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止血用具の新兵器登場

五輪テロ対策 時間半減の止血帯 東京消防庁導入

朝日新聞デジタル 2017年10月12日17時00分 配信

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 2020年東京五輪・パラリンピックのテロ対策として東京消防庁は今月、新たな救命止血帯「ターニケット」を全ての救急車に導入した。想定するのは手足切断のような大けが。大事故や災害での活用も考えており、担当者は「素早い止血でより多くの命を救えるようになる」と話す。
 ターニケットは、環状になったバンドに腕や足を通して締め上げるだけで止血できる仕組みで、従来の包帯状のものに比べて時間を短縮できる。米軍も採用しているという。同庁の職員が試すと、従来の止血帯は巻くのに約60秒かかったのに対し、ターニケットは約25秒でできた。
 救急医療に詳しい杏林大学の山口芳裕教授(救急医学)によると、13年4月の米ボストン・マラソンの爆破テロでは、救急隊員らに加え居合わせた市民も素早く止血の処置をとったため、犠牲者の数を抑えられたという。山口教授は「米国では12年に起きた小学校での銃乱射事件をきっかけに止血の重要性が浸透していたから対処できた。日本でも準備が必要だ」と話す。
 東京消防庁は、先進国でテロが相次いだことなどから導入を検討。非常用も含めた全救急車約350台と消防ヘリ4機にターニケットをそれぞれ2個ずつ配備することにした。事故や災害の現場で激しい出血を伴う負傷者がいる場合にも活用する。1個の値段は税込みで8100円という。
 同庁救急管理課の柿沼恭介主任は「テロ現場は新たな爆発が起きる可能性もあり、救急隊員が長時間とどまることも危険。止血が素早くできれば、危険な場所でも早く現場を離れることができる」と話す。
 同庁はターニケットのほか、応急処置を施す隊員がガラス片や爆破片に触れてけがをしないようにするための厚手のグローブも今月中に配備する。
 総務省消防庁も今年度、全国の救急隊員向けの「ターニケット」の使用方法などをまとめたテキスト作りを進めている。

[写真:ターニケットを腕に巻く東京消防庁の職員。手前に見える棒を回転させて、きつく締め上げる=東京都千代田区]

(遠藤雄司)
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