あるスーフィー巡礼者の日記 A diary of a sufi

思い込みや見かけにだまされず、本質を見極めましょう。

終戦記念日を巡って

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全2ページ

[1] [2]

[ 次のページ ]

【日本は今まさに戦争のただ中にいる】
 
終戦記念日を巡ってマスメディアでは様々な特集が組まれた。日本各地でも様々な平和を願う式典が執り行われた。その中で毎年繰り返される決まり文句がある。
 
「日本はかつて戦争をしていた」
「先の大戦では、ホロコーストという非道な虐殺が行われた」
「私たちは、その悲劇をふたたび起こしてはならない」
 
私たちは、「過去形」と「未来形」をもって語ろうとする。だが、それらは「過去」と「未来」の出来事なのだろうか?
 
目を見開いて世界の現実を直視して欲しい。
 
「日本は、今、まさに世界の人々を敵に回した戦争の最中にある」「ホロコースと同じ悲劇をもたらす行為に加担している」「日々、罪のない人々を殺し続けている」というのが真実である。
 
【不正義の戦争で無数の人々が死んで行く】
 
アフガニスタンでは、今も、日々多数の人々が死んでいく。現地住民の犠牲者の数も、米兵の犠牲者の数も、帰還兵の自殺者の数も、毎月記録を更新し続けている。現地では、米国協力者と米国支配に反対する人々の間で現地住民同士のいがみ合いが続いている。裏切り者探しが行われ、それぞれの側からの裏切り者は密告され、命を奪われる。
 
【ホロコーストは今も続いている】
 
イラクの刑務所で捕虜や容疑者に対して様々な非人道的な虐待が行われていたことは、周知の通りである。裸にされ積み上げられた男たちの上で、笑顔でピースサインを示して写真に収まる米兵は、ホロコーストのナチスとどこが違うのだろうか?
 
911事件の後、無実のアメリカ人イスラム教徒を拷問の末死に追いやった米軍将校は、軍の表彰を受け昇進を果たしている。それは、ユダヤ人虐殺の功によって賞賛されたナチスの兵士たちとどこが違うのだろうか?
 
【大本営発表はなくならない】
 
アフガニスタンの戦争では、日々、タリバーンの潜伏地を攻撃しタリバーン兵を殺戮した戦果が発表され、「アフガニスタンのテロリストは制圧されつつある」と米軍は発表する。だが、実際に現地で暮らす人々は、戦闘は日々激しさを増し、治安はタリバーン時代よりも遥かに悪化し、麻薬と汚職がはびこり、国土は荒れ果て、人々の暮らしは苦しくなり続けているという。
 
それは、負け続けていた戦争の中で勝利の戦果だけを発表し続けた旧日本軍の大本営発表とどこが違うのだろうか?
 
【殺し合う自由をもたらす戦争に終止符を打とう】
 
米国がアフガニスタンにもたらした自由とは、同国人同士が殺し合う自由であり、不幸になる自由だったのだろうか?
 
世界を敵に回した米国の戦争は、世界各地で行われている。そして、私たち日本は様々な形でその米国の戦争を支援している。それは、まさしく、私たち自身が戦争を行っていることと同じなのだ。
 
私たち日本人は、自分たちが今まさに推進している不正義の戦争を一刻も早く終わらせなければならないのではないだろうか?
【日本がとるべき道とは?】
 
核保有大国と手を切ろう
 
日本がまずやるべきことは、核保有大国の偽善には与(くみ)しないことを宣言することである。まずアメリカの核の傘から離脱するべきである。NPTから離脱することも不可欠であろう。
 
橋本政権時代、広島市長の「核の傘からの離脱」の要請に対して、橋本首相は、広島市長に対して「(核の傘からの離脱なんて)出来っこない。あなたはアメリカの怖さを知らない」と告げたそうである。歴代の日本の首相は、アメリカから明に暗に様々な恫喝を受けて来たことがうかがえるエピソードである。
 
米国の「核の傘」とは、日本を米国の核攻撃から守るための傘ということなのかもしれない。
 
だが、そのような脅しに屈してはならない。世界中の核非保有国、さらには自国防衛の必要性から核も持ってしまった軍事小国とも連帯し、核保有大国の横暴に立ち向かっていくべきである。
 
