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ロシアより愛をこめて

私的映画館第七回は、7にちなんで007シリーズの傑作、『ロシアより愛をこめて』です

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『ロシアより愛をこめて』(原題 From Russia with Love) 1963年イギリス映画/監督:テレンス・ヤング/配給:ユナイテッド・アーティスツ

キャスト
ジェームズ・ボンド(007):ショーン・コネリー
タチアナ・ロマロヴァ:ダニエラ・ビアンキ
ローザ・クレップス:ロッテ・レーニャ
レッド・グラント:ロバート・ショウ
ケリム・ベイ:ペドロ・アルメンダリス
ケリムの愛人:ナジャ・ジレン
マイルズ・メッサヴィー提督(M):バーナード・リー
ブースロイド技術少佐(Q):デスモンド・リュウェリン
ミス.マニーペニー:ロイス・マクスウェル
モーゼニー:ウォルター・ゴーデ
クロスティーン:ウラデク・シーバル
シルビア・トレンチ:ユーニス・ゲイソン
ゾラ:マルティーヌ・ベズウィック
車掌:ジョージ・パステル
トルコ支局員:ネヴィル・ジェイソン
ブロフェルド:アンソニー・ドーソン

ストーリー
国際的秘密結社スペクターの首脳部は英情報部MI6のジェームズ・ボンドへの復讐のため、またソ連情報部の最新暗号解読機を手に入れるため、ソ連情報部の殺人機関スメルシュの課長だったローザ・クレップスが秘かにスペクターに転向したのを聞いて、その真相を知らぬソ連の下級職を利用、実行する手筈が整った。英情報部長Mのもとにトルコ支局長ケリム・ベイから、ロマノヴァというソ連情報部の娘がボンドの資料を見て一目惚れしたので彼に会わせてくれ、もしロンドンに連れて逃げてくれたらソ連の暗号解読機を盗み出す手引きをするといって来たが、どうかという電報を受け、ボンドも話がうますぎるとは思ったが、罠の匂いを感じつつイスタンブールへ飛んだ。ケリムの案内でイスタンブールを廻っている際、ケリムと自分が何者かに狙われていることがわかり、二人はMI6トルコ支局と対立しているソビエトのスパイを新装備のアーマライト・AR-7で抹殺する。
その夜、ボンドのホテルにロマノヴァが現われた。しかし、その夜のラブシーンが密かに撮影されていた。ボンドにしてやられてばかりのソ連情報部が、タチアナを半ば出し抜く形で体を張らせ、ボンドを社会的に抹殺しようとしていたのだ。そして翌日、解読機は呆気ないばかりに盗み出せた。彼女は飛行機での脱出を拒み、急行列車を望んだ。ケリムが護衛を買ってでて、一同はオリエント急行に乗り込み西ヨーロッパを目指す。だがその夜、ケリムはソビエト情報部を装ったスペクターの刺客に襲われて死んだ。ロマノヴァに聞いてもそのことは何も知らなかった。次の駅でロンドンから派遣された補助要員が乗り込んだ。彼はロマノヴァを睡眠薬で眠らせ、ボンドに襲いかかった。グラントの正体はは、スペクターの第一級暗殺者だったのだ。だが、金への汚さが災いし、一瞬の隙を突いたボンドの勝利に終った。しばらくして列車が急停車した。グラント出迎えのトラックが線路上にわざと止っていたのだ。ボンドはロマノヴァを連れてそのトラックを奪い、ヘリコプターの追っ手を撃墜し、快速艇を奪ってベニスへ。
脱出に成功し、ホテルで休んでいると部屋へ入って来た掃除婦をみてロマノヴァは驚く。女中がクレッブだったのだ。彼女はボンドに拳銃をつきつけた。だが、ロマノヴァはクレップスの言うことを聞くふりをして銃を振り落とし、彼女を射殺した。
ボンドはロマロヴァと共にゴンドラに乗り、グラントから奪った情事のフィルムを運河に捨てるのであった。

