T's 韓国日記

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Rev.1 モータトルクについて追記
Rev.2 2009.07.07 同上一部修正

海外木工機械を購入する場合_その1

今では当たり前になった海外からの個人輸入ですが、やはり海外品ということでそれなりのリスク(当然個人責任)がありますが、それを加味しても安いあるいは機能上を理由に購入しているのが現実のようです。

また海外品は電源の電圧、周波数が日本と違う場合がほとんどです。これを直接輸入した場合、本来の能力を発揮できないばかりか、最悪機器の破壊や損傷の可能性もありますので、電気的には充分注意をして購入する必要があります。以下そのための電気関係に関する基本的な考え方について若干説明します。

書きたいことは、東京や大阪の人が外国品を使用した場合どうなる?から始まり、具体的不具合等を整理し、ではその対策等ベストの使い方をまとめられれば良いかなと思っていますが、最後まで書き続けることができるかどうかわかりませんが、とりあえず始めます。


1.外国の電源事情
 詳細には各国によりまちまちですので、ネット上で調べてください。
大きくは、
アメリカ−−−AC115V(230V)60Hz 容量はHP表示
ヨーロッパ−−−AC220-240V 50Hz 容量はW(kW)表示
上記の仕様がほとんどです。
概略1HP=0.75kWです。


2.モータの種類
木工機械に使われているモータは大きく分けて2種類あります。
ひとつは、誘導電動機(静かといわれているもの)でもうひとつはユニバーサルモータと呼ばれているモータです。
大きな違いは、ブラシが無いのが誘導電動機でブラシが必要なのがユニバーサルモータです。また機能的な大きな違いは、誘導電動機の速度は周波数で決定されますが、ユニバーサルモータには周波数は関係なく、回転数は電圧で決定されるということです。ちなみに直流でも使えます。もちろん両者とも実質回転数は負荷に依存します。

また上記分類とは違いますが、誘導電動機には電源が単相の場合と三相の場合があります。

使われ方としては、電動工具の類は概ねユニバーサルモータ、容量が大きくなれば誘導電動機となっているようです。また誘導電動機の場合も、容量がある程度大きくなったら三相を使用しています。日本の木工機械(プロ用)にはほとんど三相誘導電動機が使用されています。マキタ、リョービ、日立が製作している木工機械の小容量マシンには100Vの単相誘導電動機が一部使用されており、それを超えると一気に200V三相誘導電動機となっています。

なぜか日本では単相100V、15Aが100V機器の上限のようです。それを超える容量になると先に書いたように三相200Vとなってしまいます。この点、海外では単相200Vとなりますので、この単相200V電源は日本の給電事情に非常にマッチしているため、海外製品を購入するメリットが出てきます。


3.日本の電源で使用した場合どうなる?
まず、日本は東と西で電源仕様が異なります。
既に皆さんご存知のように、
東:AC100V、200V 50Hz
西:AC100V、200V 60Hz
です。
また以後の考えは給電に関しては、単相100Vあるいは単相200Vのみとし、三相については適用外とします。理由はアマチュアが購入する木工機械が前提で、日本では三相電源は、可能ですが一般的ではないからです。

(1)東京に住んでいる人が、アメリカのルータ(ユニバーサルモータ)を使用
(2)東京に住んでいる人が、アメリカのテーブルソー(誘導電動機)を使用
(3)東京に住んでいる人が、ヨーロッパのルータ(ユニバーサルモータ)を使用
(4)東京に住んでいる人が、ヨーロッパのテーブルソー(誘導電動機)を使用
(5)大阪に住んでいる人が、アメリカのルータ(ユニバーサルモータ)を使用
(6)大阪に住んでいる人が、アメリカのテーブルソー(誘導電動機)を使用
(7)大阪に住んでいる人が、ヨーロッパのルータ(ユニバーサルモータ)を使用
(8)大阪に住んでいる人が、ヨーロッパのテーブルソー(誘導電動機)を使用

