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前日の講師は米国や英国での海外勤務経験が豊富な方なので、てっきり通訳を介さずに講義をしたものと思っていたら、そうではなかった。
通訳さんの説明では「専門用語」が難しいのだそうだ。
でもそれは理論的におかしい。
講師はその道の専門家だから、英語でも専門用語を使っているはず。
なのに・・・?
深く詮索するのは止そう。
3日目の講義を担当する私は「逐次通訳」なので、研修生は違和感があるだろうなと妙な気遣いをしたが、
英語が堪能な方でも通訳を介して講義したことを聞いてなぜか安心した。
★通訳さんとの呼吸
それはさておき、今回の講義が始まる前に、通訳さんにはつぎのように伝えておいた。
「今日は短く区切って話しますから・・・」と。
この理由は、
10年の経験の中で、昨年のパネルディスカッションではコーディネータ・もう一人の講師が同席したが、日本語の説明フレーズが長いので通訳をする時間の間がもてない感じがしたからであった。
日本語で話す我々自身は、通訳が話している間は無言で、じっと待つだけである。
逆に、研修生は最初の日本語は全くわからないのでその間は手待ちになる。
講師の表情を見たり、テキストのどこの説明であるかを探してみたり、とにかく待つしかない。
Power Point の場合はアニメーションを使って説明してゆくが、日本語の説明に合わせて作動させると話している場所がわかるだけで内容はわからない状態になる。
そうすると、日本語を長々と話しながらアニメーションを作動しても、「その辺りの説明であることは理解できても、通訳の説明を聴いて初めて意味が理解できる」と言うタイムラグが生じる。
そうすると、折角タイミングを考慮していたアニメーションの価値が半減してしまう。
そこで、日本語を最小限度に区切りながら通訳していただくことにより、シンクロさせようと考えたのである。
第一、長々と日本語を説明し終わってから通訳が終わるのを待っている姿は惨めなものである。
このことは、これまでにも心がけていたことであるが、今回は更に前進を試みた。
★同時通訳について
数年前のこと、通訳さんに「同時通訳できないか」と尋ねたことがあった。
そのときは「ダメです」と、即座に断られたことがあった。
昨年の研修で、一部は同時通訳を採用したので事情が飲み込めた。
つまり、ベテラン通訳と言えど、同時通訳は集中力がものすごく必要だとか。
従って、同時通訳する場合は15分単位で交代制をとるそうである。
そういえば、随分以前のことであるが、
「物流国際会議」に参加した折、国連の会議場のような場所で耳にイヤホンを当てて聴いた経験が有る。(確か、東京の「砂防会館」だったと思う)
受信器は「何語で聴くか」というチャンネルが選択できるようになっている。
会場の2階部分にガラス張りの部屋があり、その中に通訳が勢揃いしている。
何ヶ国語を扱うのかは知らないが、少なくとも英語オンリーではなかったと思う。
今回の研修の場合は「英語で研修が受けられる人」と言う条件が付いているが、国際会議は「会議」だから制限しにくい。
フランス語しか話せない学者も居るはず(?)
★それにしても、通訳さんはすごいと思う。
講師がどんな表現をしても即座に翻訳してしまうのだから。
講師としては、出来るだけ正確に通訳していただけるように、通訳さんにも理解できる日本語の言い回しを心がけてはいる。
所属する研修センタでは専属に近い形で通訳を擁しているが、ある通訳さんは積極的にTQMのセミナに参加して、講師の話す内容が理解できるように自分のレベルを上げた人も居る。
素晴らしい人達のおかげで講義がスムーズに行えるのである。
★英語が話せたら・・・と、講義の機会が訪れる度に いつもそう思う。
しかし、その都度「今からでは」とか「もし習っても、常に英語に触れる環境に居なければ忘れてしまうだろう」とマイナス思考をして逃げている。
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