Z50Mが大好きな整備士の日常

拙いブログですが、お役立ていただければ幸いです。

半導体

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前回記事で説明した通り、テスター内部には10MΩ前後の大きな抵抗(負荷)がある。
それがランプ回路では、ランプ(負荷)の抵抗値がデジタルテスターの内部抵抗と比べて
あまりに小さすぎるので、ランプ部分での電圧降下はほぼゼロに等しく、電源電圧の大部分がテスター部分で電圧降下するため、テスター表示は電源電圧にほぼ等しいと説明した。

それが大きな抵抗を持つLEDなどの半導体だったらどうなるのだろう?ほとんどの方は、もうお分かりかとは思うが、早速LED回路で検証してみることにしょう。

ホームセンターなどのカー用品コーナーに行くと、今では12V用として調整抵抗がいれてあり、車両にただ接続するだけになったLEDユニットを販売している。
ご丁寧に逆接続防止用のダイオードと逆起電力減衰用のダイオードまで結線されていた。
※訂正します。
画像中の逆接続防止用トランジスタ→逆接続防止用ダイオード 逆起電力防止用トランジスタ→逆起電力減衰用ダイオード 失礼いたしましたm(__)m
イメージ 1

今回は、こういった内部回路は考えずに、このLEDユニット全体をひとつの負荷として進めていく。

下記が点灯時に回路に流れる電流である。※電源電圧12.23V電流10.27mA
通常のランプに比べかなり省電力であることがわかる。
イメージ 2

そしてランプ回路と同じように、電流計と電圧計を図のように接続して測定した。
イメージ 3

下記がLEDオープン回路での測定結果である。
イメージ 4

ご覧のように、ランプ回路接続時と同じ12.23Vの電源電圧が、負荷(LED)側で2.53V電圧降下し、テスター表示値が9.7Vとなった。これはランプに比べLEDがかなり大きな抵抗を持っていることを意味している。何故かというと、テスターの10MΩ前後の大きな抵抗対して約2.5Vもの電圧降下を起こさせるほどだからである。

電圧降下の度合いからLEDのおおよその抵抗値を算出すると・・・、
2.53V÷9.7V=0.2608・・・・≒0.261
10MΩ×0.261=2.61MΩ
計算の結果、LEDの抵抗値は約2.61MΩとなる。

そして、この抵抗値を基に電源電圧からこのLED部分に掛かる分圧電圧を算出すると・・・、
12.23V×(2.61MΩ/2.61MΩ+10MΩ)=2.531・・・
≒2.53Vとなり、検証通りの数値となった。
そして、その時の電流値は0.9μAであり、確かにそこには電気の流れが生じている。
そしてこれも、互いに大きな抵抗をもつLEDとテスター2つの負荷により閉回路が出来上がったという事である。

ちなみに、全く同じLEDユニットを直列に2つ接続した場合、電流値0.6μA 電圧計表示値7.21Vとなった。
イメージ 5


ここで、「あれっ?」と思った方は電気回路に詳しい方だと思う。←思わせぶり(^^)

前記事も含め結論を言うなら、「MΩクラスの大きな抵抗をもつ半導体などでは、オープン回路を測定するとき電圧降下する。」しかし勘違いしてはならないのが、「実際のオープン回路では電圧降下はしていない。」なぜなら、電気の流れは全くの「ゼロ」だからである。「電気の流れのない回路に、電圧降下は発生しない。」「測定機器を接続した時点で閉回路となり電圧降下する。」のである。

今回の検証はデジタルテスターを使用して行なった訳だが、アナログテスターならどのような数値になるのか?
そんなことを自分で試してみるのもいいのかもしれない。
※いたかめさん、アナログテスターでのおもしろネタよろしくお願いしますm(__)m


みなさんは実際の業務で、テスターの表示値を信じきっていないだろうか?
便利で身近なツールだが、構造や機能をしっかり理解して使用しないと、迷宮入りのきっかけになるかもしれない。

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Good job! 今回も楽しい実験でしたね。次回は何が出てくるのか?非常に楽しみです。

2009/5/19(火) 午後 9:17 [ 浅田純一 ]

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toyboyさん、とても素晴らしい!!
ありがとうございました。

