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久し振りに生徒のお話です。
彼女はピアノを専攻しています。
わたしのボーカル科は副科として取っているんです。
今日は、その彼女が子供の頃、レッスンを受けていたピアノ教室の発表会でのお話です。
この発表会は三十名ほどの子供たちがステージに立ちます。
先生は発表会を前に、レッスンを受けている子供さんが書いた、
お母さんへの手紙を紹介しようと計画したんですが、
三十名は多すぎるようで、結果三人の子の手紙を、名前を言わず紹介することにしたんです。
その三名の中に、彼女の手紙が選ばれました。
でも彼女はちょっと恥ずかしくて、そのことを両親には黙っていたんです。
発表会は、滞りなく終わり、彼女と彼女の家族は家路につきました。
そして明くる日の、夕飯の支度をしている時でした。
「○○ちゃん、あの二番目の手紙……あんたのんやろ?」
おもむろにお母さんが、訊いてきました。
彼女は、精一杯分からないように書いたつもりだったんです。
「なんで、分かったん……」
って彼女が訊き返すと、
「なんでかって、あたりまえやん、わたしはあんたのお母さんやもん……」
ずっとそばで見守るお母さんには、子供の全てが分かるんです。
きっと、他の二名のお母さんも自分の子供の書いた手紙は分かったでしょう。
この会話、何ともほのぼのとしていて、とっても気持ちがいいです。
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