさん!何でこのおもちゃだけいっつも綺麗なの??

おじさん:これかい。それはね大事な物にはほこりはつかないんだよ。


と言って笑うだけで、詳しい事はやっぱり聞けなかった・・・



僕はこのおじさんが大好きだった。


とにかく優しい人なのです。


急に雨が降ってくれば必ず傘を貸してくれるし、道に迷っている人がいれば声をかけてるし

何より、この『駄菓子屋さん』に入ると「あったかい」んです。



そんなある日、おじさんが不意に・・・


おじさん:物には色んな気持ちが、いっぱい詰まってるって知ってたかい??


僕:うそだ〜い!物に気持ちなんかあるわけないじゃん!


おじさん:まだわからないかも知れないけど、ホントなんだよ。


僕:ふ〜〜ん。


あまり納得できなかったが、おじさんを困らせたくなくて曖昧な返事をした。


その後、卒業と同時に僕は、父親の転勤で引っ越すこととなった。


住み慣れた町を離れるのは、かなり寂しいものです・・・


見慣れた町、お店、人、そして・・・『駄菓子屋さん』・・・


バタバタしてて、おじさんに挨拶も忘れていた・・・



それから何年か経って、以前住み慣れた町に遊びに来る機会があったので、

一目散に例の『駄菓子屋さん』へ向かってみた。


しばらく見ない間に町並みはすっかり変わっていて、ちょっと迷ったが


通い詰めた『駄菓子屋さん』に到着すると、「売り物件」という紙が入り口に貼ってあった。


もしかして、とは思っていたもののいざ、あの『駄菓子屋さん』がないとわかると

急に寂しさや、お別れの挨拶をし忘れた事、色々な想いが駆け巡った・・・


運よく近所の人が通りかかったので聞いてみると、どうやらあのおじさんは

体調を悪くしてず〜っと入院しているらしい・・・

しかも、あまり長くはないらしい・・・



更に切ない思いが込み上げて来た。



と、その時、昔おじさんが言っていた事を急に思い出した!

おじさん:公園に大きな木があるだろう?あそこの木のふもとに大事な物を埋めようと
    
     思ってるんだ。


その頃は何の興味もなかったので、気にもしなかったが、今はその言葉を思い出して

いてもたってもいられず、公園に走っていった・・・




僕:はあ、はあ、はあ・・・


僕:この辺りかな〜〜??


がむしゃらにその辺りを掘ってみた。


以外に簡単に「カツーン」と何かの堅い物体を発見した。



丁寧に泥や砂を落とし、ふたを開けてみると・・・そこには


メモ帳に『たかし君へ』


と書いた手紙と、何とあの『ブリキの車のおもちゃ』が新聞紙にくるまって入っていた!


手紙には・・・・

たかし君、ず〜っと内緒にしてたけど、おじさんにはたかし君と同じくらいの子供が居たんだよ。
生きてたらね。
この『ブリキのおもちゃ』はその子の為に、元気が出るようにって買ったものなんだ。
だけど、思いは届かずおじさんの子供は治らない病気でそのまま帰らぬ人となってしまった。
おじさんはこの『ブリキのおもちゃ』を息子の様に大事にしてたんだ。
どうしてかって言うと、おじさんの息子が生まれて初めて触ったものだったんだ・・・
一度も誕生日も迎えないまま、あの世に行ってしまったよ・・・
今度はおじさんの番かも知れないから、心優しい、たかし君にもらってもらえると
嬉しいな。
【物には気持ちがいっぱい詰まってるんだよ。】


言葉が出なかった・・・


そんなに大事な物だったんだ、この『ブリキのおもちゃ』


だからいっつもおじさんが綺麗にしてたんだね。


おじさんの息子がおじさんに言えなかった事、



僕がおじさんに言えなかった事、



おじさんが僕に言えなかった事・・・



全てがこの『ブリキのおもちゃ』に詰まってる気がした。




弾かれたように僕はおじさんの病院に飛んでいった。


想いを、物に託すのではなく、直接おじさんに伝える為に・・・


「おじさん待ってて」

たくさんの気持ちがいっぱい詰まった『ブリキのおもちゃ』と一緒に・・・・


【この物語はフィクションです。】

新大学生の話し

小学校、中学校、高校と、何不自由なく暮らしてきて・・・

しかし、ごく平凡な人生を送ってきた俺・・・

だが、こんな俺でも遂に桜が咲いた。

『都心の大学に合格したのである!!』



母「いつまで寝てるの〜〜!遅刻するよ!」

俺「わかってるよ!」

母「全く毎日、毎日・・・」



今までの人生は、正直自分で振り返るのも恥ずかしいほど無気力であった気がする。

無気力だけならいいが、必ず母親には反発していた。「反抗期」というのだろうか・・・


そんな俺にも人格が変わるほどの転機が訪れた事は今になれば感謝している・・・




。。。あれは、ある大雪の日だった。。。


いつも通り学校から帰ってくると、母がいない。


帰った途端に色々うるさく言ってくる母が居ない事はまず、なかった。


少し疑問に思ってると・・・・胸を突き刺すような電話の音がなった!


俺「もしもし・・・」

母「早く病院に来て!!」

俺「何?どうしたの!?」

母「いいから早く!!」


わけもわからず自転車で病院まで行くと、そこには今まで見たことのない母親の姿があった・・・


その横には、ドラマでしか見た事のない病室のベッドに横たわっている父親の姿があった・・・


【そこには、まるで今までの苦労を隠すように、白い布を顔一面にかけた父親の姿が・・・】



飲酒運転のトラックと正面衝突だったらしい・・・


頭をハンマーで殴られるというのはこの事かと感じた・・・

いやあまりの突然の出来事で何も考えれなかったというのが正解かもしれない・・・





。。。。都心の大学へ通うため母と都心行きのバスを待っていると、不意に母親が


母「あんた電話のかけ方わかるよね?必ず週に一回は電話するんだよ」

俺「かけ方くらいわかるよ!」

・・・母親は、『ド』がつくくらいの機械音痴であった・・・



母親一人実家に残し都心へ行く辛さと、新しい生活への不安と、期待で正直俺の心は混乱していた。


せめてものプレゼントと思い、機械音痴の母親に「携帯電話」を渡してきた。

俺の手書きの使い方も添えて




。。。月日の経つのは早いもので、引越しをして約一ヶ月経ったころ。。。


まだ友人が出来なくてほとんど鳴らない僕の携帯にメールが届いた・・・・


『がんばてね』

すぐに誰からのメールか、わかった。

俺は道の真ん中で思わず、泣いてしまった・・・『がんばってね』だろ・・・


たった5文字だが、機械音痴の母親がどれだけ頑張ってこの5文字のメールを送ったかを

考えると・・・


。。。それから10数年たった今は、「相変わらず機械音痴の母親」と一緒に新築の実家のテラスで

一日中、昔話に花が咲く日が多くなった。。。


今なら素直に言える気がする・・・

母さん、ありがとう。


【この物語はフィクションです。】

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