Wild Heartの感想
ショーン・コネリーがジェームズ・ボンドを演じた作品で、どれが一番好きだったかと訊かれれば、間違いなくこの『ロシアより愛をこめて』を選びます。もともと僕はフレミングの原作版から入ったので、どうもコネリーの後期作品やロジャー・ムーアが出演した007が好きになれませんでした。映画としては面白いのですが、007として見ると少しどうかなと思ってしまうような感じで。その点で言うと、シリーズで一番好きなのは『リビング・デイライツ』です。しかしながら映画としての面白さで言うとこの『ロシアより愛をこめて』も甲乙つけがたいのです(笑)。確かにボンドのイメージはティモシー・ダルトンが一番合っていると思います。ただこちらのボンドはショーン・コネリーにしかない独特の持ち味があって好きです。たとえばオリエント急行内でレッドが自分は快楽殺人者だと告げるシーンでの「どこの精神病院からスカウトされた」のセリフは、コネリーボンドにしか言えない台詞でしょう。
敵側のボンド抹殺計画も妙にリアルで、東側の女スパイとの情事を撮影し社会的に抹殺したところで、実際に手を下すといった作戦は非常に生々しく感じられました。
前置きはさておき、この映画は007シリーズの中でもかなりフレミングの原作に忠実なのが一番のポイントです。それゆえ僕があまり好きでない「秘密道具に頼るボンド」が出てきません。この作品で出てきたのは仕掛けつきのアタッシェケース(一定の手順で明けないと催涙ガスが噴き出す)とカメラ型のレコーダーのみです。どちらもかなり現実的な作りになっていて、実在してもおかしくないような代物です。そのためボンドの体を張った本格的なアクションを楽しむことができます。特にユーゴスラビアでのヘリとの追撃戦は迫力満点で、同じようなボンドを見るには20年ほどお預けしなければなりません。そしてオリエント急行でのグラントとの決闘。意外にも金に汚いグラントに、ケースの中に金貨があると話(一様事実)催涙ガスを噴射させるまでの進め方が巧みでとてもスリリングです。まぁその後の殺陣があまりうまいとは言い難いのですが(笑)。

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(ヒロインのダニエラ・ビアンキとヴィランのロバート・ショウ)

キャスティングも魅了的で、純朴かつちょっと天然なヒロインのタチアナ・ロマノヴァを演じるイタリア出身のダニエラ・ビアンキはとても美しく僕が最も好きなボンドガールでもあります。ただ英語が苦手だったようでその後女優としては大成しなかったそうですが。トルコ支局長のケリム・ベイを演じたペドロ・アルメンダリスは父親的なキャラクターで、皮肉屋のボンドと体育会系のケリムとのコンビがとても印象的です。余談ですがボンドが(に)好感を持つキャラクターは、本作のケリムや『女王陛下の007』のドラコ、『007は二度死ぬ』のタイガー田中といった父親的キャラクターが多いのが特徴です(特に原作)。彼はこの出演直後に癌を苦に自殺してしまったそうです。
そしてインパクトの強い悪役の方々。殺人狂で人殺しをするためにソ連に亡命したイギリス人との設定を持った怪人物を、ロバート・ショウが見事に演じています。『スティング』や『サブウェイ・パニック』での印象も手伝って、ロバート・ショウ先の読めない悪役がぴったりだと思います。ウラデク・シーバル演じるクロスティーンも、いかにも神経質な頭脳派といった感じでいい味をだしていました。そしてスペクターNo.3のローザ・クレップスの醜悪さを見事に演じきったロッテ・レーニャの演技力に脱帽です。
そしてオープニングムービーの完成度はシリーズ一と言って過言ではないでしょう。ベリーダンスを踊る女性の体にクレジットを投影するアイディアがすばらしいことなんの。
古典スパイ物の渋みと、007流のテンポの良さとユーモアが見事にマッチした傑作でした。

街の灯

私的映画館第六回は、チャップリンの名作『街の灯』です。

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『街の灯』(原題 City Lights) 1932年アメリカ映画/監督:チャールズ・チャップリン/配給:UA

