あるスーフィー巡礼者の日記 A diary of a sufi

思い込みや見かけにだまされず、本質を見極めましょう。

スポーツ・武道

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 仏教用語で奮励努力を意味する「精進」
 
 では、「一生懸命努力すること」を意味しながら不純なニュアンスを含まない言葉はあるのでしょうか?その一つとしては、やはり仏教用語を語源とする「精進」を挙げることができるでしょう。
 
 「精進」は、本来、仏教で、身を清めて不浄を避け、一心に仏道修行に励むことを意味していました。今では、一般に「ひたすら努力すること」という意味で使われています。
 
 仏教用語の「精進」は、サンスクリットのvirya(ヴィーリヤ)の訳語で、原義は「勇者たること」「勇敢さ」です。仏教を学び、仏道を歩むには勇者のような気概をもって、真摯にたゆまず勤め努力することが求められているからです。
 
 「精進」は、お釈迦様が説かれた仏道修行者の八つの生活指針(八正道)の一つとして挙げられています(正精進〔しょうしょうじん〕すなわち「正しい努力」)。
 また、菩薩の六つの完全な修行(六波羅蜜(はらみつ))の中にも「精進波羅蜜」が含まれています。
 
 「精進はすべての善の根本であって、仏教の覚りは精進し放逸(ほういつ)でないこと(不放逸)から生ずる」と言われるように、不放逸ということと併せて言われることが多いのです。
 「放逸」とは欲望のままに流されて本来のなすべきことをなそうとしないことで、精進を妨げる大きな要因と見なされているからです。つまり、「精進」とは、自己の欲望に流されず自己のなすべきことをなすために努力する行為のことであると言えるでしょう。
 
 「精進」には、「精」すなわち自己の心身のエネルギーを投入して進んで行くプロセスそのものが大切であり、結果や報酬にはこだわらない、というニュアンスがあるように感じます。相撲の力士が、横綱昇進の儀などにおいて「頑張ります」と言わず「精進努力します」と言うのは、両者にそのようなニュアンスの違いがあるからなのではないでしょうか?
 
精進は超宗教的善徳
 
 禅の修行においても、「頑張る」ことは戒められているようです。例えば、悟りを得ようと坐禅に打ち込むことは「頑張る」ことです。頑張る修行は、私たちをさらなる迷いへと導く道に外れた行為とされます。現世利益にも来世の果報にも、さらには悟りをえることにも囚われず、ただ純粋に修行に専心する精進が、正しい仏道修行のあり方なのです。
 
 行為のヨーガと呼ばれるカルマ・ヨーガでは、行為の果報への執着なしに自己の務めに専心努力することが推奨されます。結果への執着にもとづく行為は、修行者の心を汚しさらなる束縛へと導きます。一方、結果への執着なしに行われる行為は修行者の心を浄め解脱(魂の解放)へと導くのです。
 
 同じような教えはイスラームの中にもあります。初期イスラームの女性聖者ラービアは、次のように神に祈るのを常としていたと伝えられています。
 
我が主よ、
もし私が地獄を怖れるゆえにあなたを崇めるなら、
私を地獄で焼いてください。
そして、天上の楽園を希求して崇拝するなら、
私をハラーム(不如法)の身として排除してください。
もし、あなたのために、あなたを崇めるなら、
久遠の美を私に惜しまないでください。
(「イスラーム神秘主義聖者列伝」アッタール著より)
 
 いずれの宗教においても、見返りを求める、すなわち世界を自分の思い通りにコントロールしようとする努力は私たちの心を汚す不純な努力で、努力の中に自己を放下して行くことこそが私たちの心を浄める正しい努力であると考えられているのです。
 
私たちを感動させるのは精進の姿である
 
 そういう意味では、モーグルの上村愛子選手のパフォーマンスは、まさしく「精進」の姿そのものであったと言えるのではないでしょうか?
 上村選手が、もしメダルを獲ることにこだわり、審査員の好評価を得る為にカービング・ターンという本来の自己の滑りのスタイルを放棄して、スライディング・ターンに転向していたなら、彼女は(メダルを獲る為に)「頑張った」ということになっていたのでしょう。
 しかし、彼女は、カービング・ターンというスワ・ダルマすなわち己の本分をまっとうすることで、カルマ・ヨーギニとしての精進の勇姿を私たちに示してくれたのです。

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 頑張ることによりメダルを獲ることも可能かもしれませんが、観る人を本当に感動させるのは、「頑張る」行為ではなく「精進する姿」ではないでしょうか?
 