核燃料サイクルの即時停止を
 
核保有大国と手を切る上で早急に行わなければ行けないことがある。それは、核燃料サイクルの停止と核燃料処理施設の完全廃棄である。核燃料サイクルは、核兵器に転用可能なプルトニウムを生産する施設である。つまり、日本は核燃料サイクルによって、世界の核兵器原料の生産拠点となりつつあるのである。
 
医師として看過できないのは、プルトニウムが人体に対して及ぼす害悪の大きさである。プルトニウムは発ガン性も強く、吸入すると数十マイクログラム(1 マイクログラムは11000 ミリグラム)で100%の人に肺癌を発症させるといわれている。そして再処理の過程では、原発労働者がプルトニウムからの被曝を避けることは極めて難しいのが現状である(日本の原子力産業は経済性最優先であるため、原発労働者への配慮は極めて乏しい)。
 
核燃料サイクルの問題点については、詳しくは以下のホームページを参照していただきたい。
「よくわかる原子力」http://www.nuketext.org/recycle.html
 
核燃料サイクルとは、人間の愚かな思考の連鎖反応(サイクル)によって生み出されたものである。核連鎖反応を止めるには、私たち自身の心の中の愚かな思考の連鎖を止めることが不可欠である。
 
北朝鮮と平和友好同盟を築こう
 
自国防衛のために核を保有した北朝鮮に対しては、その政策を支持しないまでもその心情に対しては理解を示すべきである。先述したデータが示すように、北朝鮮は圧倒的な軍事小国である。通常兵力では大国に遥かに及ばないからこそ核武装に走ったのである。
 
ほとんどの日本人は、北朝鮮を敵対視しているだろう。韓国・北朝鮮の両方を敵対視する人もいれば、韓国とは友好関係を築くが北朝鮮とは対決することを求める人もいる。だが、韓国と北朝鮮はもともと一つの民族による一つの国家だったのである。それを分裂させたのは、直接対決で自国に直接被害が及ぶことを避けるためにアジアの国々を生贄にした米ソ両国であることを忘れてはいけない。
 
日本と北朝鮮が敵対することを見てほくそ笑んでいるのは誰なのか、冷静に考えて見て欲しい。
 
ご存知の通り、幕末では、犬猿の仲だった長州と薩摩が手を結ぶことで長年に渡る幕府の支配から抜け出すことができたのである。核大国・軍事大国の長期に及ぶ支配を覆すためには、日本と北朝鮮が平和のために手を結ぶことが不可欠なのではないのだろうか?
 
もし坂本龍馬が現代の日本に生きていたなら、「日本が生き残って行くためには、日本と北朝鮮が手を結ぶ以外には手はないんぜよ」と私たちに告げたのではないだろうか?
 
北朝鮮が日本に核ミサイルの照準を向ける最大の理由は何かご存知だろうか?それは、日本が米国の同盟国として極東の平和と安全を脅かしているからである。
 
北朝鮮の核の脅威から日本を守るために唯一有効な方法、それは米国との軍事同盟を解消し、同じアジアの国として北朝鮮と平和友好同盟を結ぶことである。米国との軍事同盟を強化することは、北朝鮮の対日強硬策をエスカレートさせる結果をもたらすだけである。
 
イランに対しては無条件の理解と支持を示そう
 
アメリカやイスラエルの核先制攻撃の脅威に曝されているイランに対しては、最大限の理解と支持を示さなければならない。冷静に振り返ってみて欲しい。イランが、過去日本に対して敵意を抱いたり悪事をなしたことがあっただろうか?
 
2010223日、イランのラリジャニ国会議長が来日し、長崎原爆資料館を見学した。議長は記者団に「世界に一つでも原爆が存在すれば人類への脅威だ。人々は、核のない世界に向けて立ち上がるべきだ」と感想を述べた。見学後、田上富久長崎市長らと共に、資料館近くの爆心地公園にある原爆落下中心地碑に献花した。
 
なお、ラリジャニ議長は、2010228日、原爆資料館を見学した感想について「原爆投下こそが米国が引き起こした真のホロコーストだ」とイラン国会で演説している。
 
イランは、こんなにも日本が味わって来た悲劇に対して理解と共感を示しているのに、日本はアメリカの自己中心的なイラン敵対政策にひたすらおもねるだけである。そのあまりの仁義のなさには私は日本人の一人として恥ずかしい。
 
もし今後イランが日本に対して敵意を示すことがあるとすれば、それは、日本が米国の同盟国家として理不尽な戦争の片棒を担ぎ続けることによりもたらされるのだろう。その時、日本には自国の正当性を裏付ける根拠は何も残っていないだろう。
 
日本は北朝鮮やイランと平和同盟を結び、「正義の枢軸」を結成すべきではないだろうか?
 
