中小企業診断士 中村俊基

中小企業診断士試験対策、千葉県佐倉市在住

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平成19年事例3に関する個人的見解

この事例も以前書いたような気もするけど、整理の意味も込めて...

まず、広告代理店の位置づけは、明らかな機会。

広告代理店との取引増加は収益拡大の機会と捉え、
対策として、現状の生産面の課題を解決すればよい。

そもそも、広告代理店との取引増加が、データ変換時のトラブルや色調のトラブルを
招いている訳ではない。因果関係が逆転してしまっている。
データ変換時のトラブルや色調のトラブルがあるから、が広告代理店との取引増加で
収益面に悪影響がでているのだ。
広告代理店の仕事は、まさに企画・デザイン提案である。
最近増加傾向が著しい中堅広告代理店は、企画提案のプロである。
そして、受注活動における顧客への企画・デザイン提案が重要性を
増してきているからこそ、中堅広告代理店の受注が増えているのだ。

これは、顧客の視点に立てばよくわかる。
企画力があるのかないのかよくわからないC社に企画を依頼するよりも
その道のプロに頼んだ方が確実である。

ちなみに、C社は、企画デザイン提案を強化しようとはしているが、
そこに何らかの持続的競争優位を示す表現はどこにもないのである。

この根拠レスの企画営業力を強みとして指摘した段階で、
解答方向が180度違う方向に行ってしまう。

外部環境変化の記述としては、
|羞広告代理店の取引増加が著しい。
顧客への企画デザイン提案が重要性を増している。
9告代理店の受注では、最終ユーザとの打ち合わせ機会が減るだけでなく
 広告代理店との打ち合わせにとどまるケースが増えている。

ここで、広告代理店取引が増えている理由は顧客が企画提案を求めているから
だと述べた。
そして、C社が企画提案体制を強化しようとしている。
ならば、広告代理店は、怖くてC社を最終ユーザとの打ち合わせには同席
させたくない。
だから、広告代理店との打ち合わせにとどまるケースが増えている。
ということになる。

与件文をきちんと読めば、この理解の妥当性は非常に高い。

ついでに書けば、

もう一つの強みとしての一貫生産体制だが、
たしかに、厳しい短納期要請には一貫生産体制が応えるものになってきている。

つまり、昔は短納期要請は厳しくなかったのだ。
だからこそ、70km離れたところに工場を移転したのだ。
夜間操業もできるようにということは大ロット生産が必要だったからだ。

ここで、矛盾していることに気付くべきだ。

一貫生産で短納期対応するなら、70km離れた場所に工場を置くべきではない。

別に夜間操業しないならば、本社工場跡に、再び印刷機をもってくれば
本社と工場の連絡ミスや、印刷物特有の手直し・修正も短時間で行える。
色調上のトラブルというのは、実際に刷り上がったものが、最終ユーザの
イメージしていたものとは異なるということだ。

直接受注している場合、生産部門に流している情報についても、普通に読めば
企画営業を展開し、受注から納期に至るさまざまな段階の情報なのである。
企画営業というのは受注前の情報である。

トラブルを防ぐための情報は、企画営業ではなく、その後の受注時点、
そして、納期に至るまでの様々な各工程の段階での情報なのである。

ついでに書けば、一貫生産体制というのは、「組版」から「製本」に
至るすべての工程を社内に備えるということである。

企画営業というのは、その前、受注前のことだ。

ほぼ完成品に近いデータが提供されても、それを実際に印刷するのは
70km離れた工場だ。短納期対応に応える一貫生産が聞いてあきれる。

弱みは、本社と工場が70kmも離れていることに他ならない。

もちろん、強みは一貫生産体制で構わないが、それを強化するには
印刷機4台あるうちの少なくとも1台を本社にもって来てしまえば、
すべての生産面の問題はたちどころに解決する。
企画営業とは別問題だ。

ついでに書けば、企画営業を強化しようとしていることこそが弱みだとも
いえる。企画営業強化を止めれば、広告代理店は喜んで最終ユーザーとの
打ち合わせに同行させてくれるに違いない。

また、新規事業も、製品取扱説明書や、通信販売のカタログや、学会誌や案内だ
それの、どこに企画提案が活かせるというのか....

企画提案なんか強化しようとしたから、この会社は業績悪化したのだ。
これは断言できる。

そんなバカなと思う前に、与件文をしっかりと読めといいたい。

で、第3問は、当然のごとく、設備投資は不要だ。
夜間操業と両面印刷は、どちらも大ロット生産体制だ。

それよりも、4台ある片面印刷機に加え、不要になった同業他社から
安く購入した方が、機動的な小ロット生産体制が構築できる。

製品取扱説明書の在庫というのは、印刷データを保有しておいて、
増刷要請がきたら、納期までに小ロット印刷すれば十分だ。
わざわざ、1万分とか、まとめて印刷して、印刷物の状態で在庫
する必要はない。そもそも製品取扱説明書というのは、
製品そのものの生産計画に同期して印刷すればよいからだ。

月1千台、年間1万台売れるテレビの取扱説明書ならば、
毎月、1千部印刷して、工場に届ければ十分だ。
何も最初に1万部印刷しておく必要はどこにもない。

通販カタログも毎月取扱商品は入れ替えるだろうから、
月毎に安定した部数の印刷が必要になる。
そこには、企画提案力など、当然のごとく不要だ。

団体の催し物案内や学術誌の印刷に、企画デザイン力は
まったく不要だ。

いや企画力は必要だ。という人がいたら、その人は
学術誌というものを一度も見たことがない人間だと思う。
売るための雑誌とは、目的がそもそも異なる。

各種団体の催し物案内にしても、結婚式とかフェアの案内状とは
異なる。

まあ、いいや、ともかく丁寧に正確に与件文を読む。
思い込みを排除する。ということが重要だと思う。

純粋に日本語力の問題だと書いたら、言い過ぎだろうか???

いわゆる解答解説の、論理矛盾というのは気になって仕方がない。
論理の飛躍には耐えられない。

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