結果よりも努力するプロセスが尊い
 
 もちろん、オリンピックという「競い合い」の場に出る以上、より良い成績を残すことを目標に最善を尽くすこと自体は間違ってはいないとは思います。しかし、他のすべての国の選手たちも、同じように故国の人々の期待を背負って努力しているのです。目指した目標が達成されるかどうかは「天命である」(神のみぞ知る)と言うべきでしょう。
 
 「頑張った」場合は、もし望んだ結果がもたらされなかったらがっかりすることになります。でも、「精進」を実践した場合は、望んだ結果を達成することができなくても、清々しい境地に至ることができます。「精進」の真の目的は、(自己の欲望が)望んだ結果を手に入れることではなく、自己の執着を離れて努力する行為そのもの(それを可能にする精神状態を実現すること)にあるからです。
 
 試合後の上村選手の笑顔は、「精進する」ことの素晴らしさ、美しさを見事に私たちに示してくれたように思います。

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日々の精進と本番の平常心による結果自然成
 
 先日行われたスノーボードのハーフパイプで、銀メダルと銅メダルの同時受賞を果たした若い二人。彼らは、試合後のインタビューでともに「(それほど)緊張しなかった」、平野選手も本番直前のインタビューでも「いつも通りの感じです」と話していました。
 
 平平コンビとも呼ばれる彼らが、己の持てる力を存分に発揮でき、素晴らしい結果も残せたのは、本番において平常心を保ち、日々の地道な精進の積み重ねの延長として淡々とやるべきことをやることができたからではないでしょうか?
 
 平野選手は、試合後のインタビューで「今までやってきたことの積み重ねとして今日の結果もついてきたと思うので、今まで応援してくれたり支えてくれた人たちに感謝しています」というコメントを残しています。
 
 平野選手は、派手な技をマスターしようと頑張る前に、基本的な技を何度も何度も繰り返し練習していたそうです。彼が銀メダルを獲れたのは、頑張って来たからではなく、地道な精進を積み重ねてきたからではないでしょうか?
 
 ワールドカップの連戦連勝という実績とそれを可能とする実力があり、金メダルの最大本命と目されていた高梨選手は、ソチに入ってから「勝ちたい」という言葉を口にするようになったそうです。
 生真面目な彼女のことです。おそらく彼女の心の中には、応援してくれる人たちや支えて来てくれた人たちの期待に応えようと「頑張る」気持ちが強かったのかもしれません。以下は、毎日新聞の記事からの引用です。
 
 大会の大小を問わず、どんな試合に対しても「やることは変わらない」と繰り返す。しかし、ソチに入る直前には、五輪について「同じ試合と心掛けているが、重みはある」と特別な思いを口にした。日本チームの山田いずみコーチ(35)によれば「勝ちたい」と言わない高梨選手が、珍しく何度も「勝ちたい」と口にしていたという。
 彼女は、あの小さな体で日本中の期待を一身に背負い、己のためというよりも、人々の願いを果たすためにせいいっぱい頑張ってしまったのだと思います。
 
 禅には「結果自然成」という言葉があります。また、弓道においては、「的に当てることに執着すると的を当てることはできない。正しい姿勢で正しく弓を引けば、矢は自ずと的に当たる」と言われます。

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 いずれも、結果への執着、すなわち「頑張ること」を戒め、平常心で精進することの大切さを説いた教えです。
 
頑張ることを強いるより精進する姿を見守ろう
 
 応援する私たち一般の国民も、メダルを獲ることなど結果に過度にこだわるのは控え、それぞれの選手が自己の最善を尽くして上村選手のような「清々しい」気持ちでゲームを終えることができるように応援しようではありませんか。
 
 幸いにして良い結果が出た時は素直に喜び、私たちが望む結果が出なかったとしても、快く選手たちの健闘を讃えたいものです。
 
 残された種目でも、より多くのアスリートたちが、メダルや記録(あるいは祖国の人々の期待に応えること)への執着に根ざした「頑張る」姿ではなく、ただ自己の心身のエネルギーのすべてを出し切り最善を尽くす「精進する」勇姿を見せてくれることを期待し、応援したいと思います。
 
 頑張るな、ニッポン! 
 
