あるスーフィー巡礼者の日記 A diary of a sufi

思い込みや見かけにだまされず、本質を見極めましょう。

新自由主義の正体を暴く

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【最悪のパートナーを選んだ川田氏】
 
みんなの党の川田龍平氏が、国会質問に立ち、「菅総理にはがっかりした」と述べたと言う。
 
川田氏は、最も手を組んではいけない人たちと手を組んでしまった。本ブログで散々指摘しているように、みんなの党の政策は、公の力を弱めて、それぞれが好き勝手に生きて行こうというものである。
 
エイズ薬害が生み出された原因は何だろうか?
 
【資本主義の拝金思想が薬害をもたらした】
 
その一つは安全性や道徳性よりも経済的利益を重視する資本主義経済原理である。みんなの党が掲げる新自由主義の政策とは、様々な矛盾のもと今まさに崩壊寸前にある資本主義がその矛盾を隠して延命を図ろうとする最終堕落形態であることはすでに指摘した通りである。
 
【過小な議員歳費が薬害を拡大させた】
 
もう一つの原因は、大企業と政府高官の癒着である。その根本原因は道徳心の衰退であるが、必要経費をカバーすることもできない少ない議員歳費によって金権体質が助長されて来たことも大きな要因として働いている。大企業優遇税制も、新自由主義の「小さな政府」志向から生まれたものである。
 
【新自由主義こそがエイズ薬害の根源】
 
つまり、みんなの党が掲げる政策の源である新自由主義こそが、エイズ薬害を生み拡大させた元凶なのである。
 
もし川田氏が本気でみんなの党の政策を支持しているとしたら、弱者として苛められた自分が、今度は強者として苛める側に立ちたいと言う仕返しを動機としていると受け取られても仕方がない。
 
川田氏は、おそらく「あなたがたを酷い目に合わせた役人を懲らしめよう」とでもいった口車に乗せられてしまったのだろう。
 
【政治経済を勉強してほしい】
 
川田氏が薬害エイズ被害者の同胞たちのことを本当に思いやり、同じ悲劇を繰り返させてはならないと願うならば、公の力を強める政策を掲げる国民新党にこそ入党すべきである。
 
そんな簡単なことが理解できないとしたら、彼は、政治経済のど素人の誹りを免れないであろう。まず、道徳に根ざした政治経済理論を打ち立てたアダム・スミスの著作に目を通すべきである。そうすれば、新自由主義が掲げる市場原理至上主義が、アダム・スミスの理論を180度捻じ曲げた愚策であることが明らかになるであろう。
 
【正義の戦士としての帰還を待つ】
 
国会議員は、全国民の代表者たるべきである。特定団体の利益だけを考え全体のことが見えない人は、国会議員である資格はない。弱者の福利を確保するためには、全体の調和を考えた正義を実現する以外には道はないからである。
 
川田氏が、怒りや恨みがもたらした心の歪みに気づき、共感と慈しみの道へとたち戻り、助け合いの日本社会を取り戻す同士となられる日が遠からず来ることを信じている。
新自由主義者たちは、自分たちの主張の正当性を近代経済学の父アダム・スミスの思想に求める。だが、それはアダム・スミスの真の思想ではなく、その思想を換骨奪胎し歪曲したものである。
 
【すべての国民の豊かさを求めたアダム・スミス】
 
アダム・スミスは「諸国民の富」を著したことで有名である。「諸国民の富」は「国富論」と訳されることが多いが、その真意は「国家が豊かになること」ではなく、「すべての国民が豊かになること」である。
 
スミスは、富裕層による富の独占を肯定していたのではなく、富の独占を否定した。スミスは、各自の自由な経済活動が保障されれば、「見えざる手」が働いて、万人の富裕が達成されるとした。だが、彼は、そのために絶対不可欠な条件を挙げている。
 
それは「全ての人が、歪曲されない真実の情報を共有する」という条件である。
 
【スミスが批判した現実をもたらした新自由主義】
 
スミスは「富は労働によって生み出される」とする労働価値説を唱え、その思想はマルクスらに受け継がれた。
 
スミスの経済思想は、重商主義への批判から生まれた。重商主義とは、絶対主義体制(常備軍・官僚制度)を維持するために国家の富の増大を目指す思想で、植民地からの搾取植民地争い特権商人の台頭などをもたらしていた。
 
