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読んでいる間中、
なぜか高校一年生の頃の文化祭の準備をしていた
あの時の教室の雰囲気を、
窓から見えた景色を、
隣に座っていた友人のスカートから出ていた細い足を、思い出してしまいました。
桐嶋、部活やめるってよ 朝井リョウ 著 / 集英社
「桐嶋が部活やめるっつってんの、マジなんけ?」
自転車を二人乗りして漕ぎながら、「マジ、マジ」 と、竜汰が答える。
バレー部のキャプテンでリベロを勤める、桐嶋が、部活を辞める。
突然の知らせに、
桐嶋の存在の大きさに、気づいてしまうチームメイト
放課後、バスケをする男子を見ることができなくなったブラスバンド部の女の子・・・。
そして、一見するとみんな同じ高校生なのに、それぞれの世界やグループで、
横だけではなく、上と下に分かれている現実。
桐嶋が、部活をやめる。
それだけのことなのに、それは、いくつもの小さな世界に大きな波紋を広げていく。
なんでだろう、なんでだろう、と、いくら考えても消えない
頭の中に浮かんで残り続ける、高校一年生の頃の風景。
高校生活の中で一番楽しかったのは、三年生なのに、
あの頃のあの教室でのあの時間が、この本を読んでいる間中、頭の中で蘇り続けていました。
さて、私は、「もし学生の頃に戻れるなら、戻る?」 と、
聞かれたら、迷うことなく答えは「NO!!」 です。
学生生活の中での、楽しい思い出はたくさんあるし、もちろん大切な時間だったけれど、
あの頃は、色々なことが、それなりに本当に大変だったんだもの。
今では、「深く狭く」 の関係である友人も、
あの頃は、「浅く広く」 だったし、
自分は一体誰と一番仲がいいのか、自分はどんな子たちと仲がいいと思われているのか、
そんなことを考えたこともあったし、
今となっては、一人でごはんを食べたり、一人で外で本を読むのって普通のことなのに、
学校生活の中では、なかなか一人で行動する機会や、その習慣がなくて、
一人になると、何だか焦ってしまったり。
自分の心の中は、色々な考えや感情が駆け巡っていて、今よりもっとわーっと湧き出ていたのに、
今よりも空気を読まないといけない場面が多くて、
なんだかものすごく、疲れていたのです。
だから、「もう一度学生に戻って、やり直したいか?」 と、聞かれたら
間違いなく、お断りします。
だけど、この本を読んでいる間は、
あの頃の切なさや、やるせなさを思い出して、ずーっと胸がきゅんきゅんしていました。
10代のほんの一瞬だけの、あの時間。
周りの目が気になるけれど、自分の世界は築き始めていて、
自分への自信と、周りへの憧れのバランスがうまく取れなくて、
恋はしても、その先はまだ想像もつかないし、よくわからなくて、
友達の前での自分と、家族の前での自分の空気は、全く違っていて・・・。
戻りたくはない「あの頃」 なんだけど、
忘れたくはない「あの頃」 が、愛おしくて仕方なくなりました。
「この気持ち、ものすごくわかる」 と、
きゅんきゅんしてた胸が痛くなっちゃうほど、切なくなったり、
「こういう子っていたなあ」 と、あの頃の気持ちを思い出したり。
桐嶋君という一人の男の子が、部活をやめる。
ただ、それだけなのに、
全く異なった世界で生きているように見えた、互いに接点のない学生たちが、
実は、どこかしら繋がっていて、
何が起こるわけでも、大きく関係が変わるわけでもないんだけれど、
こういうことって、間違いなくあの頃あったなあ、って懐かしい気持ちが膨らみました。
物語は、生徒一人ひとりが紡いでいくので、
雰囲気や背景が章ごとに変わり、
飽きずに読むことができるし、それぞれの視点が楽しめます。
切なくて、爽やかで、ぐるぐる迷う気持ちを思い出すことができる物語でした。
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そっかーなんかあったなぁ、そんな事。私の学生生活は、なかなかに壮絶でしたので、戻りたくないです。ある意味、今ならもう少し楽しく過ごせたのかも、とかトレパンさんの文章を読んでいて思いをはせてました。桐嶋君はなんで部活やめるのかな、ちょっと気になるなー^^
2011/4/6(水) 午後 9:19
リリィさん > リリィさんも、学生時代に戻りたいか? と聞かれたら答えは「NO!」なのですね♪
私も、あの頃の思い出は大切なものだけど、絶対戻りたくないです
たった1人の生徒が部活をやめるだけなんだけど、それが色々な種類の生徒の心を色んな形で動かしていく様子が、せつなくなる本でした★
ちなみに私は高校時代、部活をしていなかったので、なんかクラブやっておけばよかったー!と、この本を読んで後悔しました。。。
2011/4/12(火) 午後 5:06
この本、ずっと気になってて、いつか読もうと思ってたんだ〜。
学生時代かぁ、、戻って勉強をやり直して、もっとちゃんといろんな事を学生の頃から考えときたいなぁ。。って思いもあるし、あの頃のパワーにちょっとゲンナリもしちゃうし、どっちがいいか悩んじゃうわーヽ( ´ー`)ノ
2011/4/13(水) 午前 0:28
お久しぶりです^ ^
この本私も気になっていました。
桐島の周りの人間の語りで,物語が進むんですよね^ ^?
学生時代「なう」ですが、高校卒業したばかりですが、今までの学生生活、戻りたい時期は一つもありません。とにかく楽しくない。早く大人になりたいと思っています…^ ^:
2011/4/16(土) 午後 8:43 [ nico ]
OCOMEさん > 私もずっと気になっていて、やっと読んだ本です♪ なんかタイトルが、頭に強く残るんですよね。
私は学生時代には戻りたくないですが、「勉強をやり直したい」というのは同感です★
あの頃は、「これが何の役に立つのさ?」ってゲンナリしてたけど、今は古文とか、歴史とかちゃんと理解して興味をもてばよかったなーってホント思います。。。
2011/4/18(月) 午後 5:39
NICOさん > お久しぶりです!
そうです、桐島くん自身は直接出てこないんだけど、桐島くんが部活やめると聞いたことでその周りの子たちの心が動く模様が描かれています★
高校ご卒業おめでとうございます♪
大人になりたいって気持ちよくわかります! まあ、いい年になった今も大人がどんなものかいまいちわからず過ごしていますが・・・。
2011/4/18(月) 午後 5:44