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「世のなか上には上がいた」 (第1話)
<キャスト> 花園ひろみ=紅屋一家の女若親分おしま 鈴村由美=女若親分に肩入れしている娘おさき 市村俊幸=甘酒が名物となった、流行らない茶店のおやじ 藤尾純=女若親分の島を狙う太田黒一家の親分 汐路章=鎖鎌の浪人 阿波地大輔=槍使いの浪人 鈴木金哉=最初に大吉に因縁を付けた浪人 日高久=おからを仕込み中だった居酒屋のおやじ 唐沢民賢=在りもしない甘酒屋を懐かしがる旅の男 山口朱実=在りもしない甘酒屋を懐かしがる旅の女 牧淳子=おからを置いてなかった料理屋の女中 西田良(NC)=太田黒一家の用心棒の一人(絣っぽい模様の着物)
<スタッフ> 脚本=森田新 監督=小野登 撮影=平山善樹 照明=松井薫 録音=渡部章 編集=島村智之 美術=寺島孝男 装飾=木村雅治 装飾=小川芳男 記録=篠敦子 助監督=福井司 衣装=工藤昭 美粧=林三郎 結髪=浜崎喜美江 擬斗=谷明憲(東映剣会) 進行主任=中久保昇三 現像=東洋現像所 プロデューサー=吉川義一・宮川輝水 制作=NET、東映京都テレビプロ
兵庫と別れて旅を続けていた半次は、ある宿場で兵庫そっくりの男、花山大吉を出会った。あまり似ているので、ネコを見せるが平気。別人と分かるが、兵庫よりちょっぴり上品なのに、おからを肴に酒を飲むと品が悪くなる。その差の大きいのに半次はあきれる。
旦那と半次の出会いの場面。兵庫と半次の別れが水辺だったのに対して、山道だったように記憶しています。
花山の旦那を見かけた半次は、月影の旦那にそっくりで思わず声をかけるけれど、別人らしい。ネコを見ても怖がらないので「やっぱり別人だ、、」のように納得せざるを得ませんでした。 (ひろちゃんさま 2002年4月5日)
兵庫と別れた半次が、自分の半身が無くなったような寂しさを覚えているところに、兵庫が通りかかって、半次はびっくり。自分をかついだと喚き責めるが、男は、「人違いだよ」と覚えのない様子。「おれは花山大吉」と背中の「花」の字を見せる。
半次は、浪人の肩にネコを乗せる。しかし、浪人は「よしよし」と言いながらネコを放るし、半次が蜘蛛に驚いても、訳のわからない顔。
逃げていった半次に「あの男、きじるしではないようだが、お粗末の一言につきるな」
冷静に考えると確かに兵庫とは違う。着物が違う。食べ物の味にうるさい。飲み食いは静かにする主義。景気の悪い茶店で、商売繁盛の相談に乗ると、たちまち、その店は繁盛。しかも言いがかりをつけてきた浪人たちを鉄扇で軽く迎え撃つ腕前。
ただ、緊張すると出てくるシャックリ、瓢箪に入れた酒を飲むととたんに不思議に収まる。
2人があらためて自己紹介し「静かに」飲んでいるところに、娘が大吉に助けを求めて入ってくる。
娘は、紅屋一家のしまを横取りしようとするあこぎな太田黒一家をやっつけて欲しいと言う。半次は、別嬪の若親分おしまの手助けに乗り気だが死をかけて戦う覚悟のおしまに大吉は、「ヤクザの意地や名前なんか、そこらの小石ほどの値打ちもありゃせんよ」と言う。
太田黒一家が乗り込んでくるのを居酒屋で待つ大吉のもとに、ようやくできあがったおからが運ばれてくる。大吉は、上品に皿に盛ったおからを半次の分も、すぐに平らげてしまう。酒もがばがば。その様子を見た半次、
「おいおかわりはどんぶりでもってきな」「すさまじいねぇもう。これが通人の飲みっぷりだっていうのかねぇ」
あっという間に、台の上には空の徳利と皿の山が。先ほどまでの上品な大吉との落差に半次はあっけにとられる。
おまけに大吉は口が悪くなり半次を能無し・バカ呼ばわりし始める。
「焼津のばかたれが、酒がないぞ」「もうやめにしろ」といさめる半次に、「このボケが。おめぇな二度とそんな口をききやがったら、一寸刻みにして畑の肥やしにしてやるぞ、このうすらぼけが」「おれはなぁ、おからを肴に酒を飲むと、はめをはずすんだ、文句あるか」
頭にきた半次は、「このおからぼけが」と居酒屋を出ていく。
翌朝、半次は、一人で紅屋一家の助太刀をするが(←thanks相談屋さま)、鎖鎌に刀をとられ、危機一髪。そこに大吉が来る。
「おれは見かけの通りの優男だが、悪党は退治する男だ」・・・・・
おしまは、昨日の大吉の言葉に、ヤクザのおろかさをしり、足を洗うと約束する。
「あ、忘れとったが焼津の、おまえに渡すものがある」と、大吉は半次に紙切れを渡す。「昨日の勘定だよ、たのむぞ」とささやき、さっさと旅立つ大吉。
そこには、酒48本、おから68人前。「冗談じゃねぇや。ちきしょう。おれ、昨日はほとんど飲み食いしてねぇんだよ。野郎、こうなったらどうなるかみていろ」と、旦那の後を追う半次。
見どころ:雪花菜(おから・きらず)の旦那だけあって、まずは鉄扇、最後の最後は真剣。やはりチャンバラは、見せ所。
鎖鎌を鉄扇に巻き付けてきた相手を牽制しながら、襲ってきた別の相手を懐にいれたところで素早く逆手で刀を抜いて斬る。4人を次々と。
「舌を大事にせん人間は生きる楽しみを一つ無駄にしたおろかもんだ」おからは「酒の肴には日本一、一番だ」と、おからがいかに優れたつまみかを半次に講釈。
「いかんな、その下品な態度は。酒は静かに飲んでこそ、快く酔えるもんなんだ」と騒がしい半次をたしなめる。
自分の酒を勧める半次に「いや、冷えたのはいかん」いづれも 上品な大吉で、鼻にかかった声なのが面白い。
半次は、大吉を「相談屋の旦那」、下手に出る時は「花山さんの旦那さん」と呼ぶ。(以上 じゅうよっつ)
コメント:第一話の中で大吉がさしている刀、あれはまぎれもなく月影の刀です。長いんです。柄の部分を見てください。立ち回りシーンは早すぎて見えにくいのですが、居酒屋で半次と向き合って座っているところなど、明らかにのちの大吉の刀より長いのです。ところが、オープニングタイトルでは短くなって(それでも他の役者さんのよりは長いですが)います。想像ですが、オープニングの撮影より前に本編を撮っていて、小道具が間に合わなかったとか・・・そんな理由ではないでしょうか?(キンちゃんさま 2005年4月24日)
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