新自由主義によってもたらされたのは、国際金融資本の台頭による労働よりも金を重んじる風潮、軍備の拡大とそのための国家の軍事予算の増大第三諸国からの搾取と、南北朝鮮の分割支配などの植民地争い、イラクやアフガニスタンなどにおける利権奪取、郵政民営化によって日本の金融市場を支配し搾取すること、大企業優遇税制などによる特権商人の台頭などである。
 
スミスはまた、「道徳情操論」の中で、共感にもとづく道徳が豊かで平等な社会の実現に不可欠であるとした。スミスは、植民地の搾取をもたらすグローバル資本主義に批判的富の再分配の重要性を認識していた。「共感にもとづく自利(利他)心」それはまさしく、仏教が説く慈悲と同一のものである。
 
新自由主義は、アダム・スミスの思想にもとづくと主張しながら、その結果もたらされているのは、アダム・スミスが批判した現実そのものである。
 
それは、まさしく情報の歪曲(無知)によってもたらされているのである。正直・公正・慈悲・分かち合いこそが万人の幸福への鍵である。
【世界経済における陽実と陰虚】
 
世界経済の中では、経済先進国がで、発展途上国がである。途上国における貧困は陰虚である。先の投稿で述べたように、は「働き」を指す言葉であり、は「その物質的な基盤」をさす言葉である。「陰虚」には「物質的な不足」とうい意味もある。日本や米国などにおける貧困層の問題など、先進国の中にも陰虚が存在する。では、そういった世界経済における陰虚を治すにはどうすればいいだろうか?
 
【陰陽のバランスを整えれば問題は解決する】
 
これも方法は単純である。「実をもって虚を補い、虚実のバランスを整える」ということである。最も単純な方法は「富の再分配」である。先進諸国や富裕層による富の独占はである。「実」には「過剰」という意味と「停滞」という意味がある。バランスを取る働きが停滞することで過剰(と同時に不足)がもたらされる。
 
つまり、停滞(富の独占)を解けば、過剰も不足も解消され虚実(陰陽)のバランスが取れるようになるのである。
 
【新自由主義は陽実と陰虚を増悪させた】
 
米国が主導し、日本でも中曽根政権・小泉政権などの自民党政権によって推進された新自由主義経済は、先進国や富裕層による富の独占を促し、富める者はさらに富み(陽実)、貧しい者はさらに貧しくなる(陰虚)という二極分化をもたらした。
 
そうして生まれた二極分化を解消するには、富の停滞(独占)を解消し、実から虚への富の移動すなわち「富の再分配」を促す以外には方法はない。
 
【新自由主義者が「富の再分配」に抵抗する理由とは?】
 
では、新自由主義者は、なぜこの最も単純な世界経済の再建法に抵抗するのだろうか?その理由も単純である。「富を独占しておきたいから」である。富の独占(停滞)によって陽実陰虚が維持されているのである。
 
新自由主義者は、経済活動における公(国家や国際機関など)の介入を否定する。彼らは、経済活動を完全に個人の欲望・競争心の赴くままに任せておけば「神の見えざる手」により不公平は解消され、全世界の富裕と平等化が達成されると主張する。だが、「富の再分配」を求める声こそ「神の見えざる手」である。それを否定することは、すなわち「神の見えざる手」の働きに抵抗するということである。「富を独占しておきたい」という欲望によって目が眩まされ、明らかな神の働きを「見えなく」しているのである。
 
【新自由主義者は自由主義を否定する】
 
新自由主義者は、公の介入は個人の自由を妨げる行為だからすべきではない。公の介入によって「神の見えざる手」が働かなくなり、経済の停滞がもたらされ不公平が解消されなくなると主張する。だが、その考え方には、根本的な誤謬が存在する。それは、「国家も国際機関も個人が集まって出来たものである」という明白な事実を否定することである。
 
国家や国際機関の意思は、個人の意思の集積によって決められる。「公の介入」とは、個人の自由な活動の集積の結果としてもたらされる調整機能である。つまりそれは、自由主義原理にもとづく「神の見えざる手」なのである。個人の自由な活動の集積の結果としてもたらされる公の介入を拒否することこそ、自由主義経済の原理を否定する行為である。
 
【迷妄を打ち破る縁起説】
 
すべての迷妄の原因は、「個人と国家を分離・対立するもの」として考えることにある。個人と国家は、お互いがなければ存在することができない不可分一体の関係にある。それが、仏教の「縁起説」が説く真理である。
【支配の論理こそが経済疲弊をもたらした】
 