献辞
 
 以上のような投稿を用意し、女子フィギュアスケート・シングルのフリー演技開始前に投稿する予定でいましたが、ブログ記事本文が完成する前に、真央ちゃんの演技が終了してしまいました。

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 真央ちゃんの演技、素晴らしかったですね。鳥肌が立ちました。まさしく、ヴィーリャ(精進)の何たるか、すなわち「勇者たる姿」を私たちに見せてくれました。真央ちゃん、ありがとう、そしてお疲れ様でした。本投稿は、浅田真央選手、村上佳菜子選手、鈴木明子選手、そして精進に励むすべてのアスリートたちに捧げたいと思います。
「頑張れ!」という声援を送る私たち
 オリンピックの観戦をする私たちは、とくに自国の代表選手たちに対して「頑張れ!」という声援を送ります。選手たちは、それぞれ最善を尽くし頑張りますが、他の国の選手たちもやはりそれぞれ頑張るのです。その結果、メダルを獲ったり良い成績を残す人もいれば、自分が思ったほどの成果を残せなかったり、私たちの期待に応えることができない場合もあります。
 
 一般的には、選手たちが期待通りの活躍をしてメダルを獲れると私たち国民は喜びますし、メダル獲得を有望視されていた選手がメダルを逃せばがっかりします。
 
 私たちは、どんな思いを込めて選手たちを「頑張れ!」と声援するのでしょうか?そして、「頑張った」結果として期待された成果を上げることができた選手、頑張ったけど期待に沿う結果を残すことができなかった選手は、どのような思いを抱くのでしょうか?
 
 今回の投稿では、オリンピックにおいて「頑張る」あるいは「『頑張る』ことを期待する」ことの意味を掘り下げし、私たち国民は選手たちにどのような声援を送るべきなのかについて私見を述べてみたいと思います。
 
「頑張れ」の語源には二説がある
 
 辞書によると、「頑張る」という言葉には三つの意味があると言われています。すなわち、①困難にめげないで我慢してやり抜く、②自分の考え•意志をどこまでも通そうとする。我(が)を張る。③ある場所を占めて動かないでいる、という三つです。
 
 オリンピックで、選手たちを応援するときに「頑張れ〜」と言う時は、当然①の意味でしょう。②は、「頑張って自説を譲らない」など、③は、「警備員が入り口に頑張っているので、中に入れない」などというように使われますね。
 
 「頑張る」の語源としては、「眼張る(がんはる)」すなわち「目をつける」「見張る」という意味から転じて「頑張る」になったという説と、「自分の考えを押し通す」という意味の「我を張る」が転じて「頑張る」になったという説があるようです。
 
 オリンピック選手などが「頑張る」場合は、①の困難にめげないで我慢してやり抜く、という意味で使われているわけですが、もし、「我を張る」が語源であるという説が正しいとすると、「頑張る」と言う言葉は、もともとはあまりいい意味で使われていなかったことになります。
 
 どちらの説が正しいのかはわかりません。あるいは、もともと二つの語源をもつ別々の言葉だったのかもしれません。しかし、頑張るの「頑」は「頑固」という言葉に使われていることからも分かるように「頑(かたく)な」という意味があることからも、「頑張る」という行為には、やはり結果へのこだわりなどの執着が秘められているように思います。
 
「我慢」も悪い意味の仏教用語だった
 
 「頑張る」の意味の一つである「困難にめげないで我慢してやり抜く」という言葉に含まれる「我慢」ですが、これには基本的に次の三つの意味があります。
 すなわち、①耐え忍ぶこと。こらえること。辛抱。②我意を張ること。また、そのさま。強情。③我に執着し、我をよりどころとする心から、自分を偉いと思っておごり、他を侮ること。高慢。の三つです。
 
 我慢の語源は、もともと③の意味の仏教用語であったことは異論がありません。我慢の「慢」は慢心の「慢」と同じであり、サンスクリット語のmana(マナ)の音訳です。Manaとは、唯識哲学で言う末那識のことであり、現代心理学では自我意識に相当すると言えるでしょう。あるいは、深層心理学における潜在意識にほぼ相当する概念です。
 
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 唯識哲学によると、この識は別名「因縁識」とも呼ばれます。すなわち、過去の事象が潜在する識であり、悪念の集結潜在力(障碍作用)の依所とされています。つまり、あらゆる煩悩が生まれ出る源泉としての性格を有しているわけです。
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 我慢が③の意味で使われている実例としては、道元禅師の代表的著書「正法眼蔵」の中の、「汝仏性を見んとおもはば、先づすべからく我慢を除くべし」などがあります。
 
 このように、「我慢」とは、本来あまり良くないニュアンスを含んだ言葉でした。しかし、現在の日本語では、我慢は、①の意味(「忍耐」とほぼ同義)で使われることが多く、日本の伝統文化の中ではどちらかと言うと良い意味を持った言葉(身に付け実践すべき善徳)として考えられるようになったようです。
 
