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前回記事で説明した通り、テスター内部には10MΩ前後の大きな抵抗(負荷)がある。 それがランプ回路では、ランプ(負荷)の抵抗値がデジタルテスターの内部抵抗と比べて あまりに小さすぎるので、ランプ部分での電圧降下はほぼゼロに等しく、電源電圧の大部分がテスター部分で電圧降下するため、テスター表示は電源電圧にほぼ等しいと説明した。 それが大きな抵抗を持つLEDなどの半導体だったらどうなるのだろう?ほとんどの方は、もうお分かりかとは思うが、早速LED回路で検証してみることにしょう。 ホームセンターなどのカー用品コーナーに行くと、今では12V用として調整抵抗がいれてあり、車両にただ接続するだけになったLEDユニットを販売している。 ご丁寧に逆接続防止用のダイオードと逆起電力減衰用のダイオードまで結線されていた。 ※訂正します。 画像中の逆接続防止用トランジスタ→逆接続防止用ダイオード 逆起電力防止用トランジスタ→逆起電力減衰用ダイオード 失礼いたしましたm(__)m 今回は、こういった内部回路は考えずに、このLEDユニット全体をひとつの負荷として進めていく。 下記が点灯時に回路に流れる電流である。※電源電圧12.23V電流10.27mA 通常のランプに比べかなり省電力であることがわかる。 そしてランプ回路と同じように、電流計と電圧計を図のように接続して測定した。 下記がLEDオープン回路での測定結果である。 ご覧のように、ランプ回路接続時と同じ12.23Vの電源電圧が、負荷(LED)側で2.53V電圧降下し、テスター表示値が9.7Vとなった。これはランプに比べLEDがかなり大きな抵抗を持っていることを意味している。何故かというと、テスターの10MΩ前後の大きな抵抗対して約2.5Vもの電圧降下を起こさせるほどだからである。 電圧降下の度合いからLEDのおおよその抵抗値を算出すると・・・、 2.53V÷9.7V=0.2608・・・・≒0.261 10MΩ×0.261=2.61MΩ 計算の結果、LEDの抵抗値は約2.61MΩとなる。 そして、この抵抗値を基に電源電圧からこのLED部分に掛かる分圧電圧を算出すると・・・、 12.23V×(2.61MΩ/2.61MΩ+10MΩ)=2.531・・・ ≒2.53Vとなり、検証通りの数値となった。 そして、その時の電流値は0.9μAであり、確かにそこには電気の流れが生じている。 そしてこれも、互いに大きな抵抗をもつLEDとテスター2つの負荷により閉回路が出来上がったという事である。 ちなみに、全く同じLEDユニットを直列に2つ接続した場合、電流値0.6μA 電圧計表示値7.21Vとなった。 ここで、「あれっ?」と思った方は電気回路に詳しい方だと思う。←思わせぶり(^^) 前記事も含め結論を言うなら、「MΩクラスの大きな抵抗をもつ半導体などでは、オープン回路を測定するとき電圧降下する。」しかし勘違いしてはならないのが、「実際のオープン回路では電圧降下はしていない。」なぜなら、電気の流れは全くの「ゼロ」だからである。「電気の流れのない回路に、電圧降下は発生しない。」「測定機器を接続した時点で閉回路となり電圧降下する。」のである。 今回の検証はデジタルテスターを使用して行なった訳だが、アナログテスターならどのような数値になるのか? そんなことを自分で試してみるのもいいのかもしれない。 ※いたかめさん、アナログテスターでのおもしろネタよろしくお願いしますm(__)m みなさんは実際の業務で、テスターの表示値を信じきっていないだろうか?
便利で身近なツールだが、構造や機能をしっかり理解して使用しないと、迷宮入りのきっかけになるかもしれない。 |
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2009年05月19日
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