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ふと、思い出しました。
昨晩、夜中にトイレに行った時に。
何年前の出来事だったか・・・・。
夏でした。夏真っ盛りでした。多分、夏休みのシーズン。
その日も、トレビアンは夜中にトイレに行きました。
トレビアンの家の間取りは、
玄関開けると(2分でゴハン!じゃなくて)畳一畳幅分位の板間があり、玄関正面にガラス障子で仕切
られダイニングキッチン(?)があります。
玄関前板間の右端にはトイレ、左端は居間に続く扉、その扉の左側に階段。つまり、玄関の左側に階段。
2階にはトレビアンと父の部屋。
真夜中でした。2時か3時頃。
その日はとても蒸し暑い夜でした。
トレビアンは入浴後で、(入浴したのは数時間前)ショートカットの頭髪は自然乾燥中でした。
まだかすかに濡れている頭髪の上には風呂上りに頭髪の水気を拭き取るために使ったタオルが乗っかって
いました。ヘアバンドで留めていたら砂漠のキャラバンっぽい感じ。
単に頭を拭いたタオルをまんま被っている状態です。
その頃トレビアンの父は大手スーパーの夜間副店長として、午後18時から深夜24時まで勤務してお
りました。
深夜2時頃、寝る前にトイレに行こうと部屋を出たトレビアン。
父の部屋を横切った時、父の姿はありませんでした。
入浴中かな?
眠気でボーとなった頭でそんな事を考えながら、熟知している階段を暗闇の中降りていきました。
電気を点けなかったのは、せっかくのまどろみを邪魔されたくなかったからです。
階下は真っ暗闇。母も既に就寝。
階段を降りている最中、頭の上にフワリと被っているタオルの両端が一段降りるごとに風を受けてヒラ
ヒラと遊び、微妙な均衡を崩し、頭から徐々にずり落ちそうになっていました。
トレビアンは暗がりの階段で無意識に頭上のタオルに手を伸ばしタオルの両端を括り付け、ずり落ちそう
になっていたタオルを頭に固定しました。
まどろみ状態で階段を降りきり、暗闇に支配された玄関前を通り過ぎ、トイレのドアノブに手をかけよう
と手を伸ばした時、左側のダイニングキッチンと玄関を間仕切るガラス障子が半開になっていることに
気付きました。
ダイニングキッチンの薄暗闇から何やら妙な気配を感じ、そちらに目をやると・・・
ダイニングキッチンの床に何やら黒い影が・・・・・。
実に蒸し暑い真夏の深夜でした。あの黒い影は何だ?
目を凝らしてよく見ると、
涼を求めてダイニングの床に寝そべるトレビアンズパパっちょ!!
しかも、そんなカッコありかい?!というようなだらしないカッコで・・・。
深夜のダイニング、暗闇の中。その床に寝そべるおっさん。
「何してんの・・・パパっちょ・・・・・。」
眠たいやらあほらしいやら、想定外の展開にちょっぴり度肝抜かれつつ、脱力した声で問いかけた
トレビアンに返したパパっちょの言葉は
「お前こそ何やっとんねん?」
言われて気付くトレビアン。
トレビアンのカッコはタンクトップに短パン。
右手はトイレのドアノブに手をかけ、左手は力なく身体の脇にたらし、
身体の向きは左側のダイニングの方に向き、そして頭は、
階段を降りている時、タオルを落とすまいと無意識にタオルの両端を結んだ結果、
ごんべさん状態。(結び目が鼻の下にあったらドロボウさんスタイル)
蒸し暑い真夏の深夜、暗闇の中。
ダイニングの床に涼を求めてだらしないカッコで寝そべる父とごんべさんスタイルで向き合う娘。
二人の間に流れるマヌケな沈黙、微妙な間。
「ほんまやね、何やっとんやろな・・・・。」
ごんべさんスタイルを作り上げているタオルをむしり取り、疲れた声で答えトイレに入り、
自分の部屋に戻りざま、
「ほな、おやすみ〜」と就寝の挨拶を交わした親子でありました。
ふと昨晩、フラッシュバックした無抜けな映像。
以来、トレビアンは入浴後、海賊ルックです。
しかし、何であの時タオルの両端、よりによって顎の下で結んでしまったのだろ・・・?
よっぽど両端のヒラヒラが鬱陶しいかったのかしらん?
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