キャスト
浮浪者:チャールズ・チャップリン
花売り娘:ヴァージニア・チェリル
花売り娘の祖母:フローレンス・リー
富豪:ハリー・マイヤーズ
執事:アラン・ガルシア
市長:ヘンリー・バーグマン
ボクサー:ハンク・マン
医師:TS・アレクサンダー
警官:ハリー・エイヤーズ
強盗:アルバート・オースティン
レフェリー:エディ・ベイガー
新聞売りの少年:ロバート・パリッシュ、マーガレット・オリバー

ストーリー
宿無しの男はある日、街角で盲目の花売り娘と出会い一目惚れしてしまう。彼女は落とした花を拾ってくれた男がタクシーで去っていったと勘違いし、その男が金持ちの紳士と思い込む。その夜、浮浪者の男は妻と別れ自殺しようとした富豪を助け、友達になる。しかしこの富豪は酔っぱらった時には浮浪者のことを思い出すが、素面の時は忘れてしまう。
浮浪者の男は花売りの娘から花を買って紳士を装っていた。いつの間にか娘にとって、男はただのお金持ちではなく、それ以上の人物となっていった。男は病気の彼女のために働き出し、彼女の家へ通い詰めできる限りの献身をするのだった。ある日、娘とその祖母が家賃を滞納し立ち退きを迫られていることを知った男は、娘を助けるためにお金を工面しようとする。しかし遅刻で仕事をクビになり、途方に暮れていたところに、八百長ボクシングへの出場を持ちかけられた。ところがその試合の寸前、逃亡犯だった相手は逃亡、やむを得ず強力な相手と試合をする羽目に。あの手この手で攪乱しつつ必死で戦うが、あえなく敗れる。
浮浪者の男は途方に暮れていると、街で偶然酒に酔った富豪と再会し、彼の家に行き娘の事情を話すと千ドルもの大金を援助してくれた。しかし運悪く、室内には2人組の強盗も居合わせており、頭を強打され倒れた富豪を見て浮浪者は大慌てで警察を呼ぶ。警官が到着した時には強盗は逃げてしまい、意識を取り戻した富豪の酔いもすっかり覚めていた。警官に疑われた浮浪者は富豪の家から逃走する。翌日、浮浪者の男は花売りの娘に家賃と目の手術代として千ドルを手渡しその場を立ち去った。その帰りに男は無実の強盗容疑で捕まってしまう。
時は流れ、刑務所から出た浮浪者の男が街をとぼとぼと歩いていると目の治った花売り娘と再会した。娘は千ドルを自分に渡した恩人は金持ちの紳士だと思い込んでいるので、まさかこの浮浪者が恩人だとは思いも寄らない。そのまま立ち去ろうとする浮浪者の男に彼女は哀れみから一輪の薔薇と小銭を手渡そうとする。その時、男の手を握った娘はこの浮浪者こそが恩人であることに気付くのだった。男は困惑しながらも、かつての優しい微笑みを浮べた。