予想通りの結果になり満足しています。

これでハイラックスの記事もテスタによる電圧降下の可能性が出てきましたが、それでも5Vというのは偶然すぎますよね。

あの5Vに関してはなにかの機会に検証してみます。

アナログテスタのネタですか?
いろいろと構想はあるのですが、なかなか踏み切れません。(^^)
ほんと長期シリーズになりそうで・・・・

2009/5/19(火) 午後 11:18 いたかめ

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浅田さん、おはようございます。

>次回は何が出てくるのか?非常に楽しみです。

私は浅田さんとは違い、引き出しが少ないのですぐにネタ切れになってしまします(^_^;)
浅田さんのようなエキスパートな方に楽しみにされると、プレッシャーを感じて畏縮していまいます(笑)

2009/5/20(水) 午前 8:20 toyboy

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いたかめさん、おはようございます。

はい。この検証で分ったことは、あのハイラックスも電圧降下の可能性が出てきたこと、しかし、それとは逆にLED部分だけで7Vの電圧降下をするものなのか?という疑問もです。
テスターの入力抵抗を10MΩとして電圧の表示値から単純計算しても、テスターより上流部で14MΩ位の抵抗があることになります。調整抵抗を入れてもその抵抗には程遠い気がします。5V安定化電圧かどうかは私も分りませんが、間に何らかの回路の存在がありそうです。

2009/5/20(水) 午前 8:34 toyboy

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何を仰います。これからも楽しい実験を心待ちにしていますよ。私は整備研究会メカトロクラブZENSHINというのを平成7年に立ち上げたのですが、当時は車検制度の少し変革があった時ですね、でっ最初は一生懸命に勉強するんですがある程度わかってくると、もう遊び中心になってしまい、私が技術の勉強会をしようといっても「もういい」との返答でした。それで私はクラブを去ることになりました。現在は一級合格者を中心としたお店の方々とファインチューン(と言ってもあんまり勉強していませんが)と称する会をつくっています。連中にも是非、こちらを訪れるように言っておきます。大阪からの新参者が来たらバッタバッタと切り刻んでやってくださいね。

2009/5/20(水) 午後 6:53 [ 浅田純一 ]

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こんばんは〜。
楽しそ〜ですね。
ただ、半導体回路を V=I*R で論じることには無理があると思いますよ。
いろいろと矛盾が生じてきます。
例えば 10.27mA 800Ω で点灯しているときには

10.27mA×800Ω=8.2V・・・・制限抵抗部分圧
12.23-8.2=4.03V・・・・・・ダイオード部分圧
分圧比が抵抗比に等しいとすると
4.03/8.2=0.49・・・・・分圧比
0.49×800=392Ω・・・4.03V部の抵抗値
これでも OK だと思うんだす。

12.23×392/(392+800)=4.02V・・・検証

これは検証にはなりませんよね。
理由は、 4.02Vになるように 392Ωと決めたのだから、、。
未だお疲れモードの zizi でした。

2009/5/20(水) 午後 10:08 [ zizi ]

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浅田さん、おはようございます。

さすがです。浅田さんの周りの方はみなさん勉強熱心な方ばかりですね。一級合格者を中心としたクラブ楽しそうです。
私が近くに住んでいたらなぁ・・・。羨ましいです。

>連中にも是非、こちらを訪れるように言っておきます。大阪からの新参者が来たらバッタバッタと切り刻んでやってくださいね。

ひえ〜っ(^_^;) 怖いです。逆に切り刻まれてしまうかもです。

2009/5/21(木) 午前 5:52 toyboy

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ziziさん、おはようございます。

>半導体回路を V=I*R で論じることには無理があると思いますよ。いろいろと矛盾が生じてきます。

全くその通りなのです!私の計算はその時の分圧割合からおおよその抵抗値を求めたものにすぎません。
この数値は、回路に流れる電流値などによって変化するようです。
ダイオード類はある電圧値を超えると急に電気を流し始めます。
オームの法則ではムリがありますよね。
2つLEDを接続した状態の電圧降下率を1つ接続した場合と比べてみてください。

2009/5/21(木) 午前 6:18 toyboy

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早朝からお隣の県に車を陸送して今帰ってきました。

ziziさんのおっしゃるように、検証計算になっていませんよね。
ご指摘ありがとうございます。m(__)m
半導体の場合、条件によって目まぐるしく抵抗値が変化するので実測値から計算するしか方法がないようですね。

2009/5/21(木) 午後 1:09 toyboy

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ご、ご、五時台に動き始めてるのね〜!
お疲れ様で〜ス!!
「若い」と言っても事故の後なんだから、気をつけてね!!

