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久しぶりの医療記事
今日のテーマは、「炎症を考える」です
炎症には「急性炎症」と「慢性炎症」がありますが、今日は「急性炎症」のお話です
急性炎症の代表的なものを2つ
① 虫に刺されて腫れた〜!
② 転んで、傷が腫れた〜!
どちらも同じ「炎症」で腫れるんですが、炎症のタイプが異なります
① 虫に刺されて腫れた〜! ⇒ 主に液性免疫 (サイトカインによるもの)
② 転んで、傷が腫れた〜! ⇒ 主に細胞性免疫 (白血球、マクロファージなどによるもの) でも「腫れる」 という炎症の機序は同じです
真ん中やや上にある、「ヒスタミン」
左下にある「PGE」・・・正確にはプロスタグランディンE2
「ヒスタミン」は炎症の初期に数時間だけ産生される炎症物質です
働きは矢印のように、「血管透過性亢進」、「感覚刺激」です
まずは、「血管透過性亢進」って何でしょう?
何のために?
① 血小板やフィブリノーゲンが出てきて、皮膚にけがをしたときに
「かさぶた」を作ってくれます
② 皮膚が損傷を受けると、細菌やウイルスが入ってくるので
これをやっつけるために、白血球やマクロファージが血管内から出てきて
外敵を殺してくれるんです
① 虫に刺されて腫れた〜!
⇒ 痒みを取るために、「抗ヒスタミン剤」を選びます
少量のステロイドでも構いません
② 転んで、傷が腫れた〜!
⇒ この場合、「抗ヒスタミン剤」、「消炎鎮痛剤」は腫れてても、
出来るだけ使わない方が良いです
感染を防ぐための、白血球やマクロファージの滲出を抑えてしまうからです
②の場合、直ぐにアルコール消毒をするのもお勧めできません
アルコールが、皮膚の組織も痛めてしまうからです
生理食塩水(0.9%食塩水)で傷のごみが無くなるまで、奇麗に洗い流す
これが一番なんです
次に少量のイソジンなどを脱脂綿に浸して、軽く抑えるように消毒します
以前はこの後、感染予防のために乾燥状態を推奨していました
でも傷を乾燥させると、皮膚の修復(傷の治り)が遅くなるので
最近では、湿潤状態を保たせる被膜剤を使った治療を行っています
大きめのケガだと、痛みや腫れが継続してしまいます
この時、痛み止め(消炎鎮痛剤)を飲みたくなりますが、1日3回とかではなく
痛いときだけ、頓服で飲む方がいいです
「腫れる」と言うのは、血管が拡張しているということです
身体は早く傷を治そうと、血管を拡張させて栄養を患部にたくさん運ぼうとしているんです
生体反応なので、腫れは少し我慢しましょう 笑
最後に、血管について少し説明を加えます
血管には、「動脈」、と「静脈」がありますよね
同じ血管ですが、構造に大きな違いがあります
動脈は圧力が高いので、血管壁が厚いんです
静脈は圧力が低いので、血管壁は薄いです
そして圧力が低いので、血液が逆流しないように弁がついています
ここまでは知っている方も多いでしょう
炎症にかかわる話として、毛細血管の構造上の特徴を説明すると
毛細血管は、実は小さな穴がたくさん空いているんです
ふだん穴は閉じています
でも炎症によりヒスタミンが放出されると毛細血管が拡張すると穴も開いて、
ここから血液中の血小板、フィブリノーゲン、白血球、マクロファージが漏れ出てくるんですよ
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2019年04月15日
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