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昨日参加させていただいたパーティーのために小生が用意させていただいた料理(主としてネパール・インド料理)について、作り方・薬効・裏話など簡単に解説させていただきました。写真は、タルト以外はネットで見つけたものです(妻が写真を撮っていなかったので
アチャール3品(ネパール料理)
アチャールは、南アジアの和え物(orサラダ)もしくは漬け物で、箸休め的一品。
トマトとタマネギのアチャール
トマトとタマネギのアチャールはスパイスの山椒が決め手。
ネパールでは、「インド山椒」とも呼ばれるティムールというヒマラヤ地方原産のパイスを使いますが、今回は妻の故郷の飛騨山椒を使いました。
日本の山椒にも消化促進・腸管蠕動促進などの作用があり、漢方薬(大建中湯など)にも使われていますが、ティムールもアーユルヴェーダやチベット医学で主に胃腸の薬として重用されています。
食欲増進・消化促進・整腸作用などがあり、アチャールやカレーの隠し味としてよく使われるスパイスです。
昔、ネパールで下痢に罹り、日本から持参した下痢止めを飲んでもよくならなかった時に、ティムールの種をかじかじしたらぴたっと止まったことがありました。
ティムールは日本の山椒よりも刺激が強烈です(「ティムールは小粒でもビリリと辛い」という感じです)から、日本人の繊細な舌と胃腸には日本の山椒の優しい辛さの方が向いているかもしれませんね。
アルー(ジャガイモ)・アチャール
妻の大好物で、今回も妻のリクエストに応えてメニューに加えてみました。もちろん私も大好物です。
クミン、メチ(英名フェヌグリーク)といった南アジアのスパイスに加えて、妻がヘンプカー祭りで仕入れた麻の実ナッツを使ったところがみそです。
ネパールでは、アチャールなどに麻の実をよく使います。このジャガイモのアチャールは、麻の実の代わりにゴマを使うレシピをもとに作りましたが、ネパールの家庭では麻の実を使うのが一般的です。
昔、青年海外協力隊のある隊員が、ネパールから帰国する時に、麻の実を大量に買って帰って空港の税関で見つかって没収されたそうです。
麻の実は日本でも主に鳥の餌としてペットショップやホームセンターなどで市販されていますが、紫外線や放射線を照射して発芽できないように処理されています(原産地はほとんど中国だと思います)。
ネパールの麻の実は種のままでは幻覚作用はありません(美味しさにうっとりする酩酊作用はあるかもしれません)が、発芽できるし、育つと幻覚・酩酊成分を含んだマリファナの葉になる(麻と大麻すなわちマリファナは基本的に同じ植物です)ので日本への持ち込みは違法です。
ネパールでは麻の実は普通に食卓に上りますからうっかり持ち帰ってしまったのも無理はありませんが、日本では大麻取締法に抵触します。その人は口頭で注意されただけで大事にはならなかったようですが一歩間違えるとお縄ちょうだいですね(笑)。
ネパールでアチャールに麻の実がよく使われるのは、味が美味しくなるだけでなく食欲増進作用があるからです。また、栄養豊富な健康食品でもあります。お釈迦様は、悟りを啓く前に6年間穀物断ちの苦行をされていましたが、麻の実を常食とされていたと伝えられています。ほとんど満足な食事も摂らなかったのに命を永らえることができたのは、滋養に富んだ麻の実のおかげだったのかもしれません。
麻の実は、昔は日本料理でも麻〔お〕の実ご飯、お浸し、お漬け物、佃煮などよく使われていました。
(人間の食用の)麻の実が手に入りにくくなった現代の日本では、ゴマが代用品としてよく使われます。それはそれで十分美味しいのですが、やはり麻の実を使うとさらに味が引き立ちます。今回は、ゴマと麻の実を両方使ってみました。
仕上げは、ディルの生葉とコリアンダー(香菜)の生葉を散らした2種類を作ってみました。
