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あるラーメン屋さんでの出来事です。
わたし達はいつものように、
「スープ薄目、麺柔らか目、背脂ぬき、ネギ少な目で〜」と元気に注文をしました。
分量は、普通と大盛りとあるんですが、勿論普通です。
わたし達が、半分ほど食べ終った頃でした。
若いサラリーマン風の男性が一人わたし達の近くの席に座りました。
そのお客さんに店員さんが注文を聞いたんです。
「何いたしましょ……」
「え〜、大盛りで〜、スープ濃い目、背脂多目で、麺は固目!!」
店員さんは「はい〜!」と言って厨房に聞こえるように、注文を繰り返しました。
「ああっと、それからネギは大盛りで!」ってその男性は、最後に付け加えたんです。
なんと、わたし達と全く反対……。
最後のネギ大盛っていう言葉を聞いた時、思ったんです。
今わたし達が歩んでいる人生を、反対方向に歩いている人がいるって……。
良い、悪い、じゃないんです、食べ物の勢いから、
わたし達が下っているのに対して、彼は勢いよく登って行っているように感じたんです。
勝ち、負け、でもないんですが、真逆なのはショックでした。
おまけに、わたし達の注文を思い出してみると、弱気なものばかり。
彼が、その大盛りのラーメンを美味しそうに頬張る中を、わたし達は言葉なく去っていきました。
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