我慢と忍耐の違い
 
 忍耐と我慢の違いを考えてみましょう。これは、あくまで私の個人的な印象ですが、「忍耐」には「自我の執着を離れて淡々と(粛々と)努力する」というすがすがしいニュアンスがあるのに対し、「我慢」の方には、「心のなかには色々と執着があって苦しいのに、無理をして頑張っている」という鬱屈したニュアンスがどこかに含まれているように思われます。
 
 両者とも、見かけ上は「困難な状況下において(安易に流れようとする)自己の欲望に屈せず努力する」という点では共通する同じような行為であるように映ります。
 しかし、「忍耐」の方は、逆境を逆境と感じてしまう自己の欲望から自由になるための努力であるのに対し、「我慢」の方は、逆境を逆境と感じる自己の欲望はそのまま残しながら、それを一時的に抑える、すなわち抑圧することで目標を達成しようとする行為であると言えるのではないでしょうか?
 
 つまり、「我慢」は、結果への執着に根ざした行為を示す言葉であり、「忍耐」は、結果(目標とする成果)よりも「自己の執着に囚われない」というプロセスを重視する言葉であるように思います。別の言葉で言えば、「我慢」は強いられるものだが、「忍耐」は「自ら進んで引き受ける」ものだと言えるのではないでしょうか?
 
 したがって、「我慢する」という言葉と共通のニュアンスをもつ「頑張る」という言葉にも、努力した結果として何らかの成果を上げる、順位や記録など何らかの報酬を得るために努力する、というニュアンスが秘められているように感じます。つまり、行為の結果(努力に対する果報)に対する執着が潜んでいるわけです。


(後編に続く)

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ともに闘ってきた女性たち

 

スキージャンプ女子、オリンピック史上初の競技を終えました。

勝敗が決した後、多くの選手が会場に残り、

優勝したフォークト選手を囲んでお祝いをしたとのことです。

 

「女性にはジャンプは無理」と決めつけられてきた彼女たちが

始めてのオリンピック競技を実現できたことに

喜びもひとしおだったのでしょう。

 

某国の首都の新しい知事に選ばれた人がどう思おうと

女性も男性に劣らぬ素晴らしいパフォーマンスを果たせることを

彼女たちは、皆で力を併せてともに示してくれたのではないでしょうか?

 

彼女たちは、お互いに切磋琢磨し合うライバルであるとともに

女性に対する偏見に対しともに闘う戦友でもあったのでしょう。

 

競技に参加した選手たちは、まさしく

少女として競い合いながら

成熟した女性として力づけ合う姿を

私たちに見せてくれたのではないでしょうか?


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結果よりも大切なもの
 
支えてくれた人たちの期待に応える結果を出せなかったことに謝りながらも
インタビュアーの眼を真っ直ぐに見つめて話す高梨選手の眼(まなこ)と
感謝と思慮に満ちた言葉に
私たち大人の身勝手さを思い知り、恥ずかしくなったのは
私だけではないと思います。
 
彼女の真っ直ぐな眼差しは
私には眩しいほどでした。
 
彼女は、あの小さな体で日本中の期待を一身に背負い
己のためというよりも、人々の願いを果たすために
せいいっぱい頑張ったのだと思います。
 
たとえ当選という形を残せても
自己の野心のためには算盤(そろばん)を弾いて
自らがかつて唾きを吐きかけた政党に平気でしっぽをふる「大人の」政治家
そして、やはり選挙の勝利のためにそんな相手を神輿の上に担ぎ上げる「大人の」政党の方々
彼らはたとえ彼女の爪の垢を煎じても
それを飲み干すことさえできないでしょう。
 
メダルという結果を残すことよりも大事なことを私たちに教えてくれた
高梨選手、伊藤選手、山田選手、
やはり決勝に進めずメダルの可能性はなくなりましたが
世界ランキング4位のロシアを相手に
最後まで諦めずに善戦したアイスホッケーチームの選手達、
小平奈緒選手をはじめ女子スピードスケート500mに挑んだ選手たちにも
心からの賞賛と感謝の拍手を贈りたいと思います。
お疲れ様でした。
そして、ありがとうございました。

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  上村愛子選手、素晴らしい滑りでした。黄金に輝く4位だったと思います。
 
  上村選手はタイムも一番早く、ミスもなく、果敢な攻めの滑りだったのに、タイムも遅く、ミスもあった他の選手がより高得点に評価されたことには正直釈然としないところもあります(最初の滑走者だったことが影響しているのかもしれません)が、上村選手は試合後のインタビューにひたすら「すがすがしい気持ちです」を繰り返していました。