香菜はタイ料理の香草(ハーブ)「パクチー」として有名ですが、ネパールでもポピュラーな薬味野菜です。私がネパールに住んでいた時は野菜市場で一束1ルピー(当時約3円)で買えました。ネパールでは、みそ汁を作った時に、芹や三つ葉の代わりによく入れてました。
胃腸の働きを整える作用、浄血作用などがある薬草です。
色々野菜の発酵アチャール
〔作り方〕
① 大根、人参、カリフラワー、枝豆などを軽く湯通しして広口のガラスのビンに入れます。
② 温めたサラダ油にタマネギ・ニンニク・生姜のペーストとスパイス(唐辛子・フェヌグリーク・クミン・コリアンダー・ガラムマサラ)を入れ一煮立ちさせたものを注ぎ入れます(塩少々も加える)。
③ 陽の当たる窓辺に3日ほど置いていると発酵して少し酸っぱくなってきます。
④ 甘酢(酢に砂糖を入れたもの)を加えてさらに二日ほど日光を当てると完成。
トマト・アチャール、アルー・アチャールのようなフレッシュな(サラダのような)アチャールも美味しいですが、発酵アチャールは乳酸菌などの微生物とお日様の力で熟成された大人の味。人生の酸いも甘いも知っている熟女のような味わいがあります。
乳酸発酵しているので、乳酸の働きにより腸内細菌叢が改善され、整腸作用、免疫調整作用など様々な健康効果も期待できます。
ミントのチャツネ
チャツネは、ソースもしくはディップのようなインド料理の付け合わせです。
ミントのチャツネは、ミントの生葉とタマネギと生姜を主材料に、唐辛子少々、水、レモン汁、塩、砂糖を加えてミキサーでペースト状にしたもの。
清涼感のあるミントには消化促進作用があり、インドでは、タンドリーチキンやシシカバブなど肉料理やサモサなどこってりとした料理の付け合わせによく添えられます。
ネパール料理では、ダルバート(定食)やモモ(ネパール風小龍包)の付け合わせとしても、主役の味を引き立てる名傍役として不動の地位を確立しています。
チャツネは、漢方薬では、君臣佐使(方剤を構成する各生薬の働きを示す用語)のうちの佐薬・使薬(君薬・臣薬など主薬として働く生薬の効果を増強したり、副作用を防ぐ役目を果たす生薬。また、方剤中の諸薬を調和させる働きを持つ)に相当すると言えるでしょう。
ミント・チャツネには、料理全体の味のバランスを整えたり、胃腸の働きを高めるハーブやスパイスによって肉料理や油物の消化を容易にしたり、解毒作用のあるハーブやスパイスで食毒の蓄積を防止する役目があります。
ココナツ・ハルワーonバナナとナッツのタルト
アーモンド味のタルト生地に、バナナとナッツ(カシュー、クルミ、松の実)とレーズンのフィリングを入れ、ココナツ・ハルワーで蓋をしました。フィリングには砂糖など甘味料は一切使っていません。
ココナツ・ハルワーは、南アジアや中近東などで良く食べられるお菓子で、ココナツとミルクと砂糖をひたすらかき混ぜながら煮詰めて行くというシンプルなお菓子です。ベジの人や牛乳がダメな人も安心して食べられるように今回はミルクの代わりに豆乳を使いました。
「ハルワー」の語源は「甘い」という意味のアラビア語で、お祭りやお祝い事などでよく食べられる思いっきり甘いお菓子です。甘味を抑えたタルトと組み合わせてみました。
今回は、お祝い料理なのでイチゴ(赤)とブルーベリー(青)とバナナ(黄)の3色のフルーツでトッピングしてみました。
実は、タルトを作ったのは生まれて始めてでした。バターの代わりに(水分が含まれない)ギーを使った為か、試作品では焼いても上手く生地が固まらなかったので、豆乳と全粒粉を追加して練り直したら何とか固まるようになりました。
ハルワーの薬効としては、砂糖などの甘味は、火の元素からなるピッタ・ドーシャを鎮める働きがあります。
インド人が甘ったるいお菓子や甘いチャイを(特に食後に)常食・常飲するのは、辛いカレーを食べて強くなり過ぎたピッタを鎮めることでバランスを取るのが一つの理由でしょう。暑い気候もピッタを高める一因になりますので、暑い国では甘いお菓子をよく食べるのです。