 新自由主義者たちは、欧米諸国における福祉国家政策国家の経済政策への介入が米英の経済の疲弊をもたらした、と主張する。
 
 だが、実際は、英国の世界覇権主義(の行き詰まり)や米国のベトナム戦争による疲弊などが、米英の経済疲弊をもたらしたのである。
 
【根本病巣をさらに悪化させる新自由主義】
 
 支配や独占の原理によってもたらされた経済疲弊を、さらに強化した支配と独占の新自由主義によって解決しようとするのは、根本となっている原因をほっておいてステロイド治療を施すようなものである。それは、根源的病巣をさらに悪化させる結果しかもたらさない。
 
 新自由主義にもとづくと、競争原理とは馴染まないがゆえに公共が担って来た福祉教育さえも民間の競争原理に委ねようとする。それは、生体全体の調整を担っている自律神経や内分泌系の作用を筋肉細胞に任せるようなものである。
 
【「大きな政府」を必要とし効率が悪い新自由主義】
 
 新自由主義による公共輸送機関の民営化により効率第一主義となり、安全性が軽視される。日本のJR西日本・東日本による事故、米国のニューオリンズ災害などが、その現実を示している。事故が起きれば、その復旧や賠償にも莫大な費用が必要とされる。それが、効率がいいと言えるだろうか?
 
 新自由主義は「小さな政府」「小さな財政負担」をお題目に掲げる。
 
 新自由主義は格差を広げるので、その不公正に対して反旗を翻す人が多くなる。そういった動きを抑え込むために、巨大な警察・刑務所・軍隊が必要となる。先進国や富裕層による支配・独占に異を唱える過激行動も増えるので、海外派兵や国内の少数派弾圧のために軍事費は増大する。そのため、国家の財政負担はかえって膨れ上がる結果をもたらす。
 
つまり、新自由主義は「効率重視」を掲げながら、実は恐ろしく効率の悪い経済政策なのである。

新自由主義は、競争原理を極限まで推し進めることで世界の富裕化と平等がもたらされるという予言をともなう宗教的とも言える思想であると言われている。
 
 
にせ預言者たちに気をつけなさい。
 
かれらは羊の衣を身にまとって、あなたがたのところへ来るが、
その中身は強奪する狼である。
 
結ぶ実で、かれらを見分けなさい。
茨から葡萄が、アザミからイチジクが、採れるだろうか?
 
そのように、すべて良い木は良い実を結び、粗悪な木は悪い実を結ぶ。
良い木が粗悪な実を結ぶことはできず、
粗悪な木が良い実を結ぶこともできない。
 
結ぶ実で、人を見分けなさい。
 
(マタイによる福音書7章15−18、20節)
 
【新自由主義に異を唱えた菅直人首相】
 
菅直人首相は8日の記者会見の冒頭で、政治の役割について、「最小不幸の社会をつくることにある」と述べ、「強い経済、強い財政、強い社会保障を一体として実現する」とした。
 
格差を広げ、富める者をますます富ませ、貧しい者をますます貧しくする結果を世界中にもたらしている新自由主義は、「最大多数の最大幸福」を是とするアメリカ功利主義に根ざした(と称する)思想である。「最大多数の最大幸福」を重んじるということは「少数者は犠牲となってもやむを得ない」という思想につながる危険性を孕(はら)んでいる。だが、本来の功利主義は、「万人の幸福」を目指す思想であり、「少数者の犠牲を是としている」訳ではない。功利主義は、富の再分配を肯定する思想である。
 
菅直人首相の「最小不幸の社会」とは、中曽根政権小泉政権など歴代の自民党政権が推し進めてきた新自由主義的経済政策に対するアンチテーゼ(もしくは止揚統合:アウフヘーベン)として述べたものだろう。
 
【新自由主義の正体とは】
 
新自由主義は決して「多数者の幸福」をもたらす思想ではない。先進諸国や富裕層が富を独占し「少数富裕層の最大幸福多数貧困層の最大不幸」をもたらす思想なのである。
 
新自由主義と新自由主義がもたらしている現実については、Wikipedia「新自由主義」や、以下のブログ記事を参照してください。
 
ボリビア新憲法承認/新自由主義拒否と社会的連帯
新自由主義と社会民主主義
新自由主義の社会
http://blogs.yahoo.co.jp/taxlicensekobe/60295940.html

新自由主義的教育改革による教育条件基準の低下 《子どもの権利条約カウンターレポート(DCI)》から

米国金融安定化法案否決と新自由主義の終焉

 
 

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