上記8ケースについて若干の説明をします。
(1)の場合
 ルータの仕様はAC115V 60Hzとします。
 日本では電力会社からの給電電圧はAC100VあるいはAC200Vと決まっています。また東京の場合は周波数が50Hzですが、ユニバーサルモータなので、周波数は関係ありません。ルータ仕様115Vに対して、供給電圧が100Vと約15%低くなりますので、その分回転数が下がり、また発生トルクが若干下がりますが、トルクは負荷が要求するものですから、要求されればそれなりにトルクは出ます。
結論はルータ使用に関してはほとんど問題なく使用可能と言えます。

(2)の場合
 テーブルソーのモータ仕様は単相115V、60Hzとします。これに、東京の電源、単相100V、50Hzを供給して使用することになります。

話は変わりますが、日本の三相誘導電動機(一般に汎用モータと呼ばれています)の場合は、一般に3定格となっています。つまり、
AC200V,50Hz
AC200V,60Hz
AC220V,60Hz
のどの仕様ででも使用できるように作られています。モータだけではなく、リレーやコンタクタの類もそうなっています。つまり、日本では50Hz、60Hzと二種類あるのは常識であり、それにあわせて仕様が拡大されているということですが、ここで外国を見ると、

実は、同一国内で日本のような二種類の電源仕様を持っている国はありません。電圧、周波数は必ず一種類です。

つまり、言いたいことは、日本のようにいろんな電源仕様を受け入れる設計で製品が作られていないということです。たとえば、アメリカでは、50Hzで使うことなどは想定外(仕様外)なんです。ですから、アメリカ仕様の機器を50Hzで使用した場合、誰も保証はしませんしできません。

話を戻します。では実際に使用した場合どうなる?

ちょっと専門になります、機器に交流電源を供給することは、一般的に周波数と電圧で決まるインピーダンスが電流を決めます。つまり、まず電圧を考えますと、115Vの機器に100Vを供給すると13%ダウンの電圧ですから13%ダウンの電流となり、能力は発揮できないが壊れることはありません。

次に周波数を考えると、60Hz仕様機器に50Hzを供給した場合インピーダンスが17%小さくなった分電流が17%上昇します。両者を総合すると、4%電流が上昇することになります。実際には単純に電圧と周波数だけでは計算できない要素も入ってきますので、一概には言えませんが、東京で使用してもほぼ壊れることは無いだろうと想定されます。ただ、モータの作り方次第では、50Hzを供給すると急激にインピーダンスが下がり過大電流が流れる可能性も隠せません。昔、Grizzlyから輸入したモータを50Hzで使用したらモータが焼損したという事例もあります。

以下追記 Rev.2 2009.07.07


次にトルクについてですが、誘導電動機の場合のトルク式は、(電圧/周波数)の二乗に比例します。今モータ仕様はAC115V、60Hzであり、東京の場合は100V、50Hzを供給することになりますから、出しうるトルクは
T=((100/115)/(50/60))^2=1.09 つまりトルクは109%と出すぎることになります。
ここで重要なことは、モータのトルクに関係する磁束(φ)ですが、この磁束はV/fに比例し、先の115V、60Hzに対して、東京での使用は100V,50Hzとなり、V/fは104%((100/50)/(115/60))上昇することになり、その分電流が増え、結果としてモータ焼損の可能性も出てきます。



しかし、単相誘導電動機の場合は上記の他に、周波数に合わせたコンデンサを使用し、位相を合わせていますが、この周波数が違ってくるとまともな位相に設定できなくなる可能性もあり、この場合スタート時の起動時間が延びたり、トルクリップルが増加したり等の不具合が発生する可能性があります。

もうひとつ物理的な不具合の可能性は、単相誘導電動機の場合はある回転速度以上になるとコンデンサを電気的に切り離すSW回路(回転センサ)が内臓されているタイプもありますが、このある回転速度が50/60=83%以上に設定されていた場合(多分可能性は非常に少ないです)、50Hzを供給した場合このSWが不動作となり、機能が満足せず焼損する可能性が大です。

結論としましては、トルクは若干出過ぎます、ただしモータ焼損の可能性はなきにしもあらず。また、回転数は60Hzから50Hzとなるため約17%低下しますが17%の回転速度が機械の能力と直接関係することはまずないと思われます。

続く

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閉じる コメント(16)