カレーなどインド料理には食欲を刺激する(アグニすなわち消化の火を高める)スパイスやハーブなどが沢山含まれていますから、食後に甘いデザートや甘いチャイを摂ることによって食事によって高まり過ぎたアグニを抑えることもできます。
未知への挑戦の機会を与えてくれたことに感謝
発酵アチャールは結構手間と日数がかかるし、ココナツ・ハルワーも作り方は単純ですが手間と時間はかかるので、今までいつか作りたいと思いながら手を出せずにいましたが、今回のパーティーをきっかけに作ることができ、それなりに美味しくできたようなので良かったです。
あえてかなりマニアックな味付けの料理を揃えてみたので好き嫌いが分かれるかもしれないと予想していましたが、思いのほかみなさんに喜んでもらえたようなので何よりです。
御蔭様で準備の時間も含めて楽しい時間を過ごすことができました。ありがとうございました。
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安くて健康に良いグルメ
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外服と内服で寒さから身を守ろう
このところめっきり寒くなりましたね。ついこの間紅葉が始まったと思っていたら、山は一挙に雪化粧です。白い雪と色とりどりの紅葉のコントラストが美しいですね。先日、妻が風邪をこじらせて苦しそうなので風邪の症状改善に有効な養生チャイをつくりました。
寒風が身に凍みる日は、うさとの服など身体を風邪(ふうじゃ)、寒邪(低い気温)、燥邪(乾燥した大気)などの外邪(外からの邪気)から守ってくれる働きの強い衣服に身を包みながら温かいチャイなどを飲んで過ごしましょう。
疾病としての風邪(かぜ)と外邪としての風邪(ふうじゃ)
風邪(ふうじゃ)は、日本の日常会話では、風邪(ふうじゃ)によりもたらされる上気道(鼻、口、喉)の急性の感染性疾患、すなわち「風邪(かぜ)症候群」を指すことが一般的ですが、東洋医学では、風(ふう)によりもたらされる、あるいは風(ふう)の性質をもつ邪気(人体に有害な状態やエネルギー)一般のことを意味します。
外邪(外的な有害要因)としての風邪(ふうじゃ)とは、風(かぜ)に身を曝すことよる体温低下、風(大気)の中に含まれる細菌やウィルスなどの病原性微生物、花粉、PM2.5などを含む大気汚染物質などによる体に悪影響を及ぼす力全般のことだと考えてもらっていいでしょう(厳密には、他の側面もありますが、やや専門的になるので今回はその説明は割愛します)。
風邪(かぜ)、すなわち上気道の急性感染症は、風邪(ふうじゃ)、寒邪(低い気温)、燥邪(大気の乾燥)など六気の乱れによる外邪(外部の有害要因)、不適切な飲食物の摂取や不規則な生活、過労、睡眠不足などの不適切な生活習慣によりもたらされる内邪(身体内部の有害要因)が総合的に作用することによってもたらされます。
乾燥した大気がもたらす燥邪、急激な気温の低下による寒邪など、この季節は風邪(かぜ)にかかる要因が多くなります。風邪(かぜ)の発生要因とその予防法については近日中に別稿にて詳しく解説させていただく予定ですが、今回は、風邪の予防、症状緩和、治癒の促進に有効な養生チャイの作り方をご紹介させていただきます。
風邪に効く!養生マサラ・チャイの作り方(カップ約2杯分)
基本的な作り方は、普通のマサラ・チャイ(スパイス入りミルクティー)とほぼ同じですが、生姜、シナモンを心持ち多めにして、普段はあまり入れない黒胡椒(身体を温める作用が特に強い)を加えました。いずれも、気の巡りを良くし、代謝を高め血行を促進することで身体を温める作用があるスパイスで、漢方やアーユルヴェーダなどの東洋医学では風邪の治療薬に頻用されています。