出来るだけわかりやすく説明したいという思いは理解できるのですが、、、。
やはり抵抗値としての置き換えは無理が生じます。
後々、かえって分かりにくくなる恐れもあります。
kouさんのように模擬的な表現だと割り切って読める方は少ないんじゃないかな?
半導体は半導体として扱った方がモアベターと思います。

2009/5/21(木) 午後 6:22 [ zizi ]

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ziziさん、こんばんは。

今日はお隣のK県に身障者用車両への改造のため、専門業者へ陸送しました。外車のため特注になるらしくどうしても業者へ持込まなければならず・・・。

>kouさんのように模擬的な表現だと割り切って読める方は少ないんじゃないかな?半導体は半導体として扱った方がモアベターと思います。

おっしゃる通りです。半導体のVIグラフは通常の負荷と違い直線的に上がって行かないので、オームの法則ではムリが生じます。
特にダイオード関係は0.5Vを超えたあたりから急激に電流値が増大しますから、尚の事ムリが生じてしまいます。
わかりやすく伝えるのは、本当に難しいです(^_^;)
ziziさん、ご指摘ありがとうございました。もっと精進いたします
m(__)m

2009/5/21(木) 午後 8:28 toyboy

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kouさんziziさんこんばんはODBです。

正直、LEDの抵抗値がそんなに不安定だってこと自体、知りませんでした(正直すぎ)
勉強問題としての分圧、分流は得意なほうで、理解できているつもりでしたが、現車ではターミナルの接触不良の点検くらいにしか使わないもんで・・・
ギャランドゥのおじさんは単品テスト=抵抗値測定による良否判定が染み付いてしまってるので、最近の抵抗値の基準値なんて書かれてない整備書にはプンプンでしたが(笑)
もともと「気温20℃での参考値」とかだったのに
ちっちゃくても半導体を使った回路が組み込まれた部品だと、もう抵抗値の測定は無意味なんですね・・・合掌

2009/5/21(木) 午後 9:17 ODB

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ODBさん、おはようございます。

>ちっちゃくても半導体を使った回路が組み込まれた部品だと、もう抵抗値の測定は無意味なんですね・・・合掌

はい。無意味と言うより正常かどうかの判断は抵抗値測定ではムリだと思います。特にデジタルテスターでは抵抗モードでテスターから出る測定電圧が0.5V程度なのでダイオードのおおよその良否判定ぐらいは出来ますが、トランジスタなどでは電圧の関係でアナログとデジタルで大幅に数値が異なっていきます。なので他の同一のものと抵抗を比較し判断するぐらいしか出来ないと思います。
また、仮に抵抗値が同一であっても100%OKだとも言えないのが半導体だと思います。

2009/5/22(金) 午前 8:22 toyboy

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書き忘れました。

ちなみに、私のデジタルテスターは抵抗測定時約0.6Vの電圧が出ているのですが、このLEDはアノート電圧に達せず抵抗測定は不可でした。ダイオード測定モードで測定してみると、(テスタから約3Vの電圧が出ている)LEDは点灯してオーバーレンジ表示となりました。

2009/5/22(金) 午前 8:37 toyboy

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一般にオープン回路をサーキットテスタで測定した場合は電源電圧が出ると言われていますが、それは車に使われている抵抗が、通常、数100Ω以下なので、テスタの内部抵抗を無視しても問題ないレベルだからだと思います。

せいぜい水温センサーなどで数キロΩですが、これでも安物もアナログテスタでコンマ2,3V以下の違いではないでしょうか。

それが今回の実験では、同じオープン回路でもLED(半導体)を使った場合、「電圧降下は起きるのか?」という実験なので、この実験回路だけに限っていえば、電圧降下が起きるということで、考え方はLEDを抵抗に置き換えただけでいいのではないでしょうか。

