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ウラディミール・ホロヴィッツという
ニ十世紀に活躍した著名なピアニストがいます。 彼は、他人には決して真似することができない
独特な奏法で音を明確に分けて響かせることができ、 決して和音が濁ることのない演奏をしたと言います。 今日ご紹介するのは、
彼の数少ない弟子の一人である バイロン・ジャニスという若者が、 20歳の時、ウホロヴィッツの元を離れる際、 ウホロヴィッツ自身が“はなむけ”として贈った言葉です。
「さあ!世の中へ出てミステイクをやってきたまえ!
でも、それでいいんだ。 君のミスだからさ。 君自身のミスでなければならない。 君の音楽で何かを言ってきたまえ。 何でもいいのさ、“これが君だ”という何かをね……」 改めて、音楽は音を伝えるもんじゃないって思えます。
「ミステイクをやってきたまえ!」 ミステイク……これも、伝えなければならないですね。 ピアノだけじゃない、人生のミステイクをする演奏家の生き様も伝えなければならないんですね。 それが精一杯の努力の結果ならいいってことなんですね。 優しい言葉じゃない、弟子を勇気づける言葉、 それを、生み出せる優しさに感服してしまいます。
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