なお、各スパイスの性質や効能については、続編の投稿にてさらに詳しく解説させていただく予定です。
① まず、適量の生姜(生)を潰します(潰し方は下記の説明をご参照ください)。 ※甘味について(どんな甘味料をどのように加えるべきかについて)は後ほど詳しく解説します)
生姜やスパイスの潰し方
生姜は、みじん切りにしたり、おろし器で擦り下ろしても構いません。忙しい時や生の生姜が手元にない時はチューブ入りおろし生姜でもいいでしょう。ただ、チューブ入り生姜には保存料などの加物などが含まれていますし、下ろしてから時間が経っているので、有効成分も不活化していることが考えられますので、できるなら生(なま)生姜を使いたいところです。
私は、生姜やスパイスを潰す時は、ネパールで購入したスパイス潰し専用の金属性の小型の鉢を使いますが、包丁の腹を押し付けて拳で叩いたり、包丁の背(刃が立っていない方)で叩いて潰す方法もあります。生姜を潰すことで、湯で煎じる時に水に接する表面積が大きくなりますので、より有効成分が抽出しやすくなり味と香りも強くなります。他のスパイスを潰すのも同じような意味があります。専用のスパイス潰し鉢が手元にない場合は、乳鉢やすり鉢などで代用すると良いでしょう。
茶葉について
紅茶の葉は、アッサム茶やスリランカのウバ茶など、ミルクの味に負けないような味と香りが強い品種で細かく粉砕された茶葉が適しています。インドやネパールには、チャイ専用の茶葉が売られています。
ダージリン(とくにfirst flashと呼ばれる一番茶)はストレートで飲むには美味しいのですが、チャイにはあまり向きません。繊細な風味でミルクの味に負けてしまうからです。ティーバックの茶葉は短時間で濃く抽出されるように細かく粉砕されていますので、ティーバックを開封して中の茶葉を使うのも一つの手です。
ここまで手間をかけて作るのは面倒だ、あるいは忙しくて時間がないという人は、市販のミルクティーにおろし生姜(もしくは包丁で潰した生生姜)と市販のマサラ・チャイ用のスパイスを入れてひと煮立ちさせて濾してもいいでしょう。マサラ・チャイ用のスパイスが手元にない人は、中華料理用のスパイスである五香粉(ウーシャンフェン)で代用するのも一つの手です(ちょっと中華風の風味になりますが)。
次回の投稿では、各スパイスの効能についての解説やスパイスの組み合わせのバリエーション、ミルクの問題(日本人は摂らない方がいいという説もあるが本当なのか)、甘味の付け方などについて解説させていただく予定です。
(後編に続く)
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ライタの基本的な作り方
ライタの作り方は簡単です。無糖のヨーグルトに、食べやすい大きさに切った夏野菜(キュウリとトマトなど。タマネギや獅子唐辛子などを加えても良い)と生姜のみじん切り、さらに岩塩とスパイスを加えて和え、最後にコリアンダー(香菜)やパセリのみじん切り、ミントなどの生ハーブ(香味野菜)をトッピングすれば出来上がりです。
なお、アーユルヴェーダでは、ヨーグルトはそのままでは重くなり過ぎるので、水を加えて薄めた方がいいと言われています。インドのヨーグルトは濃厚なのでそのように使われるが、日本のヨーグルトならそのままでも構わないと言う人もいます。その辺は、各自の好みに応じて調整すればいいでしょう。
少なくとも、乳清(乳漿とも呼ばれるヨーグルトから分離したやや黄色がかった酸味の強い上澄み液。インドでは「バターミルク」と呼ばれ健康飲料として重用される)は、健康によい栄養素も沢山含まれている(通常の牛乳と比べて脂肪やカロリーが低い。カリウム、ビタミンB12、カルシウムが豊富。牛乳よりも消化がよく、スキムミルクよりも多くの乳酸を含んでいる。消化がよいため、たんぱく質やカルシウムが体内に吸収されやすい)ので、一緒に混ぜて使った方が良いでしょう。
