【タイ・バンコク発】 国際協力・海外援助ブログ

「エンパワーメント」にはまっています。国際協力機構(JICA)・青年海外協力隊(JOCV)関連も

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「エンパワーメント」とは?;辞書でひいてみた
http://blogs.yahoo.co.jp/toshiyukiokui/52091389.html)

で、日本の一般の辞書でひいてもエンパワーメントの意味がわからないことがわかりました。

では、「エンパワーメント」とは何でしょう?

残念ながら筆者には、エンパワーメントを体系的にきちんと定義して説明できる力はありません。
断片的なエンパワーメント事例をいえるだけで。
ブログにはそのようなエンパワーメントの断片、断面について書いてきました。今後も、そのように書いていくなかで徐々に自分の中で定義を確立していきたいと思っています。


村で、コミュニティの活性化をしようと思えば、どのようなアプローチをするでしょう? 切り口はいろいろ考えられます。職業別のアプローチ、活動別のアプローチ、年齢・性別グループ別のアプローチ、セクター別のアプローチ etc。年齢・性別グループ別では、 女性グループ、青年グループ、学生グループ、シニア(有力者)などなどです。

タイでコムユニティ開発に携わった人であれば、「女性グループ」へのアプローチが一番やりやすいのが常識でしょう?(他の国でもそうかとおも思いますが、残念ながら筆者は他の国での自信ある体験はありません)

生活を、コミュニティを、良くしようとする開発アプローチは、「女性から」がほとんどだと思います。

理由としてはいろいろあるとは思います。物理的に男性は出稼ぎなどで「村にいない」ということもありますし、子供を産んで育てるのは女性です。(「男性も育てろ!」と嫁ハンから怒られそうですが、現実的にはやはり女性が子育ての主役です)し、それだけ家庭の主役であり、コミュニティの主役(有力者という意味ではなく)です。

本能的に母親の子供への関心は高いので、子供を通じて社会との関わり(開発アプローチ)もいろいろ考えられます。

そもそも、女は家でも畑でも、さらには機織りまでして働いて、かつ子供を育てて忙しそうにしているのに、男は昼間から酒を飲んでばくちをしてけんかをしている人が多いのは、わざわざ「調査」をしなくても村にちょっと行けばわかる事実です。

やっぱり、女性からのアプローチをした方が効果がありそうです。


そんなわけで、
・農村女性を対象とした副収入源向上確保プロジェクト
・農村女性(および子供)を対象とした保健衛生向上プロジェクト
・農村女性(および子供)を対象とした栄養改善プロジェクト
・農村女性を対象とした環境改善プロジェクト
などなどがでてくるわけです。

(ちなみに、たとえば高収益作物転換プロジェクト、複合農業転換プロジェクトなどなど、「職業」にフォーカスをあてたプロジェクトでは、男性が中心となりがちです。そのプロジェクトに女性をどのようにからめていくかは議論の余地があります。もちろんジェンダ主流化(ジェンダメインストリーム)の考え方からすればそのようなプロジェクトも「女性がかかわるべき」ですが。


ここでは、この女性へのアプローチをエンパワーメントの視点から考えます。

・農村女性はエンパワーされている人が多い
=非常に厳しい社会経済状況の中でも積極的に生きている人が多い
→その理由としては、子供を産み育てることに生き甲斐・責任(と推測)

・農村男性はエンパワーされていない人が多い
=非常に厳しい社会経済状況の中で(仕事がない、収入がない、生き甲斐がない)なかで、酒・博打(薬)に溺れる

地域や状況により違い(注)はあると思うが、タイの農村でこのような傾向にあることは間違いないと思います。


注;たとえばイスラム圏では、「女性は男性に庇護される立場に【置かれて】いる」のでちょっと感覚が違うようですし、男性は「家庭・家族」を守ることに義務と責任を強く感じており結構頑張っているようです。


だから、女性を対象としたプロジェクトがやりやすいのはエンパワーメントの視点からすれば「当たり前」なのです。だって、すでにある程度エンパワーされているのだから。

だから、手っ取り早く「目に見える成果」をあげようと思えば女性グループを対象としたプロジェクトを行うのが良いことになります。


つまり、エンパワーメントアプローチとは「問題のある社会経済状況をなんとかしようとする」とするのではなく「各個人個人が生き甲斐を持って前向きに生きれるよう各人(グループ)をエンパワーしよう」。
その結果、エンパワーされた個人(グループ)により社会経済状況が徐々に変わってくる。
そのようなアプローチ、、、だと思っています。


