くだんのごとし

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夏が来れば思い出す

この内容は一度記事にした気もするんだけど、読み返しても見つからないし、読んでいるうちに自分のブログなのに読みふけってしまって時間がもったいないので、あらためてアップします。
過去記事と内容にズレがあっても大目に見てください。≪長文注意≫

既に20年以上昔の話なんですが。
仕事中沿道の居住者とトラブルになったことがあったんですよ。その日は都道のお仕事だったんですが、最近は減った方ですが当時は無断駐輪とか放置自転車の類いって、まだまだ多かったんですよね。で、まあ邪魔だからどけるかと。建物側に移動して、さあ、作業始めるかと。朝8時より少し前だったのかな?
すると見知らぬ中年の女性がスゴイ剣幕で「この自転車うちのじゃないんですけど!」と。「は?」と。「これ、うちの自転車じゃありませんけど!」「はあ、そうですか」「うちのじゃないって言ってるんです!!」「あの、何か御用ですか?」私ね、嫌味とかボケじゃなくてこの時本当に何言いたいかわからなかったんですよ。

そしたら「うちの前に置かないでください!」と。ああ、それは失礼しました、と。
でもね、「うちの前」っていってもそこ塀ですよ。壁。玄関先とか窓の前とかじゃないんです。置いてるのだって結局歩道ですからね。その人の敷地に置いたわけじゃない。もちろん作業が終われば元あった辺りに戻すんです。何言ってるんだろうなあ?と思いながら逆らっても仕方ないから職人呼んで「お〜い、どかせってよ」って。

それで終わりかと思ったら、「ここ、うちの駐車場なんですけど!」とまだ怒ってる。見ると乗用車一台分くらいのスペースに砂利が敷いてあってチェーンが掛かってる。「はあ、そうですか」と。「ここに駐車するんです!」「はあ、まあ、どうぞ」「うちの駐車場なんです!!」「いや、だから、どうぞ」見ると顔色真っ赤にして地団太踏んでる。私も見かねて「あの、さっきからなんか回りくどいんですけど、はっきり言ってもらえませんか?」と。

そしたら2〜3度口をパクパクさせていたけどようやく「お宅のトラックが邪魔で駐車場に入れないんですよ!」と。見ると確かにうちの工事車両が路肩に停まっている。でもこの人の「駐車場」に入るための通路は空けて確保しているんです。その辺はこちらもプロですからね。警察の許可も取ってるし、許可の通りにカラーコーンも設置して誘導員だって配置してやってるんです。
「入れますよ。ここ通れるでしょう?」「入れません!」「入れますって」「入れないんです!」「うちの誘導員がいるから誘導させましょうか?」「私、、、免許取り立てなんです!」
「(知 ら ん が な !)」ww

聞くとそこは自宅というわけではなく借りている店舗で、名前を言うとちょっと有名なフランチャイズの彼女は店長さんだったんです。何でも毎朝8時までに出勤して本社に電話しないといけない。でないとすごく怒られる、と。聞いて私は思ったわけです。「(要するにあんたが寝坊しただけやんけ?!)」言いませんけどね。大人ですから。

で、そのお寝坊さんがさらに言うんです。「私、聞いてませんけど」「はあ(今度は何だ?)」「私、聞いてません。大家さんも聞いてないって言ってます」「あの、大家さんてどなたです?」「ここの上の階に住んでるここの大家さんです」「ああ、こちらの店舗のね(知らんって)、で、何を聞いてないと?」「工事のことです!工事するなら近所にお知らせするのが当たり前じゃないですか!今日から工事するなんて一切聞いてません!」
要するに頭に血が上ったこの人は朝っぱら8時前にビルの大家さん叩き起こして「工事のお知らせ」を聞いているかどうか確認したんだそうです。でもまあ、この剣幕だったら普通は「知らない」って言いますわな。でも私は数日前からこの日のために要所要所に張り紙をしチラシも全戸配布していたのです。だから知らないはずはありません。まあ、気にも止めてなかったというのが本当のところでしょう。でも私は刺激しないようにやんわりと「お知らせはしてるんですけどねえ」ととぼけました。

すると多少私が譲歩したと受け取ったみたいで、さらに「この工事はいつまでやるんですか?」と。この日の作業は工事というより単純作業で短時間でドンドン移動して言っちゃう工種だったんです。「ああ、30分もあれば(お宅の前は)終わりますよ」「ふざけないでください!!私が言ってるのはいつまでうちの前で工事するのかってことです!!」
私は店長さんをさりげなく前もって設置した張り紙の前まで誘導して「良いですか?ここに書いてある通り、工期は〇月〇日から×月×日までです。作業範囲は〇〇町から××町までの〇〇m。でもこの期間毎日この範囲全てをはじからはじまで「工事」するわけではありません。はじから順繰りに移動しながら作業して終わらせていくわけです」と、かみ砕いて説明しました。私は繰り返し、「お知らせは完璧にしたが、知らないのはあんたの勝手だ。ただし作業はすぐ終わるので心配するようなことにはならない」と教えました。しかし店長さんは「×月×日、そんなに。。。」とショックを受けたようにつぶやいています。
「だから、お宅の前を3日も4日も工事するわけじゃないんです。要は30分です。長くても40分ですね」「何言ってるんですか!おかげでこちらは大迷惑です!」「(この人、ホントに人の話を聞いてないな)あの、車庫入れするんですよね?」「だからそれは!」「じゃあ、うちの作業員に運転させるんでキー貸してもらえますか?」「新車ですよ!」「ああ、そうですね」「新車なんです!!」「ええ、わかります」「新車!!」「ハイハイ(この人こういう言い方しかできないのかな?)」