国連支配から離脱し草の根レベルの連帯を
 
米国を中心とした常任理事国が実権を握る国連とも距離を置く必要がある。莫大な額の拠出金を削減し、代わりに小国に対する2国間援助や、アフリカ諸国連合、東南アジア諸国連合、アラブ諸国連合、中南米諸国連合など、欧米支配からの脱却を目指す連合機関に対する援助に振り向けるべきである。
 
ご存知の方も多いと思うが、2007年〜2009年の日本の国連拠出金は、4億5千万ドルで、約6億ドルの米国に次いで世界第二位である。英国1億6千万ドル、フランス1億5千万ドル、中国6500万ドル、ロシア2920万ドルに比べて遥かに多い。そのお金のほとんどが、世界に平和をもたらすためではなく大国の支配を強化し世界の平和を脅かすために使われているという現実を直視すべきである。
 
日本が本当に国際貢献を果たしたいならば、世界に不正義をもたらす片棒を担ぐよりも、もっと有効なお金の使い道を考えるべきであろう。
 
国連とは別に、ヨーロッパの小国も含めた先進諸国以外のすべての国家との草の根レベルの連帯を進めて行くべきである。
 
温暖化をはじめとして地球規模の問題に対しては、先進諸国だけが取り組んでも意味はないことが明らかとなり、非先進諸国の重要性はますます強くなりつつある。非先進諸国が一致団結して行けば、先進諸国連合すなわち軍事大国連合の世界支配を覆すことも夢ではない時代を迎えつつあるのである。
 
すべての平和を愛する庶民との連帯を進めよう
 
そして欧米先進諸国や中国などの一般市民とも連帯を進めて行くべきである。米国や中国でも、富を握って贅沢な生活を続けているのはほんの一握りの人々だけである。お互いに過去のことは水に流して、すべての一般市民と未来志向の関係を築いていくことが大切である。
 
富裕層や権力者は、今は絶大な富と権力を握っているが、その数は圧倒的に少ないのである。すべての弱者が手を結ぶならば、その支配を覆すことは十分に可能である。そのためには、弱者同士が仲間割れを起こすことだけは何としても避けなければならない。それこそ、強者の常とう手段である分割支配に屈することになるからである。
 
恐怖を棄てて正義への信頼を取り戻そう
 
最後に提起しておきたいことがある。これらの努力を進めて行く時に、怒りや恐怖に駆られてはいけないということである。核兵器をもたらし、それを拡散させた根本的な原因は、私たちの心の中の貪りと怒りと恐怖だからである。
 
圧倒的な大英帝国の支配を覆したインド独立運動の指導者マハートマ・ガンジーが提唱した「非暴力不服従」の精神こそが唯一の導きの光である。日米軍事同盟といった暴力に頼るのは破滅への道以外の何物でもない。
 
核が支配する時代の現実的な対応策として核大国の傘の下で守られようと考えるのは、宇宙の正義に対する信頼がないからであり、自国を守るためには時に邪な手段をとることも止むを得ないと考える貪りと恐怖に囚われているからである。それは、一見現実的であるように見えて最も非現実的な考え方であると言えるだろう。
 
真実は、日本が核の脅威に曝されているのは、恐怖に囚われるあまり正義を貫けないからである。正義と慈しみの神に対する信頼、すなわち因果応報の法則に対する信頼を取り戻すことが、日本を他国の核攻撃から守る唯一の手段である。
 
世界中の人々が恐怖を棄てて正義への信頼を取り戻し、核保有国は自らの核兵器を手放し、核非保有国は核兵器所有への意思を手放す。それこそが、核兵器廃絶のための唯一の現実的な道ではないだろうか?
【日本は核廃絶に向けてどう取り組むべきか?】
 
