東京の落語界では「見習い」「前座」「二つ目」「真打」という4段階の身分制度があり、
落語家として一人前と認められる「真打」になるまでに、
おおよそ10〜15年ほどの修業期間を経ることがほとんどだそうです。
そんな徒弟制度が厳しい落語界に、44歳という年齢で飛び込んだ男性がいます。
立川寸志さん、現在45歳。
昨年8月、44歳のときに落語立川流の立川談四楼師匠に弟子入りし、
現在、立川流の前座として修業中だそうです。
寸志さんの前職は編集者。
数々の会社を経て仕事をするうちに、小説家としても活躍する談四楼師匠の担当編集者となりました。
そんな彼が44歳にして職を投げ打ち、収入が激減する前座になる決意をしたのは……、
このまま編集者として生活していてもあと15年ほどしか現役時代がない。
だが、落語界は80歳を超えても活躍する師匠たちがいる生涯現役の世界だと、
落語に理解のある奥様に相談したところ
「子供もいないし、60歳までは私の稼ぎで暮らしましょう。
その代わり、60歳を過ぎたら私は一切働かないから、あとは面倒見てね」
と理解を得られたんだそうです。
これまでの作家と編集者としての関係ではなく、弟子入り志願者として数度の面会。
これで、二人の関係は「作家と編集者」から「師匠と弟子」に変わったんです。
見習い期間を経て、談四楼師匠の前座名でもある「寸志」を授けられ、
晴れて前座として落語家の道を歩みだしました。
寸志さんの勇気にも感心しますが、
奥様の勇気……いやいや優気ですか、感動してしまいます。
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