Wild Heartの感想
つい先日、大阪の穴場映画館トビタシネマにて本作が上映されていると知り、家からそう遠くないため(電車で三十分ほど)迷わず見に行った古典映画がこの『街の灯』です。
本作は僕が初めて見ることとなったトーキー映画で(厳密にはサウンド版)セリフは勿論ありません。そのため最初はパントマイムをみているような不思議な感じでしたが慣れてくるにつれ、軽妙な音楽と最低限の効果音しかないながらもその独特の魅力に感銘を受けました。
映画本編の感想としては、はっきり言って笑えるところと笑えないところがなりました。たとえば今でいうて天丼ネタ(同じギャグを繰り返すこと)を少々使いすぎかと。例を挙げると、富豪の入水自殺を止めるシーン。このシーンでは最初止めに入ったチャップリンが水に落ち、助けようとした富豪も結局水に落ちてしまうのですが、上がっては落ちの繰り返しで少々退屈に感じてしまいました。また、冒頭の公園での銅像の除幕式で、そこを寝床にしていたチャップリンが街の人々とひと悶着起こすシーンでは、主人公が宿無しの浮浪者だということは分かるのですが、後のシーンとのつながりがいまいち感じられず少し「?」となってしまいました。
しかしながら笑えるところは徹底的に笑えました。新聞少年とレベルの低いケンカを繰り広げたり、富豪にレストランに連れて行ってもらったチャップリンがトラブルを起こすと、次々と連鎖してハプニングが起こり店がてんやわんやななるくだりはとても面白かったです。そして何と言っても抱腹絶倒のボクシングの試合。控室で別のボクサーに教えてもらったゲン担ぎをまねておきながら(ウサギの足で顔をなでる)、そのボクサーが負けたと分かると慌てて顔を拭いたり、レフェリーの影に隠れながら相手と戦ってるうちに選手とレフェリーがごちゃごちゃになったりと徹底的に笑かしにかかっているチャップリンの演出にまんまと乗せられました。
そして笑いとは別で感動のラストの素晴らしさ。それまで花売り娘に会いに行ったときはしんみり別れながらも笑えるオチがついていたのですが、このときは別です。娘の目が見えるようになりその勢いそのままにハッピーエンドに持ち込むのとによってこの映画の良さが引き立ったと思います。今までいいことがなかった登場人物たちの笑顔にほだされます。わずか「You?−あなたでしたのね−」の一言でこんなに感動するとは思いませんでした。実のところ、このシーンは全編を観る前に一度見たことがあったのですが、やはり今回も感動させていただきました。特にそのシーンにつながる約85分を、見たことにより、それがより大きなものになりました。
ちなみにこの映画を見て思ってのは、浮浪者と富豪のキャラクター設定について。まずは浮浪者なのですが、この男、1930年代の人物ながら車が運転できるのです。この時代大衆車なんてものはなかったはずですからどこで運転を覚えたのだろうと思いました。最初はこの男はもとはいいとこ出の没落した富豪なのかとも思いましたが、別のシーンではパーティーに出るのが初めてといったり、高級レストランのしきたりがわかっていなかったりと、やっぱりただの貧乏人かと思わせるシーンも多く謎が多かったです。そして富豪のほうですが、この男は酔っぱらっているときは記憶が繋がっていて、素面の時は繋がっていないのですが、これすなわちアル中にかかっているのではないかと。つまり酔っぱらっているときが平常モードで素面の時はそうでない。一般の人と体質が逆になっているのでやはりアル中なんでしょう。そしてその時、やたらとチャップリンにキスをしたり手をつなごうとしたりしているので、実はゲイなのではないかとも思いました。もしこれが本当なら、この時代にこんな設定を作ったチャップリンの冒険心はすごいと思います。

まぁ下手な見解はともかく、今でも色褪せない笑いと、あまりに素晴らしいラストシーン(『さらば友よ』や『ニュー・シネマ・パラダイス』に並ぶ)が光る、古典映画の傑作でした。


皆様お久しぶりです。遅ればせながら明けましておめでとうございます(!?)。大学入試は終わったものの、ほったらかしにしていた入学課題に追われている馬鹿丸出しのワイルドです(笑)。

前々からブログは更新したいと思っていたのですが、なかなか踏み切れず、今年ももう一か月半が過ぎてしまいました。あと、とりあえずスキーには行ってきましたので一年のノルマは早くも達成しました…(それでいいのか新入生!)