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あはは 難しいので 買わないでおきます

2009/6/9(火) 午後 5:42 kokoakio 返信する

2のブラシは、いわゆるマグネットブラシとかいう、あれでしょうか。
最近米国から電動ノコを買い、何とか動くというのは分かりましたが、迂闊には買えませんね。

2009/6/9(火) 午後 5:56 Pond Paddy 返信する

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雄さんなら例の何でも屋で充分ですね。

2009/6/9(火) 午後 6:01 [ toshim ] 返信する

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炭焼きの倅さん、
すみません、いわゆるマグネットブラシと言うのがわかりません。

>最近米国から電動ノコを買い
上で言う(5)に該当します。まだそこまで書いていませんが、九州で使うなら、アメリカ製品は問題ありません。充分使用できますよ。

2009/6/9(火) 午後 6:03 [ toshim ] 返信する

済みません^^私も分からぬまま書いてしまいました。
以前電動工具(確かドライバー)を使っていて、動かなくなったことがありました。
分解して見て貰うと、直方体の黒いマグネット(?)が入っていて、これが磨り減って動かないと言うことでした。
結局部品がなくておじゃんでしたが、それをマグネットブラシと言っていたような・・・。
そう言えば、今説明書を見ても、そういった部品についての記述がありませんね。

2009/6/9(火) 午後 6:15 Pond Paddy 返信する

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う〜む、電気は見えないから怖い(笑)
私も海外品は買わないでおきます。

2009/6/9(火) 午後 6:51 [ 馬込沢木工 ] 返信する

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炭焼きの倅さん、なるほど、その説明で大体わかりました。ブラシは普通カーボンでできています。それをシャフトの端にぐるり巻きつけたコミュテータと言う金属部に押し当てて使います。普通はバネでブラシ(カーボン)をコミュテータに押し当てていますが、相手が金属なので、確かにマグネットでも押し当てられますね。磁石で作ったブラシをマグネットブラシと言うのでしょうね。バネの代わりに磁石を使ったということでしょう。

2009/6/9(火) 午後 8:25 [ toshim ] 返信する

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馬込沢木工さん、訪問ありがとうございます。
そうですね。リスクを考えるとやはり日本製が一番です。

2009/6/9(火) 午後 8:26 [ toshim ] 返信する

納得です^^やはり聞いてみるものです。
良く理解できましたm(_ _)m

2009/6/9(火) 午後 9:04 Pond Paddy 返信する

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途中まで読みましたが、私には難しいです。

2009/6/10(水) 午前 6:50 yam*t*12*5 返信する

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東日本も60Hzにして欲しいですね。

2009/6/10(水) 午前 8:01 た〜じぃ 返信する

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炭焼きの倅さん、私も納得しました。

2009/6/10(水) 午前 9:12 [ toshim ] 返信する

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YAMATOさん、まだまだ続きますので難しい部分は飛ばして下さい。最後に簡単にまとめようとも思っていますので、もうちょっとお待ち下さい。

2009/6/10(水) 午前 9:14 [ toshim ] 返信する

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たーじぃさん、そうなんです。それができれば一挙に解決ですね。

2009/6/10(水) 午前 9:15 [ toshim ] 返信する

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こんばんは。いろいろ調べた上で、松本さんの記事を読み返しているところです。

ケース(2)の50Hz地帯の人が60Hzの誘導モーターを使うとき、ですが、「アメリカの電圧は120Vだから」と言って、素人考えで変圧器で120Vに昇圧して突っ込むのは、危険な方向だということですね?

2009/6/28(日) 午後 10:11 [ forest ] 返信する

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forestさん、その通りです。

まずはユニバーサルか誘導電動機かの判断が必要です。
ユニバーサルなら電圧だけあわせれば使用できますので、昇圧もOKです。

誘導電動機の場合は周波数がより利いて来ますので、60Hzのモータへ50Hzを入れるのは、設計余裕がなかったら、焼損の恐れもあります。電圧を上げるならなお更危険になります。

逆は(50Hzモータに60Hzを入れる)トルクが低下するだけですからOKです。もちろん昇圧もOKです(でもあくまでモータ仕様電圧まで)。

2009/6/29(月) 午前 9:17 [ toshim ] 返信する

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