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さきほどニュースで桑田真澄投手が現役続行を宣言した。
僕の一家は巨人ファンで、僕も当然のように物心ついたころには巨人ファンになっていて、その当時から桑田投手は18番を背負って巨人のエースとしていつもテレビの中で投げていた。
僕にとって桑田投手は巨人の選手の中でも特別な存在だった。94年の日本一に大きく貢献し、95年には開幕早々、ダイビングキャッチを試み右ひじ断裂。今でもあのシーンは脳裏に生々しく残っているが、普通のピッチャーはあのようなフライを、あんなに果敢に取りにいかないと僕は思う。でもそれを取りにいくのが桑田真澄だと思うし、そういう人だからこそ僕はただの野球選手という枠にとどまらず人間・桑田真澄に魅了され続けているんだと思う。
神様はその人に乗り越えられない試練は与えないと言うけど、桑田投手は見事に選手生命の危機からカムバックした。97年の復活の日、マウンドに膝をついて手をプレートに添えたシーンは決して忘れられない。投手として最も脂の乗った時期をケガで棒にふったのは、巨人軍にも桑田投手自身にも痛手だったが、その頃中学生だった僕はそれよりももっと大事な何かをこの人から教わった気がする。
復帰後はやはり球速も落ち、必ずしも思うような投球ができたわけではなかっただろうが、それでも02年には最優秀防御率のタイトルを獲得し原監督の日本一にも貢献するなどその輝きを僕たちファンに見せてくれた。
そして、昨年のメジャー挑戦を表明。僕もここまできたら桑田投手自身が納得行くまで野球を楽しんでほしいと思い、やっぱりその動向を気にかけていた。しかし、春先には思わぬアクシデントで足を負傷。もうここまでかと思ったが、桑田投手はまたしてもよみがえった。あのひじのケガの克服から10年、メジャーのマウンドで投げる桑田投手を誰が想像できただろうか。確かにメジャーで活躍できたとは言えないが、その勇姿を見せてもらい勇気を与えてくれただけで一ファンとしては十分だった。足の怪我も関知していないというし、もうしばらくゆっくりしてくださいと今までおつかれさまでしたと本当に思っていた。
でも桑田真澄という人は、またしても僕の想像を超えた。すごく晴れ晴れとした表情での現役続行宣言。「自分は野球しかできないし。何より野球を愛している。」と。でもそこはプロの世界、本人が現役続行を宣言しても契約してくれる球団がなければ元も子もない。しかしそんなことは僕のような外野の人間よりも桑田投手自身が一番肌で分かっているはずだ。来シーズン桑田投手がどこでどんなかたちで投げているのかは想像できない。でも一つ確信を持って言えることは、国や環境がどうであれ、桑田真澄は晴れ晴れとした顔でボールを投げ、追いかけ、球場を走りぬけていることである。
もう200勝とかそんな記録はどうだっていい。愚直なほどに自分が信じた道を突き進む、それこそが幸せなんだということを教え続けてくれる桑田真澄の生き様をこれからも追い続けていきたい。
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