飯田トレーナーの「ボクシングあれこれ」

ボクシングに関する話題を思うがままに書きたいと思います

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12月18日(日)に行われた全日本新人王戦。
東高西低と言われた今回だが始まって見ると西軍の奮闘が目立つ。
不戦勝のライトフライ級を含め、フライ級、スーパーフライ級、スーパーバンタム級、フェザー級と西軍が勝利を収めていた。
しかもどれも熱戦で判定勝負が続いた。
スーパーバンタム級の試合をやっている頃、バンテージを巻き、控え室でモニターを見ながらグロービングのタイミングを待っていた。
ライト級の東軍の選手は9勝9KO1敗。この辺りはKOになるだろうとスーパーフェザー級の試合が終わったらグロービングをする手筈だ。
東日本新人王決勝でKO勝利しMVPを獲得した選手も判定までもつれ込み勝利した。
ノーファールカップを着けトランクスを履きグロービングした。
モニターの様子を見ながらアップの準備に取りかかる。
ミットを持ち、まずは手数を出して体を温める。汗が出てきたところで動きの確認。
東日本の決勝では我を忘れてパンチを振り回しピンチを招いたので今回は相手の追いかたやパンチを小さく打つことなどを指導してきた。
スパーではいい力加減でコンビネーションが打てた。あれがスムースに出れば勝てると思った。
アップを終えモニターを見るとライト級の試合も長引き判定勝負になっていた。
藤中の体が冷えないように注意しながら出番を待った。
前のスーパーライト級の試合も判定となりいよいよウェルター級だ。
私は藤中の前を歩きリングへの花道を進んだ。
リングに上がり会場を見渡すと中盤あたりより多少観客が減ったようにも思えたがやはり熱気がある。
日本や東洋のタイトルマッチでのチーフセコンドの経験はあったが全日本新人王戦の決勝は初めてだ。
思えば16、7年前トレーナーになって目標を聞かれたとき「まず新人王を作ること」と言っていたのを思いだした。
私自身も24年前東日本新人王決勝でやぶれていたので新人王という思いは強かった。
これまでも東日本新人王のトーナメントで準決勝や決勝に進んだものもいたが残念ながら全日本まで来たものはいなかった。
その全日本新人王を決する試合が今始まる。
レフェリーに呼ばれリング中央に向かう。
相手のセコンドに挨拶をして米尾選手を見た。身長は179?と聞いていたが、なるほどひょろっと高い。そして色白だ。色黒でガッシリした藤中とは対照的だ。
藤中も緊張していたが米尾選手はそれ以上に緊張しているように見えた。
コーナーに戻りリングを降りるとき藤中に「ゴングが鳴ったら相手から目を離すな」と念をおした。
ゴングが鳴る。
夢中だったので細かい内容は忘れてしまったが藤中はいきなり攻め込んでいったように思う。
右のパンチが大きい。「小さく、小さく!」コーナーから声を上げる。
しかし、後で金子マネージャーも言っていたがこの日はパンチを空振りした後も相手から目を離さなかった。
左の返しが当たる。
ジャブの差し合いも分がよかった。 「ナイスジャブ、それそれ」再び声を上げる。
相手は左手を下げデトロイトスタイルのような構えをとる。
藤中もまだ力みがとれずニュートラルコーナーに押し込まれるがまともにパンチは貰わない。しかしロープ背負うと見栄えが悪い。「回れ、回れ」叫ぶ。
コーナーは脱出した。
そしてパンチの交換の中で藤中の返しの左フックが相手のあごを捉えダウンを奪う。
また時間は残っている。ダメージもありそうだ。小さくまとめていけば倒せるんじゃないかと思った。怖いのは大振りになってがら空きになったところにカウンターをもらうことだ。
ニュートラルコーナーの藤中に声をかける。「下から、下から、小さく!」うなずく藤中。
試合が再開し程なく再び藤中の左フックがあごに炸裂する。相手は腰を落とす。藤中が追撃しようとするところレフェリーが割って入り両手を降った。相手はまだやりたそうな感じもあったが試合終了だ。
(よっしゃっー、勝ったー)と思いリングに入った。
藤中はニュートラルコーナーに上がり雄叫びを上げている。
降りてきた藤中のマウスピースをとり拳を交わした。
「やりました!」「よくやった」
忘れてしまったがそんなやりとりだっただろうか?
嬉しさとホッとした安堵感が入り混じったような感じだった。
藤中が勝ち名乗りを受ける。
KOタイムは1R2分57秒だった。
藤中のインタビューが始まった。
インタビューの冒頭で藤中は宮崎で最初にボクシングを教わった方の名前と私の名前をだし感謝の言葉を述べてくれた。
とても嬉しかった。
このトーナメントの期間、原因不明の足の腫れと痛みに襲われ(まだこれは完治していない)足をテーピングで固定し杖をついて藤中と出稽古に行ったことや、ミットでパンチを受けて肘、肩を痛めたこと。さらにはボディプロテクターを着けてボディ打ちを指導していてあばらを痛めたことなどあったがその言葉でそんな苦労は吹き飛んでしまった。
そしてじわっと涙があふれそうになった。(さすがに流れはしなかったが)しかし最近涙もろい。年のせいだろうか?

しかしインタビューの続きを聞きながら(まだこの内容では上位に通じない。もっと鍛えなければ)という思いも湧いてきた。
すると客席から「飯田トレーナーっ」と声がかかったので、思わず両手を上げて答えてしまいました。これも嬉しかったです。

皆様、応援ありがとうございました。
私も藤中もまだまだですが、さらに精進しチャンピオンを目指したいと思います。

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ボクシングトレーナー飯田
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