クミンの種を煎ったものをトッピングしても香りと風味が増して美味しいです。また、ココナツ・ミルクのパウダーを加えれば南インド風の味付けになります。
個別のスパイスを使わずに、チャトマサラ(岩塩・クミン・黒胡椒・クローヴ・アジョワン・赤唐辛子・酸味のアムチュール[ドライマンゴー]・硫黄臭のヒング[英語ではアサフェティダ]などのパウダーをミックスして作られる)やガラムマサラ(香りよい辛味スパイスのミックス。「ガラム」とはヒンディー語で「辛い」という意味。カレーの仕上げに加えられる)などのスパイス・ミックスを使うこともできます。
また、ジャルジーラと呼ばれるインドの清涼飲料水の素(インド料理食材店で入手可)を使えば、岩塩と温性でアグニを高めるスパイスが一通り含まれているので便利です(ジャルジーラについては、次回の投稿で詳しく説明する予定です)。
なお、インドでは、「ライタ・マサラ」と呼ばれるライタ専用のミックス・スパイスも市販されているようです。
中華スパイスや和風スパイスを使った応用
それらが入手できなければ、シナモン、八角、山椒、クローヴ、陳皮(温州みかんの皮を乾燥させたもの)をミックスさせた五香粉(ウーシャンフェン)を使うという方法もあります。やや中華風の風味となりますが、消化力を高めるという点では、インド伝統のスパイス・ミックスに劣らぬ効果が期待できます。
香菜やミントなどが入手できなければ、大葉(シソ)・茗荷・青ネギなどの和野菜で代用することもできます。スパイスも日本の伝統的な温性(熱性)スパイスである山椒や七味唐辛子、ゆず胡椒などを使ってもいいでしょう。和風の風味となりますが、これも消化力を高める上では、インドのミックス・マサラや五香粉に劣らぬ効果が期待できます。
要するに、「夏野菜のヨーグルト和えに岩塩と温性の消化力を上げるスパイスやハーブを加える」という基本を守れば、後は材料の入手の容易さや個人の味の好みに応じて自由に作れば良いのです。是非一度気軽に作ってみてください。
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南インドではチャイよりもコーヒーの方が愛飲されている
今日の昼ご飯は、妻と一緒に南インド料理に舌鼓を打ち、食後には、マドラス・コーヒーと呼ばれるミルクコーヒーを堪能させていただきました。
インドと言えば、チャイ(甘いミルクティー)に代表される紅茶というイメージを抱いている人がほとんどでしょう。でも、南インドはコーヒー豆の名産地であり、南インドの人たちは、チャイよりもミルクと砂糖たっぷりのコーヒーの方を日常的に愛飲しています。
とくに、マドラス・コーヒーと呼ばれるマドラス産のコーヒー豆を使ったコーヒーは、知る人ぞ知る名産品で、通の間では(日本ではあまり知られていませんが)、国際的にも高い評価を得ています。
まろやかな味わいの南インド産コーヒー
私も、昔は例にもれず「インドは紅茶」という先入観を抱いていました。南インド旅行から帰った友人からお土産に南インド産のコーヒー豆をいただいた時は、「なんでインド土産なのに紅茶じゃなくてコーヒーなんだ?」といぶかしく思いました。でも、飲んでみるとまろやかな味わいでとても美味しかったのです。南インドがコーヒーの名産地であると知ったのは、その大分後のことです。
私は、個人的には、コーヒーは南米産のモカや北アフリカ産のキリマンジャロなどより、南インド産のコーヒーが世界で一番美味しいと思っています。
地球にもお財布にも優しい「エコ・エスプレッソ」
マドラス・コーヒーは、ミルクと砂糖をたっぷり入れたコーヒーをチャイのように、器から器に上空から注ぎ入れて、泡立ててから楽しみます。
泡立てることでクラスターが細かくなり波動が高まる
