今、話題になっている居合道昇段不正問題。
合気道を学ぶ一人として複雑な思いで見守っている。
私の周りでも、私が合気道をやっていることを知ったうえで「居合道だっけ?(・∀・)ニヤニヤ」なんて聞いてくる奴がいてウザい。
居合道についてはあくまでも門外漢だが、剣道や柔道のような対人試合がないことは知っている。
つまりその実力を測るのは演武による審査しかないわけで、その点では合気道と似た部分があると言える。
対人試合であれば、アマチュアボクシングの「奈良判定」のように、審判に不正があれば見ている誰もがこれはおかしいと気付くものだろう。しかし演武審査で、しかもすでに七段になっている人の演武のわずかな出来の違いを見抜くことは素人には無理ではないか。つまり誰が合格しても、また不合格でもおかしくない審査で、その審査員が実は金を受け取っていたなんていうのは武道全体の信用にかかわる大問題だ。
にもかかわらず、この件で全剣連の態度は何とも納得のいかないものと言わざるを得ない。
いわく「関与者へ段位・称号の自主返納や口頭注意の処分をしたが、このうち元審査員ら大半は「金銭授受を素直に認め、深く反省している」として処分の執行を猶予している。」
はい?
いわく「連盟の加盟者が内閣府に提出した告発状の内容については、「事実関係が確認できない」と説明。」
は?
いわく「懲罰ではなく今後に向けた再発防止が大事だ」
ちょっと待て!懲罰は必要でしょう!!
これじゃあ要するに何もしないと言ってるようなものではないか?!
あげくの果てに、
「正当化するつもりはないが、茶道や華道など芸事の世界ではこうした行いはよくある」
オイオイ、それ一番今言っちゃいけない奴じゃないか?
教士とか範士とか自らサムライをもって任ずる団体の言い草とは思えない。自分たちは侍ではなく芸人だと言ってるようなもんだ。
また茶道を嗜む立場で言わせてもらえば、そも許し状は稽古することのお許しであって実力の証明ではない。
居合道で審査員をおくのは公平性を期してのことだろうが、茶道では逆に金品で許し状を買ったところで弟子の実力が伴わなければ恥をかくのは師匠に他ならないのだ。
また告発された側の男性の言い分がまたヒドイ。
いわく「男性は自身の八段への昇段審査でも、金を支払ったことを認めた。金銭で得た段位にも「後悔はない」とし、「そういうシステムだった。実力だけで八段になった人なんて、ほぼいないのではないか」と吐露した。」
もしかして暴露本書こうとか思ってる?
いわく「(金銭授受による不正の)仕組みを知らず、何十年も真面目に頑張り続けている七段の人が一番かわいそうだ」
なぜ、上から目線。。。
いわく「男性は居合道委員会の委員も辞任に追い込まれたといい、「自分に全ての責任を押しつけようとしている」と全剣連への不信を口にした。」
・・・、一度は範士八段と呼ばれた身ならもう少し潔く出来ないものだろうか?
この人物のしたことは昇段不正以外に詐欺の側面がある。
後輩に金を要求しておいて実際には審査員に働きかけをしていないのだ。
「現金を受け取った後、自分の中で『こんなことをしてはいけない』という気持ちになり、何も働きかけをしなかった」(現金はのちに返却)
( ゚д゚)ポカーン
言うこと為すことゲスすぎる。
一方で金を要求された後輩の男性はこう言っている。
「八段への昇段審査で不合格になった後輩は「もう終わったこと」とした上で、「悪いことだと思ったが、地元の範士八段からの誘いに応じないわけにはいかなかった」」
うう〜む、もちろんこの方に罪がないとは言えない(連盟の処分は口頭注意)。
記事の中では「先輩」「後輩」と書いてあるが、八段を受審するような方はおおむね70歳代以上だ。年齢は明らかになっていないもののこの方もそうだろう。
元気なうちに、体が動くうちに、生涯かけて磨いてきた剣の道で範士八段と呼ばれたい、そういう心情は想像に余りある。もちろんだからと言って段位を金で買っていい理由にはならないが。
不合格の知らせを聞いて激怒したこの人の親族が委員会に駆け込んで今回の件は明るみに出た。
そうでなければまだまだこんな悪弊が続いていたわけだが、この人はいわば二重に裏切られた形になり、あまりにもかわいそうだ。
しかし今の全剣連の態度では不正が一掃できるとは到底思えない。スポーツ庁の鈴木大地長官は問題の徹底調査と同様の段位をもつスポーツの調査を命じたとある。
段位と言えば私たちの合気道も含まれる。
果たして霧は晴れるのか?