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   NHKのアナウンサーがコメントしたように、彼女は私たちが想像するメダルへのこだわりを超えた境地に到達していていたのでしょう。優れたカルマ・ヨーギニ(行為のヨーガの女性修道者)である彼女には、バガヴァッド・ギーターの次の言葉を贈ってその栄誉を讃えたいと思います。おめでとう、そしてお疲れさまでした。
 
実に、洞察智(ジニャーナ)は習練(アッビャーサ)に勝り、
禅定(ディヤーナ)は洞察智(ジニャーナ)に勝る。
そして、行為の結果を放棄することは禅定(ディヤーナ)に勝る。
行為の結果の放棄により、心は直ちに平安をえるからである。
(第12章12節)
 
 ところで、サンスクリット語で「トゥリヤ」(文字通りの意味は「第四位」)とは、意識の第四の状態(覚醒、夢、熟睡という三つの状態を超えた究極の境地)のことを指します。上村選手は、オリンピックの最終滑走において行為の結果を放棄することにより、ヨーガの最終奥義「トゥリヤ」に到達したのかもしれませんね。
和を保つための様々な手段
 

ワールドカップでの世紀の大誤審への批判が集まり、ビデオ判定が取り入れられるようになると言う。

公正・客観的な判定という意味では良いことかもしれない。

だが、私がサッカーの現役選手だった時代は、審判の判定こそが絶対であるとされ、審判の判定に素直に従うことこそがスポーツマンシップであると叩きこまれたので、正直少々複雑な気持ちである。

 
審判の判定に従うことによって和が保たれると考えられて来たのだ。

最も民主的な判定が行われて来た大相撲


スポーツの勝敗にビデオ判定がいち早く取り入れられたのは、周知の通り、大相撲の世界である。行事の判定も絶対的なものとされず、様々な方向から見る複数の審判から「物言い」をつけることができ、審判団の合議制によって最終判定がなされる。しかも、判定不能もしくは引き分けとして「取り直し」という選択肢も用意されている。

最も因習的と思われがちな大相撲こそ、最も民主的な判定が行われて来たのである。

相撲は神事である


そんな大相撲が賭博問題に揺れている。大相撲は、神様に奉げられる神事であり、日本国民にとっては単なるスポーツ以上の行事である。国民の代表として神に取り組みを奉げる力士は、その自覚を持って日常を過ごして欲しいものである。

 
国際金融資本のマネーゲームは諸悪の根源
 
賭博は、人を堕落させる諸悪の根源として、あらゆる宗教や文化で忌避されて来た。投機的要素が強く、「グローバルな賭博」とでも言うべき国際金融資本のマネーゲームが世界経済を牛耳っている今の世界は、どう見ても異常である。
 
賭博は、富める者が貧しい者から金を巻き上げるために運営され、貧しい者は決して儲けることができないような仕組みになっている。賭博に夢中になる者は、際限なく賭博にエネルギーをつぎ込み地道な労働を軽んじるようになる。賭博は家庭を破壊し、ありとあらゆる喧嘩のもとである。
 
貧富の差が拡大し続け、エネルギー資源の際限なき浪費が奨励され、働く者が疎かにされ、戦争や紛争、意見の対立などあらゆる不和が噴き出す今の世界の問題は、国際金融資本のマネーゲームによって生み出されている(少なくとも助長されている)と言えるのではないだろうか?
 
まさしく、神の心に反する末法の世と言えるだろう。

世界に和を生み出す人こそ日本人と呼ばれるに相応しい


日本生まれではないが、日本人よりも日本の心を体現している白鵬には、是非頑張ってもらい、私たち日本生まれの日本人の手本を示して欲しいものである。

人は、生まれによってその尊さが決まる訳ではない。その思いと言葉と行為によってその尊さが決まる


「人は、生まれによってバラモンとなるのではない。生まれによってバラモンならざるものとなるのではない。人は、行為によってバラモンとなるのである。行為によってバラモンならざるものとなるのである。」(ゴータマ・ブッダ)

スポーツの世界でも政治の世界でも日本人と呼ばれるのに相応しいのは、慎ましやかな生活を営み日々精進に励み、世界に和を生み出す人々である。

 
「平和の作り手たちは幸いである。彼らは神の子と呼ばれるであろう」(イエス・キリスト)
 
「断食・喜捨・礼拝よりも良き行為をあなたに告げよう。人と人との間に和を生み出すことである。敵意と恨みこそ、天の果報をその根っこから引き抜く所業である。」(預言者ムハンマド)

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