NHK解説委員
 
「なぜイスラエルの核保有が認められ、イランなど中東諸国の保有が認められないのか?」というのが中東諸国の言い分である。
 
アメリカはイスラエルの核兵器保有は黙認するが、イランの平和目的利用も認めていない。
こういった二重基準(ダブル・スタンダード)を解消しない限り、中東における核拡散を防ぐことはできない
 
社会科学的に核はない方がいいと次の世代に教えるべきである。被爆体験だけを伝えても無意味である。
核保有大国はその核の力によって世界での発言力を確保している。つまり核兵器をなくせば日本の発言力が大きくなることを理解すべきである。
 
北朝鮮の核兵器開発は日本にとっての大きな脅威となっている。
 
若い人の中には、北朝鮮の核武装に対抗するためには、日本も核武装した方がいいのではないかと考える人がいる。だが、唯一の被曝国である日本が核をもったら歯止めが効かなくなる。
日本は核拡散の防波堤としての役割を果たすべきである。
 
核保有5大国を始めとする核保有国が核兵器を持たない国には絶対に攻撃しないという約束をして核の役割を相対的に下げて行くことが必要ではないか?
 
ブッチ解説委員
 
【世界が目指すべきこととは】
 
軍事小国の一致団結
 
今まで見て来たように、核兵器を人類にもたらしそれを拡大させたのは、米国を始めとする軍事大国による支配への欲望と恐怖の思想である。
 
周知の通り、先日結ばれたNPTでは、核非保有国に対する核先制攻撃の禁止が謳われていない。必要ならば先制核攻撃も辞さないと明記されているのである。それは、核保有大国による核非保有国に対する恫喝以外の何ものでもないと言えるのではないだろうか?
 
自分たちには実質的に核を削減する気はなくその支配をしっかりと維持しながら、意にそぐわない者だけの削減と不拡散を進めようとする核保有大国を中心とした現在の核不拡散・核軍縮がうまく行くはずがないことは明らかである。
 
私たちが、核保有国や軍事大国に核軍縮や核廃絶を任せても問題は解決しない。彼らは口先では核軍縮を唱えるが、本音では自国は核の力を保ったままの他国だけの核軍縮自国の優位を保つための核廃絶だからである。
 
だからすべての軍事小国は、主義主張の壁を超え一致団結して核保有大国や軍事大国の横暴に対して立ち向かっていく必要がある。
 
核抑止力の無効性を示すために核拡散を
 
核保有大国や軍事大国は、自分たちの核による支配が機能しないことを知って初めて、本気で核廃絶に取り組むようになるだろう。
 
実際に、彼らが口先だけでも核軍縮や核廃絶を考えるようになったのは、北朝鮮やインド・パキスタンなどの軍事小国が核兵器を持ち、テロリストたちが核兵器をもつ危険性が現実のものとなってきたからである。
 
つまり、現在の核廃絶に向けた機運は核拡散によってもたらされたわけである。
 
この後に及んで未だに本気で自分たちは核を手放す気がないならば、さらに核拡散を進めて危機感を煽る必要があるのではないだろうか?確かにそれは、偶発的な核戦争のリスクを増やす両刃の剣である。だが、両刃の剣以外に解決策がないところまで人類は追い込まれているのである。
 
それが嫌ならば、米国を始めとする核保有大国が自ら進んで無条件廃棄を行うしかない。テロリストへの核拡散か、自発的無条件廃棄か、もはや選択肢はその二つしかないのではないだろうか?
 
原子力発電からの離脱なしに核廃絶はありえない
 
核廃絶を「絵に描いた餅」でない現実的なものとするために絶対に不可欠なのは原子力発電の全廃である。
 
先述したように、原子力発電は核兵器の開発と分離不可能である。原子力発電の廃棄を唱えずに核兵器だけの廃絶を求めるのは非現実的な欺瞞である。「原子力の平和利用」は幻想にすぎないのである。
 
また、書庫「地球温暖化を巡る嘘と真実」の中で述べたように、原子力発電は地球温暖化を促進し、社会の分裂をもたらし、エネルギー資源の枯渇を加速化させる。原子力発電には人類にもたらされる利点は何もない。
 