「こ、こすらないって言えるんですか?」「(そういうことか)うち、みんな運転上手いから大丈夫ですよ」「絶対にですか?!絶対こすらないって言えるんですか?もし、こすったらどうするんですか?!」「ああ、じゃあご自分でどうぞ」「だ、だから私は!!」「あのね、あなたがご自分じゃ無理って言うから提案してるんですよ?それとね、8時までに本社に電話するんでしょう?今のうちに電話してきたらいかがです?」店長さん初めて気づいたというように、昭和のマンガみたいに実際に10㎝くらい飛び上がってお店に走っていきました。

もうお気づきでしょうが、この店長さんとのやり取りの間にすでに10分以上経過していました。そして作業の方も順調に進んでいます。どういうことかというと問題の店舗前の作業は終わろうとしていたということです。私たちの工事車両も少しづつ移動し、店長さんが駄々こねていた駐車場前の邪魔なトラックも移動済みでした。店長さんが長い電話から戻ると私は誘導員に指示して彼女の車庫入れを手伝わせました。店長は思いのほか慣れたハンドルさばきで定位置に駐車しました。

車から降りてきた店長はさっきとは打って変わって落ち着き払っていました。「ご覧の通りお宅の前は作業完了です。約30分。さっきの説明の通りでしょう?」「名刺下さい」「?私のですか?」「そうです」さっきの長電話はおそらく自分の立場を守るために上司に言い訳をしていたんでしょう。そこで何か入れ知恵されてきたらしい。店長はどこか勝ち誇ったように微笑んですらいました。

「良いですよ。はい、どうぞ」名刺を受け取ると店長はすかさず「電話します(ドヤァ)」「電話ですか?」「ええ、本社に電話します(ドヤドヤァ!)」「本社ってのはうちのってことですか?」「そうです、電話します(ドヤドヤドヤァ!!!)」まあ、うちみたいな零細の工事会社に本社もなにもないんですけどね。

「どうぞ?」「(へ?)電話しますよ!」「はあ、どうぞ?」「(え?え?)本当に、電話しますよ!」「どうぞ?」「(パニック)だから、電話しますって言ってるんです!!!」「だから、どうぞと。そのために名刺お渡ししてるんで」この店長さん日ごろ自分が「本社」にひどい目に会わされてるもんだから人も同じだと、「本社」に言うと言えば恐れ入ると思ってたんでしょう。私に「それだけは勘弁してください」と土下座でもしてほしかったのかもしれません。店長さん完全に白目剥いてましたね。思惑が外れたと。そもそもこの人が大騒ぎしているだけでトラブルは始めからなかったんです。

今で言うとモンスタークレーマーみたいなもんかもしれません。先方にも言い分があるんでしょうが、どうして欲しいのか、どう解決できるのかという視点がなくてひたすら文句言ってます。私も言い返してケンカになってもおかしくないんですが、この時は意外と冷静で事なきを得ています。厳密に言うと道路使用許可だと8時から作業は出来ないので、クレームを警察や発注者に持ち込まれるとこちらも弱いんですが、この店長さんそこまでは頭が回らないタイプの人だったので助かりました。

私は「ああ、店長さん思い出しました。以前にもお会いしてますよね。私が工事のお知らせをお持ちしたとき・・・」
「知りません!」「私、『こういう作業があるんで、よろしく』と・・・」「聞いてません!!私は知りません!!」「店長さん確か真ん中のデスクにお座りで・・・」「・・・」
店長さん私には目を向けず必死にお店に戻っていかれました。

仕事のことを考えているとときどきこの件を思い出すのです。
明日からまた仕事です。≪長文失礼しました。≫




閉じる コメント(5)

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昔々、新人で会社に入りたての頃に当時の上司に言われた言葉が今もときどき頭をよぎります。

「いいか? お客相手に(弁舌で)勝っても意味ないんだからな。時間の無駄だ。むしろ勝つな」

当時の私はこの言葉に納得できませんでした。無茶苦茶で理不尽な事を言ってくるお客に正論かまして何が悪い!と。
結局この会社は辞めることになったのですが……

今思うと「何言っても通じない相手ってのはいるモノなのだから、さっさと流して次に行け」という意味だったのだと。
当時の自分の若さ、青臭さを感じるとともに、それを理解してしまった今の自分の【俗に染まった感】【長いものに巻かれた感】に残念な気持ちもあったりしますねぇ。

2019/8/19(月) 午後 6:36 九郎

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> 九郎さん
この件に限って言うと、運が良かったと言うか相性が良かったんだと思います。あくまでも私にとって、であって先方には最悪でしょうけど。

このくらいの文字数になるとTwitterでは無理だしFacebookも実名では差障りがあります。ブログだから出来る投稿、ということで書いてみました。

2019/8/20(火) 午後 11:57 [ tosi_easyman ]

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>tosi_easymanさん
私の場合、それなりの長さの文章を書かないと説明しきれないので、どうにもSNS系と相性が悪いんですよねw

2019/8/21(水) 午後 6:44 九郎

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九郎です。livedoorブログへ移行しました。
http://kuro-enjoy-diary.blog.jp/
新天地でも何卒よろしくお願いいたします。

2019/8/30(金) 午後 0:49 九郎

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> 九郎さん
お疲れ様でした。

2019/8/31(土) 午前 0:41 [ tosi_easyman ]


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