たぶん、通常の整備士はテスタの内部抵抗のことなど気にせずに測定しているのではないかと思いますが、「半導体を含んだ回路ではオープン回路でも電圧降下が起きるんだ」ということが分かれば充分です。

もちろん、突き詰めて考えるとそんな単純なことではないのかもしれません。

2009/5/22(金) 午後 0:42 いたかめ

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いたかめさん、色々とありがとうございます。

この分野の専門知識がないので、どうしても中途半端な検証になってしまいます。この点については、私が未熟ゆえ仕方がないのかもしれません。
今回のように様々なご指摘や質問を頂きながら、みなさんが理解出来る範囲で議論し、考えていければベストだと思います。

今後とも、ご指導よろしくお願い致しますm(__)m

2009/5/22(金) 午後 8:08 toyboy

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ODBさん、いたかめさん、こんにちは。
O2センサーの登場以来、高インピーダンスのデジタルテスターが普及し始めました。
同時に、アナログとの違いという意味で高抵抗部の電圧測定がよく問題になります。
デモ、現実問題、あまり意識しなくてもやっていけると思ってます。
肝心の O2センサー観測でもデジタルでは見難くて、、。
kouさんのこのテスターはバーグラフ表示があり、役に立ちますね。

to kouさん
デジタルテスターの抵抗測定レンジはアナログと違い、定電流回路のことが多いと思います。
ダイオードレンジに切り替えると 1.5〜3V を使いますね。
順方向に接続すると、Vf電圧表示が多いけど、これは違う様ですね。
テスターにより色々なんでしょうね。

2009/5/23(土) 午前 10:58 [ zizi ]

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ziziさん、こんにちは。

>順方向に接続すると、Vf電圧表示が多いけど、これは違う様ですね。

Vf電圧ってダイオードに順方向に電圧を掛けたときに、電流が急激に流れ始める電圧のことですよね?
そうであれば、Vf電圧表示で間違えないと思います。
このLED回路のダイオード2つを測定した時には、順方向で0.5〜0.6Vを表示しました。

あのあと色々調べたのですが、LEDの場合このVf電圧はダイオードよりも高く、「赤色、橙色、黄色、緑色では、2.1V程度。白色、青色では、3.5V程度」と表記されていました。
ダイーオド測定レンジから出る電圧でこのLEDがこのVf電圧に達してしまい、結果OL表示になったのだと思います。
ちなみに逆方向に接続すると0.9Vと表示されました。
この数値はこのLEDの逆方向降伏電圧なのですかね?

2009/5/23(土) 午後 0:23 toyboy

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http://www.all-sun.com/manual/em128_en.pdf

P14 Testing Diode によると、
赤リードが+、黒が−(アナログと逆極性)ですよね。
赤リードをダイオードのポジティブポールにつけろ。
黒リードをネガティブリードにつけろ。
そんで、LCDのフォワードボルテージ(多分 Vf )を読め。
もし逆接だったら、表示は「OL」を示す。
なんて書いてありますよ。
正直、LEDをテスターで調べた経験が無いので(点かなきゃ捨てちゃう)よく分からないんですが、 0.9Vってお目にかからない数値ですね。
一般的に LEDは逆方向に対する耐電圧が低く、破壊されやすいと憶えてますので、そうかもしれませんね。(チョット低すぎるとは思います)

2009/5/23(土) 午後 3:34 [ zizi ]

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はい。通常のダイオードを測定する場合、逆に接続するとダイオードが正常ならOL表示になります。
通常のダイオードの場合、良否判定はこのVf電圧値が正常で、逆に接続した場合OLを示すかどうかで判断しますよね。
ziziさんのおっしゃるように、LEDの場合、正常なら点灯し、異常なら点灯しないのでこの方法で点灯させて判断できますね。

LEDが逆方向の電圧に弱い事は私も聞いた事があります。
そうですね。0.9Vはちょっと低いのかもしれませんね。
破壊電圧はもう少し上の方であって、電流を通し始める電圧なのでしょうか?

2009/5/23(土) 午後 6:35 toyboy


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