原子力発電を手に入れて短期的にエネルギーを確保したとしても、核資源は数十年のうちに枯渇してしまう。各国が原子力の推進を行えばそのペースはもっと早まるであろう。そうなると、原子力依存体質となってしまった国々は、中心的なエネルギー資源を失い破滅を迎えることとなる。
 
日本を始めとする原子力先進国は、自国が隠し持っている科学的データをはっきりと示して、原子力に未来はないことを世界の国々に訴えかけていく必要がある。
 
核兵器に興味がない小国も、自国を破滅に導くだけである原子力への幻想を棄て、核保有大国による核独占に同調しないように強力に働きかけて行くことが大切である。そして、日本を始めとする技術先進国は太陽光発電を始めとする自然エネルギーの利用技術を無償もしくは安価で提供して行くべきである。
NPTとは核保有大国による世界支配のための条約】
 
NPT(核拡散防止条約)では米露英仏中だけが核保有を認められている。大二次世界大戦後に核を保有した5カ国(戦勝国)が核独占を維持するために1968年にNPTを結び、現在は世界190カ国が加盟している。
 
つまり、NPTとは核保有5カ国が世界を支配するための条約である。
 
NPTの3大原則は以下の三つである。
  核軍縮
  核拡散防止
  原子力の平和利用の権利を加盟国に認める。
 
ブッチ解説委員
 
核不拡散条約では、表向き「核軍縮」を掲げている。だが、NPTで採択された「削減案」には、核兵器の数をカウントする方法のトリックがあり、実際はほとんど削減しなくて済む(増強することも可能)と指摘されている。
 
また、米国の核軍縮はミサイルから核弾頭を取り外すだけであり、取り外した核弾頭は大切に保管している。つまり、いつでも核ミサイルに戻すことが可能なのである。それに対してロシアの場合は、核弾頭を維持する費用がないので、実質的な削減につながると言われている。
 
米国主導による核廃絶がもし達成されたとしたら、米国は直ちに後生大事に取っておいた核ミサイルを復元し、核兵器を保有する唯一の国家としてその世界支配を絶対的なものとすることを目論んでいる、と疑われても何の反論も出来ないのが現状なのである。
 
なお、南太平洋の小国などがNPTに加盟しているのは、③の原子力の平和利用の権利を認めてもらいたいからである。
 
核保有大国による核廃絶が可能であると真剣に信じている国はほとんどいないと言ってよい。世界各国は、ただ自国の利害のために打算的な理由から同調するふりを見せているだけだと言っても過言ではないだろう。
 
【核兵器と平和利用は分離不可能】
 
原子力発電に不可欠なウラン濃縮技術(遠心分離機)は核兵器の開発も可能とする。だから、保有国は本音では原子力の平和利用の権利を広く認めたくない。平和利用と核兵器開発を区別することは現実的には不可能だと言えよう。
 
ブッチ解説委員
 
もともと原子力発電は、核兵器のための核燃料を安定供給するために開発され推進されて来たものである。
 
ウランを濃縮することは遠心分離機によって可能であるが、核兵器開発と平和利用を分離する機械は世界には存在しない
 
【核開発を急ぐ世界各国】
 
イランはNPTに加盟している。北朝鮮、インド、パキスタン、イスラエルは加盟していない。
インドとパキスタンはそれぞれ核開発に成功している。イスラエルも公式には認めていないが、保有していることはほぼ確実と見られている。北朝鮮は2003年にNPTを脱退した。
 
ブッチ解説委員
 
【なぜ北朝鮮がNPTを脱退したか】
 
このようにNPTの実態は、核保有大国による核独占の正当化である。加盟国の平和利用の推進をお題目として掲げているが、本音では平和利用も広げたくない。北朝鮮は、そのことを理解したから己が身を守るためにNPTを脱退したのである。それは、現在の世界情勢のもとでは国家防衛のための正当な行為だと言うべきだろう。
 
インド・パキスタンが加盟しないのは、NPTが核保有大国の政界支配戦略であることを最初から見抜いていたからである。特にインドは、独立以来どの覇権国家にも与しない非同盟中立の姿勢を貫いてきた。インドがNPTに加盟しないのは、その建国理念を貫くためである。
 
イランはNPTに加盟しているのに、原子力の平和利用さえ様々な難癖をつけられて認められていない。この事実は、NPTが全くの欺瞞により成り立っていることを如実に示している。世界の国々は、NPTによって核軍縮や核廃絶は不可能である事を目の当たりに見せつけられているのである
 