そんなこんなで私的映画館にレビューを上げようと思ったのですが、個人的都合により断念。代わりに某映画オタクの監督さん(Q.T氏)にあやかって、今まで見てきた映画をランキングにしました。ただし、あくまでソフト版が基準なので(シーンの追加やカット、ミスの修正が入ったりしているの場合があるので)、劇場のみで観たものはあえて省いてあります。
PS.レビューがかけない個人的事情については触れないでください(笑)。

それではまずベスト作品から

第10位

さらば友よ

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アラン・ドロンとチャールズ・ブロンソンが共演したフレンチ・ノワールの傑作。サスペンスとしてのテンポのよい展開、フランス映画特有の退廃的雰囲気、そしてドロンとブロンソンの男の友情のかっこよさに痺れます。ラストの煙草のくだりは映画史に残る最高のラストシーンと思っています。

第9位

ローマの休日

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スクリーンの妖精オードリー・ヘップバーンの魅力が光る一作。彼女の映画史上もっとも美しく、そして可愛く描かれたのは、間違いなくこの作品かと思われます。あえて彼女の陰に入ったグレゴリー・ペックも魅力的で、ジェームズ・ステュアートやヘンリー・フォンダに並ぶ気品も感じられます。決してハッピーエンドではありませんが、ドルトン・トランボによるシナリオも魅力的です。

第8位

夕陽のガンマン

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ブロ友の方は薄々お気づきかもしれませんが、このランキングにはイーストウッド主演作が二つ入っています。そのうちの一作がこちら『夕陽のガンマン』。イーストウッドを一躍スターに押し上げたドル箱三部作の二作目で、マカロニウェスタンの父、セルジオ・レオーネの代表作でもあります。私はドル箱三部作の中でこの話が一番好きだったりします。ストーリ展開、キャラクターともに申し分なしです。

第7位

大脱走

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これぞ娯楽映画の傑作といえる一品。スティーブ・マックイーン、リチャード・アッテンボロー、ジェームズ・ガーナー、デビット・マッカラム、ジェームズ・コバーン、ドナルド・プレザンスといった魅力的なキャスティングをはじめ、息の詰まるような脱走計画に逃亡劇。三時間と長尺ですが、それを感じさせない面白さが詰まっています。

第6位

大空港

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俗に言うエアポートシリーズの第一作となったパニック映画の元祖。グランドホテル形式を航空パニックに持ち込み、単なる飛行機の救出劇だけでなく、空港で働く人々や乗客たちそれぞれにドラマを持たせ、奥行きのある作品となっています。ニューシネマ台頭の中で、往年の名スターたちを集めたキャスティングも秀逸。そしてなんといっても、私が一押しのジャクリーン・ビセット嬢の美しさが光ります(笑)。

第5位

ワイルドバンチ

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私が最も敬愛する、巨匠サム・ペキンパー監督による傑作西部劇。イーストウッドファンを公言しながら、これに勝る西部劇は無いと断言できる一作です。ヴァイオレンス描写を芸術の域にまで押し上げたラストの死のバレイをはじめ、アクションムービーの良いところすべてが詰まった傑作中の傑作です。公開当時は古き良き西部劇を好む映画監督や評論家などに酷評されたそうですが、ここまで生々しい、そして迫力のある西部劇は金輪際現れないのではないかと思います。

第4位

十二人の怒れる男

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これほど心理描写が巧み映画は無いと思われる、法廷ものの傑作。裁判ではなく、あくまで陪審員の話し合いのみで物語が進み、密室劇とは思えないような迫力が味わえます。アメリカの良心と呼ばれたヘンリー・フォンダをはじめ、十二人の全くタイプの違う人々の性格が見事にまとめられていて、ラストまでそれぞれがどのような結論に達するのか目が離せない一作です。

第3位

フレンチ・コネクション

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ここのあたりまで来ると、完全に私の趣味になってきます。私の大好物ポリスアクションの中でなんとアカデミー賞までとった歴史的刑事ドラマ『フレンチ・コネクション』が第3位です。それまでにないポパイ刑事のキャラクター像や、NY高架下の激しいカーチェイス、ラストの銃撃戦と特筆すべき点をあげたらキリがありません。実は『ブリット』とどちらを選ぼうか悩んだのですが、あちらは脚本が破綻していて、なおかつアカデミー編集賞を取りながら編集ミスがあるのであえてランクから除外させてもらいました。ビセットが出ているだけで2位と並ばせてもいいかと本気で思いましたが、今回は見送りです(笑)。

