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遊びをせんとや生れけむ
形を具(そな)えて、さかえゆく生命(いのち)は、時にも、力にも、砕かれはしない。 ゲーテ

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大阪市立東洋陶磁美術館の天目茶碗を2点ご紹介。

昨日、私この目で堪能して来ました。

12〜3世紀の南宋の名もない職人が作った至宝ではありますが、

ぽっと生まれ出たような「奇跡」のようなものであります。


掌にかくれてしまうような小ぶりの茶碗それひとつで、

宇宙のような広がりが感じられます。


あるいは、油滴天目茶碗の金と黒の世界は、

ブラック・ホールのごとく私たちを引き付ける。



大阪へ来られたらここへぜひお立ち寄りください。


イメージ 1

国宝 油滴天目 茶碗 ゆてきてんもくちゃわん 
建窯  南宋時代・12〜13世紀 d.12.2cm 

「油滴」の名のとおり油の滴のように金、銀、紺に輝く斑文が、内外にびっしりと現れている。これらの斑文は、焼成時に釉中で破裂した無数の気泡のあとに、酸化第二鉄の粒子が結晶となって生じたものである。釉の流れに従って斑文は、口縁部で小さく、胴中央で大きく、裾部で細長く現れている。天目茶碗は、日本に多く請来され、特に曜変(ようへん)天目と油滴天目は優品が伝わる。本器は添書きなどから、関白秀次、西本願寺、京都三井家、若狭酒井家などに伝わってきたことが知られる。窯址は福建省建陽県水吉鎮で確認されている。



イメージ 2

重要文化財 木葉天目 茶碗 このはてんもくちゃわん
吉州窯  南宋時代・12世紀 d.14.7cm 

建窯で作られた天目茶碗とは違い、吉州窯の天目茶碗は胎土が白く、土が緻密であるため、薄作りで、碗形も直線的にひろがっている。高台が小さいのも特徴の一つである。吉州窯では黄褐釉と黒釉の二重がけで、べっこうに似た釉調のものを作っているが、この木葉天目も、その手法を応用したものであろう。しかし、実際の木の葉を使用して、その葉脈まで残して焼きあげる技法については、まだ定説を見ない。加賀前田家に伝来したものである。


来館者のことばから

初めて来館してからもう10年程たちますが、ロビー上方にある鳥の器に会う為に、大阪へ来るたびに、足を向けています。名品は何度見ても良い。なじみの壺や皿にまた会いに来ます。
(いく様 女性 36歳 福岡県北九州市 染織業)

ここは大阪で、日本で、最も好きな場所の一つです。仕事の合間に短い時間でも立ち寄り、美をたくさん吸い込んで、心豊かにいつも帰路につきます。末長くこれからも続けていって下さい。
(多田様 男性 44歳 東京都 会社員)

涙が出て困りました。ありし日の安宅さまを想い出しS28〜30年迄神戸野寄の安宅様でお世話になった者でございます。お正月前は小原さまがハサミだけを手に持ってお花を活けにおいででございました。その当時、同じ年齢だった坊っちゃまによく叱責された事もなつかしく存じます。陶磁の美しさを手に取って教えて下さったのも安宅様でした。本当に有難うございました。
(赤松様 女性 73歳 和歌山県日高郡 無職)

在日の母(現在75歳)は、大阪生まれでした。今もそうだと思いますが、いろいろな差別の中で日本で在日が生きることは大変だったと思います。自分とは何者なのか、生きるとは・・・と苦しむ中で、ある時母は、この安宅コレクションに出会いました。その時、「あぁ、私の祖国はこんなに素晴らしい国なんだ・・・」と魂の底から泣いたそうです。そして、その時生きる希望を見出したと言っていました。(みんながバカにする国ではなかったとも言っていました)。私にとって、念願の安宅コレクションとみることができ、母の心を思い、泣きながらみました。本当に素晴らしいコレクションです。韓国でもいくつかの美術館を巡りましたが、これほど心うたれた作品たちはありません。ありがとうございました。感謝いたします。すべての朝鮮民族の人たちの誇りに敬意を感じます。
(ゆうこ様 女性 42歳 東京都 会社員)

油滴天目に出会ったのはいつ頃か記憶もおぼろだが、子育てに一段落した頃だろうか。自然採光に浮かび上った油滴天目茶碗に魅せられた。3時間の時間が出来ると東洋陶磁美術館へ出かけることが重なりました。そして機会があれば、大阪へ来た人を誘い、勿論ひとりでも訪れることが増えて、少しずつ他のものにも目が向くようになり現在に至っているのです。
(山元様 女性 66歳 大阪府大阪市 主婦)

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