核保有大国が核独占への動きを示すがゆえに他の世界各国は核軍備を急いで進めているというのが現実だと言えるだろう。
 
(5)へ続く。
ブッチ解説委員
 
【原爆投下の真の目的とは】
 
歪んだ歴史教育の成果
 
日本では、米国の原爆投下の目的は、戦争を早期終結させことで犠牲者の数を減らすためであると長い間信じられていた。日米戦争を始めた日本にその全責任があるという訳である。だが、現代の世界でそのような絵空事を未だに信じているのは米国民と戦後教育による歪んだ歴史観を疑いもしない多くの日本人ぐらいではないだろうか。
 
日米開戦の原因を作ったのは誰か?
 
太平洋戦争をもたらしたのは、戦争をしなければ生き残っていけないように日本を追い込んだ欧米諸国の包囲網であり、日本の開戦は祖国防衛のための正当防衛だったという意見がある。そのことは、東京裁判に戦勝国側の判事として参加したインド人の国際法学者パール判事を始めとして世界中の多くの識者が認めていることである。
 
戦争終結に原爆投下は必要なかった
 
日米戦争を早期終結させるために原爆投下が必要だったと言う主張にはほとんど正当性を見出すことはできない。沖縄占領によって、通常戦力だけでも日本はアメリカに太刀打ちできない事は明らかになっていた。もともとアメリカが日米戦争を引き起こした目的の一つは沖縄を極東の軍事拠点として確保することにあった。沖縄を手中に収めたアメリカにはそれ以上戦争を継続する理由はなかったのである。
 
たとえ、日本に核爆弾の威力を顕示する必要があったとしても、砂漠や無人島など、人のいないところに投下すればいいはずである。実際、シカゴ大学のジェームズ・フランク博士を中心とするグループはそのような提言を行っていた。だが、当時のアメリカ政府には、それでは困る事情があった。
 
米国の原爆投下の真の目的
 
米国が長崎と広島へ原爆を投下した目的は、次の二つであったと言われている。
 
1.      新兵器としての効果を実証するための人体実験
2.      大二次世界大戦後の世界新秩序の中で優位な地位を確保するため
 
これは、トルーマン大統領の書簡や原爆開発に関わった科学者の書簡などから明らかにされている。
 
その裏付けの一つとして、バーンズ国務長官はトルーマン大統領に宛てた書簡の中で、次のように進言していた。
 
「原爆は、戦争終結後の世界において我が国を有利な立場に置くでしょう。ソ連その他の国に譲歩する必要がないからです。わが国が原爆を保有する事、その威力を示すことは、ヨーロッパ大陸でのソ連を御しやすくするでしょう」
(シドニー・レンズ著「核兵器は世界をどう変えたか」より)
 
深い罪悪感に悩むアメリカ人
 
仮に原子爆弾の莫大な人的殺傷能力を示す必要があったと仮定しても、広島で十分すぎるほどの威力を見せ付けた後で、長崎にまで投下する必然性があっただろうか?「日米戦争の早期終結のため」というアメリカの言い分が全くの欺瞞であることは日を見るより明らかである。
 
米国民の6割以上が、未だに「原爆投下は正しい選択だった」と考えているという。だが、この数字は、逆に彼らの多くが深い罪悪感に囚われていることを示しているのではないだろうか?罪を認めると、そのあまりの罪の大きさに押しつぶされてしまうから、敢えて罪を認めようとしないのではないだろうか?
 
【アメリカが核廃絶を進めようとする真の理由】
 
ロシアは核兵器使用の基準を下げている。通常戦力が弱くなっているので核兵器への依存度が高くなっている。
アメリカは通常兵器が世界一充実している。核兵器が廃絶されればアメリカの通常戦力の力が相対的に高まり世界支配を維持することができる
 
