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景勝と兼続は、秀吉主宰の茶会に招かれ、大阪城へ登城します。 そこには、秀吉自慢の「黄金の茶室」が・・・ 秀吉のお点前で茶を頂くものの、正直悪趣味にしか思えない二人。 その後 園庭にて砂金を山の様に積み上げ 陪臣でしかない兼続に、直に「我が家臣となれ」と迫る秀吉。 景勝は一言も発せず、 兼続は、「わが主人は景勝様のみ」ときっぱりと断りました。 群臣の前で恥をかかされた秀吉は、思わず手打ちにしようと刀を振り上げます・・が、 おねに叱られます 上杉主従の絆を、お金で断ち切ろうなどと、あなた様らしくもない!と。 秀吉は、しかし兼続の、覚悟を決めた爽やかな目に、 例えようのない魅力を感じてしまうのでした。 おねのとりなしもあり、秀吉への無礼に対して、お咎めなしに終わった上杉主従。 安堵する間もなく、越後へ帰る日が迫ってきました。 帰還準備であわただしい宿舎で、景勝の近習が文箱を焼いているのを目にします。 「もう用はなくなったから焼くように」と景勝から仰せつかったとのこと。 何か予感もあり、兼続は中身を改めます そこには、景勝の遺書が納められていたのでした。 「もし直江を手打ちにするならば、秀吉公と刺し違える覚悟ゆえ、その時は上杉軍4000人は速やかに 越後へ帰り、豊臣の大軍を相手に一兵残らず戦い、上杉の義を世にしらしむべし・・」 自分のために、天下人と刺し違える覚悟であったのか・・・! 「命びろいしたのは、秀吉様のほうであったようですね」 お涼も景勝、兼続の深い信頼関係に、感銘を受けるのでした。 娘お涼の恋心を見透かした利休は、兼続を庵へ招待します しかし、利休は、きな臭い政治の話を始めるのでした。 私は三成に殺される。 三成は、豊臣家の災いとなる・・・ まるで予言です。 不安を覚えた兼続は三成の屋敷を訪ね、 正直すぎるその態度を改めるように警告しますが、まるで気にしない三成。 すでに、徳川家康を仮想の敵とみなしているのでした。 三成は初音さんが、無事であることを伝えます 三成の捨て身の嘆願で命を救われたのでした。 兼続は初音には会わずに帰りました。 辛辣だけれども、真の心は優しい男・三成に 彼女を預ければ安心だと、分かっていたからです。 やがて、上杉軍が京を去る日がきました。 秀吉は、不器用ながらも信頼できる相手と上杉景勝を高く評価しました。 評判は上々、景勝と兼続は、上洛という戦に無事勝ち残ることができたのです。 懐かしい春日山へ帰った景勝と兼続を待っていたのは、仙桃院。 「跡継ぎを・・・」と二人に新たな使命を与えるのでした。 そのころ、 重い腰をあげて、徳川家康が上洛し、秀吉ひ謁見しました。 秀吉は、家康に所望されて、自分の陣羽織を家康に自ら与えます。 狸と猿の・・・ばかしあい。 上杉家は、秀吉の家康への盾として、大きな政治の駆け引きの渦に巻き込まれていくのでした。 う〜ん・・・ 視聴したあと、なんともいえない、気分になりました。 いらっとする感じ・・・かなあ。 正直期待はずれでした。 あくまでも個人の感想なので、「天地人」ファンの方はスルーしてください。 今回は秀吉公の描き方に不満です。 ひとたらしの名人、秀吉公が、 当時でも鉄の結束を誇る、景勝と兼続の目前に砂金を積み上げるなどという、 愚作を講じるはずなどありません。 特に景勝は名門の子弟だけに、名誉を重んじ、金銭で動くことを恥としておりました。 兼続が、御館の乱で武田勝頼を、謙信公の遺産である黄金を賄賂として贈り、同盟したときの反応を 思い出してください。 景勝は、「金貨は不浄のもの」という武士の見識を持ち合わせた武士の中の武士であったのです。 兼続も、基本は同じでした。 小田原征伐の後、伊達政宗か見せびらかした「天正大判」を 「軍配と太刀を握る手で不浄のもの(金貨)は持てません」ぴしゃりと言ったと史実にあります。 これは、ライバル・伊達政宗への面当ての態度といえるでしょう。 黄金の盟約や、会津や米沢で断行した藩政の豪腕ぶりをみるかぎり、 兼続は、経済に明るい武将であったことは間違いありません。 お金=経済の効果を知った上で、硬軟使い分けて藩の財政を立て直したのです しかし、だからこそ、お金で主君を裏切るような、馬鹿な振舞をするはずなどないのです。 秀吉は、自分が接触する相手について、功績、家族構成から趣味まで事前に調査し篭絡する、 外交の天才でした。 