そのようにチャイやミルクコーヒーを泡立てて飲むと、より一層クリーミーな味わいが楽しめます。また、水のクラスター(水分子がブドウの房のように集まった塊のことです。通常、水は、一つ一つの分子として単独には存在せず、クラスターとして存在しています)が細かくなり、味が美味しくなるだけでなく、波動が高まり身体にも良いと言われています。 欧米でも、エスプレッソのようにミルクを泡立ててコーヒーを楽しみますが、アジア・アフリカのチャイやコーヒーを器と器の間で注ぎ入れて泡立てるのは、欧米のように機械に頼らない安上がりの(地球にもお財布にも優しい)さしずめ「手作りエコ・エスプレッソ」だと言えるでしょう。
機械加工食品よりも手作り食品の方が健康に良い
アーユルヴェーダ(インドの伝統医学)の医師は、「(たとえ素材が同じでも)機械で生産された食品より人間の手によって作られた食品の方が健康に良い」と言います。私が、マレーシアに住んでいた頃たびたび食生活の助言を受けたアーユルヴェーダの名医は、「手絞りのさとうきびジュースは(私の体質にも合うし)健康に良いから摂るようにしなさい。でも、機械で絞られたさとうきびジュースは健康に良くないから飲まないように」と助言してくれました。
その理由としては、まず、機械で絞ると、短時間で急速に圧搾するので、栄養素が壊れてしまいます。また、機械から不純物(金属など)が溶け出して健康に害をもたらす、という理由もあるでしょう。さらに、機械で加工するとプラーナ(精妙な生命エネルギー。漢方や気功の「気」に相当します)が減少してしまうが、人間が心をこめてつくるとプラーナが高まる(良い気が注入される)、というのも理由の一つだと思われます。
レトルトパックや冷凍食品などのインスタント食品(工場製品)やコンビニやスーパーの(流れ作業の中で大量生産された)弁当より、心をこめた手料理や手作りのお弁当などの方が遥かに美味しいし健康にも良い、というのは、多くの人が日常的に経験し実感していることだと思います。
普勧南印度珈琲儀(道元禅師の「普勧坐禅儀」のもじりです)
みなさんも、機会があれば是非、南インド産のコーヒーを、とくにマドラス・コーヒーを飲んでみてください。コーヒー好きの方には、きっと気に入っていただけるでしょう。そして、うちでチャイやミルク・コーヒーを飲まれるときは、「のばして」(泡立てて)飲んでみてください。身体にやさしいまろやかな味わいを楽しんでいただけると思いますよ。
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妻の友人の知人が、「インドのコーヒーは美味しくない」と言い、それを聞いたあるコーヒー店の店主が「インドのコーヒーは歴史が浅いからね」と言ったと言う。
だがそれは真実ではない。インドのコーヒーの歴史はヨーロッパよりも古いのである。 コーヒーはエチオピアが発祥地で13世紀後半頃からアラビア半島諸国で秘薬として利用されていたが、伝説によれば 1600年代にコーヒーの持ち出しが禁止され厳重な監視下に置かれていたアラビア半島のイエメンからイスラム巡礼者ババ・ブータンBababudanが” 魔法の”コーヒー豆7粒を密かにインドへ運び、カルナータカ州の高い丘に植えた。その後南インド一帯がコーヒーの生産地となったと言われている。ヨーロッパにコーヒーが輸入されるのはそれから数十年も後のことである。(中略)
(http://www6.ocn.ne.jp/~cacao/travel/kerala/index.htmより転載 太字ハイライトは筆者による)
「不味いか美味しいか」は主観だからそのことに異論を唱えるつもりはない。筆者は、個人的には今まで飲んだコーヒーの中では、友人が南インド旅行のお土産に買ってきてくれたコーヒーが一番美味しかった。
日本でこそあまり知られていないが、「マドラス・コーヒー」を始めとして、南インドのコーヒーは、世界的に認められた有名ブランドである。
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