米ソは、冷戦時代から独占の維持を狙い続けて来た。
 
核兵器は安上がり、貧しい国には通常の戦力を拡大して軍事大国に対抗することは出来ない。核廃絶は、貧しい国に対するアメリカの圧倒的支配力を維持するためにも都合がいい
 
ロシアの防衛予算は日本のそれとほとんど変わらない。アメリカはその10倍以上に及ぶ。
 
ブッチ解説委員
 
【軍備拡大をもたらす資本主義】
 
参考までに、2007年の各国の軍事費は、日本410億ドル、ロシア322億ドル、アメリカ3526億ドルである。ロシアの軍事費は日本よりかなり少ない。それは、米軍の軍事費の一部を日本が肩代わりしているからだろう。
 
なぜロシアの防衛予算がそれほど少ないのだろうか?それは、ロシアが社会主義国で、アメリカが資本主義国だからである。社会主義国家では、国全体の浪費は国民の生活の困窮へと直接つながっていく。それに対して、資本主義国家では、軍備の拡張によって軍需産業が繁栄し景気が良くなるという事態が生まれる。
 
アメリカの場合は、核兵器開発の過程で形成された軍産複合体(軍需産業と国防総省と政府が形成する政治的・経済的・軍事的な連合体)がその政治・経済を牛耳っているのでとくにその傾向が強くなる。だが、破壊をもたらすだけで何の生産性もない軍需産業が国を富ませることがないことは明らかである。軍需景気は一時的に一部の人間に富をもたらすだけで、国家全体としては遅かれ早かれ破滅へと向かわせる
 
軍産複合体は、他国への侵略や軍事介入を正当化する新保守主義(ネオコン)、貧富の差を拡大し植民地主義を正当化する新自由主義を蔭で支えアメリカの国策に巨大な影響を及ぼしていると言えるだろう。
 
【矛盾を他国に押し付ける】
 
では、アメリカはなぜ破滅に至らずにその矛盾を抱えたまま国家を維持することが出来ているのだろうか?それは、日本への莫大な借金を始めとして世界中の人々にそのつけを押しつけているからである。
 
このように、発達した資本主義国家はその繁栄を維持するために他の国々を搾取する必要があるのである。それが、欧米諸国がアジア・アフリカ・中南米地域で植民地化を推し進めて来た最大の理由の一つである。
 
(一般に「国富論」として知られている)「諸国民の富」を著したアダム・スミスやその後継者の一人であるマルクスは、このような資本主義が抱える根本矛盾をはっきりと洞察していたと言えるだろう。
 
【思想侵略に屈した日本】
 
日本もまた、明治維新によって資本主義思想を受け入れることで富国強兵への道を踏み出して行った。太平洋戦争の直接的な原因は欧米諸国による包囲網であると言えるだろう。だが、さらに歴史を遡ると、支配と競争にもとづく西洋資本主義思想を受け入れた段階で、日本の開戦と敗北は決定づけられていたとも言えるだろう。日本は明治維新によって欧米列強からの独立を保った気になっていたが、思想的にはすでに属国化していたわけである。
 
【日本の罪は大きい】
 
日本は、基地を提供することでアジア諸国での米国の軍事介入の足場としての役を果たしただけでなく、返済する意思の乏しい米国の借金を際限なく肩代わりすることで、米国の軍産複合体による世界支配の片棒を担いでいるのである。
 
たとえ米国の圧倒的な軍事力に脅された不本意なものだったとしても世界の不和に対する私たち日本人の罪は想像以上に大きいと言うことをはっきりと自覚する必要がある。日本は、落ちぶれながらも世界支配を継続しようとする凶暴な暴力団の親分の手先として世界に殺戮と恐怖をまき散らし続けていると言えるだろう。私たち日本人は、被害者であるとともに立派な加害者なのである。
 
(4)に続く。

全2ページ

[1] [2]

[ 次のページ ]


.
アブドゥッラー・ザ・ブッチ
アブドゥッラー・ザ・ブッチ
男性 / O型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

過去の記事一覧

1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
友だち(9)
  • 阿蘇地☆曳人
  • うまやど
  • 琵琶
  • のらねこヒロ
  • kai*uk*1999
  • cozy
友だち一覧

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

検索 検索

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!
話題の新商品が今だけもらえる!
ジュレームアミノ シュープリーム
プレゼントキャンペーン
お肉、魚介、お米、おせちまで
おすすめ特産品がランキングで選べる
ふるさと納税サイト『さとふる』
コンタクトレンズで遠近両用?
「2WEEKメニコンプレミオ遠近両用」
無料モニター募集中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事