そしてそんな秀吉の人物に惚れて、生涯秀吉への忠義を尽くした家臣も大勢いたのです まあ、確かに、卑賤の身ゆへ、頼りになる親族が少なく、それが豊家の衰退を招いたのは 確かではありますが。。。 今回の笹野さん演じる秀吉は、 黄金の茶室に象徴されるような、思慮のない成り上がりでしかありません。 こんな男に天下は取れないのです。 まだ、実弟の秀長も存命で、朝鮮出兵以前であり、秀吉公の精神はまだ健全です。 さらに、家康公の描き方も、ステレオタイプの狸ぶり。 功名が辻で家康を演じた、西田敏行さんのような 人間の深みと愛嬌と凄みが入り混じった人間像を描ききれていません。 松方さんだからこそ、複雑な家康という人間像を演じることができると思っているのですが このスタッフ、脚本家ゆえ、、宝の持ち腐れ状態です。 また、上杉だけに重きを置いた脚本とはいえ、 新発田討伐も、佐渡平定も描かず、世継ぎの話を主題にするなど。。。 もってのほか・・!と私は思ってしまうのです。 戦国武将なんです!景勝も兼続も! 力と血で領国を守っているのです。きれいごとではないのです。 さらさらと流れていくだけの、大河ドラマ「天地人」 演技派の役者は揃っているだけに、歴史の真実と深みと悲しみを・・・ 伝えて欲しいなと、ますます思うのでした。 まだ、つっこみどころは満載だけど、かる〜く5000字越えそうなのでやめときます 救いは、景勝演じる北村さんと、小栗君演じる三成。 この二人、段々と存在感が増してきました。今後に期待しています。 それでは、勝手に補足のコーナーです。 プロローグで紹介されていた、兼続の「愛の歌」について。 「織女惜別」と題された、兼続、若かりしときの恋歌です 全文ご紹介します 二星何恨隔年逢 今夜連床散鬱胸. 私語未終先洒涙 合歓枕下五更鐘 二星何ぞ恨まん隔年に逢うを 今夜床を連ねて鬱胸を散ず 私語未だ終わらずして先ず涙を洒ぎ 合観枕下五更の鐘 とまあ、文字にして眺めればはっきり分かるように これは、織姫を題材に、男女の逢引を生々しく歌っているのです はっきりいえば、男女の閨の情景です。 ドラマでは、織姫=お船さんに見立てておりましたが、 入り婿のカネツグ君が、逢引の歌を歌う相手はやはり別の恋人と考えたほうが自然です。 ただし直江の奥方と当初からどろどろの不倫関係にあったとすれば、別ですが・・・(汗) このように、直江兼続の文才は当時から有名でした。 謙信公が漢詩を好み、連歌の会を催し、伊勢物語や源氏物語を愛読する文化人であったこともあり 上杉家中は、田舎大名の割には、文化水準はかなり高かったのです。 ドラマでも、茶の湯をたしなむ景勝に、利休が驚いていましたよね。 特に、直江兼続の文才は飛びぬけており ロマンと情感あふれる歌を何首も残しています。 元来が読書人で素地も教養もあり、かつ若かったため 上洛して京の洗練された文化を吸収し、益々磨きをかけたのでした。 青春時代の「織女惜別」から、壮年(40歳台)になったカネツグ君は 「逢恋」という不倫の歌を残しています。 「逢恋」 風花雪月不関情 風花雪月 情に 関せず 邂逅相逢慰此生 邂逅し 相逢うて この生を慰む 私語今宵別無事 私語して 今宵別れて 事なし 共修河誓又山盟 共に 河誓 又 山盟を修す 原作では、お涼さん(架空の人物ですが)との秘恋で取り上げられた歌ですが、 ドラマではどうなるのでしょう・・? 密かな楽しみですね。 もう一首、 今の季節にぴったりの兼続の歌をご紹介。 題して「蛍、簾に入る」 「螢入簾」 涼螢度竹影横斜 涼蛍 竹影を度って 横斜す 忽入疎簾夜色加 忽ち 疎簾に入って 夜色加わる 応是客星侵帝座 応に是れ 客星の帝座を侵すもの 丹良一点映窓紗 丹良一点 窓紗に映す 「客星、帝座を侵す」とは、中国の故事で 「彗星のようで定位置をもたないよそ者の星が天子の位である帝座を侵す」ことを指し 卑賤のものが、天下を取ることを、突然真っ暗な部屋に飛び込んできた蛍の光に例えています。 天下人への複雑な心境が汲み取れる、ある意味かなり大胆な歌ですね・・・! 真実の直江兼続の、情熱や野心が蛍火のように瞬いています。 写真: 秀吉の黄金の茶室(復元) 大阪城天守閣で、原寸大で復元されていました。
畳3畳しかなく、狭かったです そして思ったほど、悪趣味でもなかったたです。 組み立て式で、御所や名護屋城、北野大茶の湯など各所に運び込まれて披露されていました 利休も監修したとわれ、黄金はともかくも、部屋のサイズや形式などは格式通りだそうです。 |

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