・農村女性を対象とした副収入源向上確保プロジェクト
→副収入源(手工芸品・農産物加工etcの技術(製作・販売技術)向上
・農村女性(および子供)を対象とした保健衛生向上プロジェクト
→保健衛生にかかわる知識・技術の向上・普及
・農村女性(および子供)を対象とした栄養改善プロジェクト
→栄養にかかる知識・技術の向上・普及
・農村女性を対象とした環境改善プロジェクト
→環境向上に関する知識・技術の向上・普及

というのは、エンパワーメントされた人に対する活動であるときに有効であって、エンパワーメントされていない人には無意味です。

「『誰々に熱意がない』から技術移転がうまくいかない。」といいますが、『熱意の無い人』に技術を教えようとしていることがそもそも間違いであって、「熱意の無い人に熱意を持ってもらう」ことが、開発援助関係者に必要な活動であって、それがエンパワーメントアプローチなのです。

特に青年海外協力隊員の人たちと話をしていると「『カウンターパートがやる気がない』から仕事がうまくいかない」とのいいわけを聞くことがあります。(筆者も隊員時代によく言っていました;苦笑)

そんなときこそ、エンパワーメントアプローチが必要なのです。

一方で、
「農村女性を対象とした副収入源向上確保プロジェクト」
で、
・エンパワーされた(=やる気がでてきた)
→収入向上の為の活動を行い始める
→多少の困難・失敗があっても(エンパワーされているため)頑張る
→収入向上につながる

という風に、「まずエンパワーあり」がエンパワーメントの美しい姿なのです。

ところが、そんなものは、やはり机の上の美しい姿であって、

・ちょっとやってみたら収入向上した
→頑張ってみようと思った(少しエンパワーされた)
・強固なエンパワーにつながった
→多少の困難・失敗があっても(エンパワーされているため)頑張る
→収入向上につながる

ことだってあるのです。

但し、この場合に注意しなければならないのは、
・強固なエンパワーにつながった
が重要なのです。
そうでなければ、外部(援助関係者)が手とり足取り(お金まで投入して)収入向上が図れても、その後ちょっと困難になると、すぐダメになるということです。
そのような「プロジェクトとしては(報告書としては)成功したけど、だめになったプロジェクトはたくさんあります。その理由はエンパワーされていなかったためであるということがほとんどだと思います。

そういう意味では、

「農村女性を対象とした副収入源向上確保プロジェクト」
であっても、
当面のゴールは「農村の収入向上」であったとしても、
「スーパーゴールは、『対象農村女性がエンパワーされること』」
を常に念頭においての活動が必要だということになります。


話が戻りますが、最初に「女性グループは男性グループに比べてエンパワーされている」と書きましたが、女性グループの中でも貧しい女性(グループ)や虐げられた人(グループ)があります。ある程度うまくいっている裕福なグループを対象にするのではなく、貧しいグループを対象とするアプローチは、エンパワーメントアプローチの本性といえます。貧しいグループがうまくいくのを目のあたりにした他のグループは、「自分たちもやればできる」と思うと思いませんか?

ジェンダ主流化では「すべての開発に女性が参加する」ことを推奨(義務?)されています。

が、エンパワーメントアプローチでは、「女性が弱者だから=厳しい社会経済状況におかれている」から女性をアプローチする対象と考えます。一番厳しい状況におかれている人をエンパワーすることにより他の人もエンパワーしようとする考え方です。
だから、ジェンダーメインストリームで女性にアプローチする前提は「女性が弱者」であることがで「女性が強い社会」では「男性にアプローチ」しなきゃならないことになります。
この考え方に私がいたったのは、障害者メインストリームがきっかけになっています。障害者のおかれている困難な社会経済状況を解決するために、医療、教育、保健、福祉アプローチを行うのではなく、単純に一番弱い人=障害者にアプローチすることが重要であるというアプローチです。
そして、それによりエンパワーされた障害者自身が、医療、教育、保健、福祉サービスの向上に積極的に関与してくるのです。
それが本当の「参加型」ではないでしょうか?
(世の中には、形だけの「参加型」アプローチが多いような気がします。)

ジェンダメインストリームでも、その社会において「女性が弱者」だからエンパワーし、それにより真の参加型の社会変革活動(女性の社会的、経済的地位向上)につながるのではと思います。


ああ!、結局、意味不明な文章になってしまいました。

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