中小企業診断士 読書日誌

2009年9月に資格登録し、中小企業診断士的な活動をしていきたいと思っています。

読書:経済、経営学、金融

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経済企画庁出身のアナリストによるマクロ経済の入門的な解説書です。

生産重視の経済政策の誤り、投資効率(Return on investment)の低下が固定資本減耗(減価償却)負担率上昇(労働分配率の相対的低下)の上昇を招いたこと、外需依存率の上昇が日本人の経済厚生向上につながらないこと、一見飽和しているように見えるが「満たされない」需要も存在することなどが、読みやすく説明されています。

現在の日本経済の状況を解説する基本書として良書だと思います。

【72冊目、職場の図書館の本、2011年6月発行】
「資本主義とは、資本の増殖を目的としたあくなき利益追求を是認するイデオロギーだ。その資本主義が、旧社会主義国の崩壊による巨大市場の開放とIT技術の飛躍的発展によってグローバル資本主義というモンスターへと変貌した。このモンスターは世界のさまざまなところに眠っていた資源を市場取引の場に引きずり出し、その効率的な利用を行うことで経済成長を促した。しかし、そのモンスターが国境を越え派手に活動することによって、人間の社会は分断され、自然は破壊され、やがてはモンスター自らもむしばんでしまうことになった。」

かつて、細川内閣、小渕内閣時代に、規制緩和や市場開放などの改革路線をリードした経済学者が自責の念を表した本です。

歴史観、世界観、人間観、そして経済学と経済史などを統合した内容です。
全360ページの大冊ですが、予想していたよりも平易に書かれてあり、読みやすく、面白かったです。

世界経済の現状⇒資本主義の歴史⇒アメリカ型資本主義の特殊性⇒日本の歴史と特殊性⇒日本再生に向けて
という流れです。
日本は独自の歴史と社会、人々の生き方があるのだから、アメリカ発のグローバル資本主義ではなく、日本にあった独自の経済運営を行うべきだ、というのが著者の主張です。

この本が書かれた後、日本では民主党による政権交代が実現し、米国ではオバマ大統領の民主党政権になりました。この時点で著者は、グローバル資本主義からの転換を期待していますが、現実はあまり変わっていないのではないかと思われます。
日本では東日本大震災によって、人々のつながりの重要性が再認識されたところですが、政策の基本的なところはグローバル経済への対応というところで変わっていないように感じます。

【64冊目、市立図書館の本、2008年発行】
著者は一橋大学の教授。
事例が豊富に紹介されています。
たとえば、サムスン http://blogs.yahoo.co.jp/tomu200501/62148192.html
たとえば、キャノン電子 http://blogs.yahoo.co.jp/tomu200501/62011842.html

本や雑誌、ネットからの引用が多いので、学者の本としては軽いなという印象を受けました。

リーマンショックの衝撃と企業の対応。
その背後で忍び寄るもう一つの危機。新興国の台頭と「もはや技術力では差異化できない」という現実。

グローバルなマクロ経済の動きと企業の対応がわかりやすく、読みやすく解説してあります。

【18冊目、職場の図書室の本、2011年9月発行】
○グローバル化がいくら進もうが、日本人の仕事として日本に残る仕事は、必ず残り続ける。逆に、グローバル化で減る仕事、賃金相場が限界まで下がり続ける仕事、丸ごとなくなる仕事がたくさん出てくるのも事実だ。だから、自分がどの領域で稼ぐのかを考え、能力を高めなければならない。本書はその航海図となるものを目指して執筆した。

職業を①日本人メリット、②スキルタイプの2つの軸で分類して、将来性を分析しています。
地方公務員は、日本人メリットが最も生きる分野のうち、国による参入規制がある職業とされ、残り続けるが、待遇は切り詰められていくことは避けられないとのこと。ま、待遇についてはその通りだと思います。
現に、給与カット法案が成立して、そして退職金の引き下げも実施の方向らしいのですから。

○日本人のメリットを活かせるとは、外国人にはだいたいが聞かないモノやサービスを提供する仕事。
①独自カルチャー依存:お笑い芸人、漫画やアニメ、ゲームのクリエーター
チームワーク&サービス:工場の改善やQC、おもてなしの心
信用&コミュニケーション:日本語以外の言語で日本人に何かを売りつけるのはほとんど不可能
④ハイレベルな日本語:日本語の微妙なニュアンスの理解が決定的に重要となる仕事
国による参入規制:国会議員、公務員

日本人メリットがなく、特段のスキルも必要とされない職業群にいる人(組立工、製縫工、プログラマー、土木建築作業員、タクシードライバー、ウエイター、レジ打ち、販売員など)は、一刻も早く抜け出すことを考えたほうがよい

○日本企業の技術とノウハウは「人」ではなく主に「組織」に蓄積されている。それらを他の業種に活用することで現在の規制業種は新たに大量の雇用を生み出せる。

【17冊目、1500円、2012年2月16日発行】
久しぶりに、日本のマクロ経済に関する本でした。
各種のデータや分析がいっぱい出てきますが、読者が基本的な経済知識を有していることを前提にした説明もあって、とまどう部分もありました。

○世界的に見れば、日本は「小さな政府」の典型だ。OECD諸国の中で、公務員の人口に対する割合は一番少ない。
○日本の主要産業の中で生産性が劣る分野=農林水産業、飲食・宿泊業、建設業、医療・福祉産業など

○日本では、世界的に見て、賃金が比較的容易に下がる。(賃金の下方硬直性がそう強くない。)
○企業業績の好転時には雇用増優先で賃金はあまり上がらず、業績の悪化時には雇用を守るためとはいえ賃金が下がるという、賃金ばかりが悪影響を受ける。

○日本経済の悪循環
雇用を守るために企業が賃下げをする⇒個人も雇用を失わないために賃下げを受け入れる⇒政府は雇用維持のために体力のない企業を守る⇒消費低迷と淘汰されるはずの企業が残るためデフレが続き雇用と賃金が改善しない

○スウェーデンの政策。
①企業は競争の中で従業員をリストラしたり、倒産したりする。しかし、②個人は、失業しても職業訓練などで一層自分の資質を磨き、政府の職業あっせんなどの支援を受けて失業前よりも調質なしごとに就職できる十分なチャンスを得られる。

○資源や人口で新興国にかなわないとしても、先進国には技術力と知財があり、高度な能力を有する人材がいます。人的資源をさらに開発し、活用していくことが先進国経済が長い目で見て新興国に優位を保ち復活していく王道だろう。

○本来農業の生産性を上げるのが望ましい地域で農業以外のインフラ投資を行い、工業基盤や人口を集積していくのは、経済効率だけではなく豊かな国土を保全する観点からもプラスではない。

○02年2月から始まった日本の景気拡大期には、非正規雇用者の増加などで低所得層の所得が伸び悩み、下がることで格差が拡大した。市場競争の強まりで優勝劣敗が起き、高所得者層と低所得者層の所得格差が広がったのとは違う。

【9冊目、職場の図書室の本、2011年4月発行】

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