NHK教育テレビで放送していた「ハートをつなごう」が3月1日で終了した。発達障害、摂食障害、依存症、LGBT、性同一性障害、児童虐待・性暴力被害者、シングルマザー、HIV感染者、統合失調症、双極性障害、その他様々な「生きづらさ」を抱えた当事者そしてその家族の、ナマの姿・本音を伝えてくれる番組だった。毎回欠かさず見ていたわけではないけれど、見るたびに、登場する人たちとほんとにハートがつながるような気がした。初めのころは、自分と違う「属性」を持った人たちと接する上での心構えを持つとか、全ての人が少しでも生きやすい社会のあり方を考えるだとか、それはそれで大切なんだけれど、どこかお行儀のいい問題意識をもって見ていた。しかし、泣いたり笑ったり、叫んだり喚いたり、恨んだり妬んだり、それでも生きていこうとする当たり前の人間の姿を見ていると、だんだんと、不思議に直接自分自身の心の中に、日々生きていくためのエネルギーが注入されるような気がしていた。一人ひとりの葛藤や悩みは一人ひとりのもので、混ぜこぜにして「生きづらいのは誰でも同じ」なんて言えないし言わないけれど、「理解しあう」のは口で言うほど簡単じゃないけれど、せめてどこかで小さな接点でも誰かとつながりあいたいとわたしは思う。 なお、新しく「ハートネットTV」という番組が4月から放送予定。「ハートをつなごう」が終わってしまってがっくりしたけど、どうやら趣向を少し変えて後継番組がスタートするってことらしいのでほっと一安心。 |
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