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独・ポーランド、賠償で論争=侵攻80年、90兆円試算も

9/1(日) 7:49配信
時事通信
 【ベルリン時事】第2次世界大戦の火ぶたを切ったドイツのポーランド侵攻から、1日で80年。

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 この節目の年に、両国間で戦争賠償をめぐる論争が表面化している。くすぶる戦後処理の問題に、ポーランドのドイツや欧州連合(EU)との距離感の変化が重なり、外交問題として噴出した形だ。

 「今日までドイツから大戦中の残虐行為への適切な賠償を受けていない」。ポーランドのモラウィエツキ首相は8月、独紙のインタビューで断言した。正式な請求はしていないが、議会の委員会が1日にも被害額の試算を公表する。地元メディアによると、8500億ドル(約90兆円)との試算が出る可能性もあるという。

 独の戦後処理はホロコーストなどナチスの犯罪への個人賠償が中心。各種試算があるが、総額は700億ユーロ(約8兆2000億円)を超えるとみられる。一方、対国家での賠償は不十分との指摘も多い。

 ポーランドは第2次大戦で総人口の約2割に当たる約600万人が犠牲になるという甚大な被害を出したが、社会主義体制下の1953年に賠償請求権を放棄。さらに旧東西ドイツが90年の統一直前に米英仏ソと戦後処理に関する「ドイツ最終規定条約」結んだことで、独政府は賠償が「政治的、法的に解決済み」と主張。解釈に異論もあるものの、ポーランドも従ってきた。一国に賠償を認めれば他国も続き、支払いが天文学的な額になるとの懸念もあった。

 ただ、2015年にポーランドで政権を取ったEU懐疑派の右派政党「法と正義」は「53年の放棄はソ連の圧力」との主張を展開。司法の独立制限などの政策でEUやドイツとの摩擦も増え始めた。

 独外交協会のシェラコフスキ上席研究員は「額面通りの要求というより、政治的カードだ」と指摘。「『法と正義』が、メディアへの圧力強化などの政策をEU・ドイツに問題視された場合の対抗策として、賠償問題を利用している」と分析した。 
最終更新:9/2(月) 7:43
時事通信

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