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蜷川幸雄演出の「オイディプス王」アテネ上演作をビデオで観ました。
これは去年のアテネオリンピックの前夜祭の一環として、2004年7月1日〜7月3日にギリシャ政府から正式に招聘された作品で、上演されたのは、古代遺跡の劇場ヘロテスアティコス。
音響効果も抜群で、なんとマイクも必要ないようです。古代人偉い!
オイディプス王はギリシャ四大悲劇のなかでも最高傑作といわれる作品。
「父を殺し、母を娶る息子」というポセイドンの忌まわしい神託がそうとは知らずに実現していたという内容から「オイディプスコンプレックス」という心理学用語の元にもなりました。
上演される前に、蜷川幸雄が現場の舞台に立ち、「ここじゃ、小細工は通用しない。」と言っていましたが、事実演出は単純明快!言葉悪いですが”まるで学芸会のお芝居”のよう。(^_^;
しかしその分かりやすさゆえに、最後に待ち受ける悲劇の結末の意味を観客へはっきりと伝えることに成功したといえるでしょう。
なにより特筆すべきは、主役「オイディプス王」の野村漫斎さま〜(*^o^*)
凛とした立ち振る舞いが、オイディプスの隠された高貴な素性をかもし出していました。
さすが、狂言会のプリンス〜っ
破滅しても尚、神の非業な仕打ちを受け入れる様は哀れでなりませんでした(>_<)
この「オイディプス王」は、私がみた蜷川作品ではダントツ良かったです。(蜷川さんの作品をたくさん見たわけではありませんが・・)
そしてこの作品から感じとったのは、「神と人との関係」
作者は「神の神託は正しいのだから、神を敬え」と伝えたかったのでしょうが、現代に翻訳されれば、「何故神はこのような悲劇を我らにあたえるのか?」となってしまう。
遠くて近い主題です。(私は無心論者で無宗教)
観終わったあと、萩尾望都さんの「百億の昼と千億の夜」が読みたくなりました。ポセイドンでてるしね…
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