第2位

戦争のはらわた

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『ワイルドバンチ』と並んで、サム・ペキンパー監督の傑作の一つ。その中でも最高傑作なのがこの『戦争のはらわた』。ペキンパー監督お得意のスローモーション撮影が戦場で遺憾なく発揮され、恐ろしいほどのリアリズムとカタルシスを感じさせられます。あえて枢軸国側メインで描かれているのも面白く、個性的なシュタイナー小隊の面々や生々しい銃撃戦、あくまで視点は中立であることなどは、後の『プライベート・ライアン』に通ずるものを感じます。間違いなく戦争映画の最高傑作だと私は思います。


そして栄えある第1位は…ってみなさんもう気付いているでしょう(笑)


第1位

ダーティハリー

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間違えなく我が人生における最高傑作。これを超す映画はもう存在しないだろうと自負するマイフェイバリットムービー。何がいいって聞かれたらそれはすべてです。キャラハン刑事の生き様や44マグナムの格好よさ、犯人スコルピオの持つ異常性。どれをとってもクライムアクションの中で、そして映画史の中で燦然と輝く大傑作。私の中で神格化されているといっても過言ではないでしょう。もしまたこの企画をやろうとしたら、この映画は不動の一位であるため早くも殿堂入り決定です(笑)。細かいレビューは単独記事をご覧ください。


以上Wild Heartの独断と偏見による傑作映画ランキングでした。自分でも予想はついていましたが、やはりアクション映画がほとんどです。反省点として、見る映画の幅を広げなければとの問題が浮かび上がったので、今年はその辺りを完補できるように頑張ろうと思います。

以下はおまけの11位以下です。その後にボーナストラックもありますので、興味のある方はどうぞ。

第11位 「ブリット」

第12位 「ジャッカルの日」

第13位 「カサブランカ」

第14位 「タワーリング・インフェルノ」

第15位 「明日に向って撃て!」

第16位 「M☆A☆S☆H」

第17位 「戦略大作戦」

第18位 「遠すぎた橋」

第19位 「黒部の太陽」

第20位 「メリー・ポピンズ」

第20位 「アンタッチャブル」

トップ10以降はこのような感じです。どうしてもジャンルの偏りが見られますが、あくまで私の独断と偏見なので開き直ることにしました。


以下はワーストランキングになります。批評が入るので苦手な方はスルーしてください



ワースト部門

第3位

サウンド・オブ・ミュージック

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はっきりいって楽しむことができなかった初めての作品。無茶苦茶な時代考証に多すぎて消化しきれていない登場人物たち、歌のシーンの不自然さとどうも欠点ばかりが目につきました。唯一の救いといいますか、この映画最大の見どころは、主演のジュリー・アンドリュースが可愛いこと。彼女の美しさはオードリーに匹敵するでしょう。相手役のクリストファー・プライマーも格好いいです。純粋にいいお話が楽しめない捻くれた心に問題があるかもしれません。

第2位

時計じかけのオレンジ

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かの淀川長治氏は『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』を、蓮實重彦氏は『スカーフェイス』を「なんて下品な映画なんだ」と評したそうですが、私に言わせれば最も下品な映画はこっちのほう。この手の映画は大前提として、主人公が下品なことを踏まえて楽しむべきなのですが、それがわかっていても「汚い」との印象が拭えない作品です。途中で死にかたアレックスが死に切れていれば、ワースト部門にノミネートすらされないのですが…。

第1位

タイタニック

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世界的に大ヒットした映画で、私の周りにもファンは多いのですが、この映画は大嫌いです。そもそも船員の描き方が悪意しか感じられない。あれは必死に救助活動にあたったとされるクルーに対する冒涜以外のなにものでもない。それでもってローズは脱出後ほかの男と結婚しているし。お前たちの愛はなんだったんだよといいたいです。時代がうまく演出できていたり、沈没の迫力があったりといい点もあるのですが、海洋パニックの傑作『ポセイドン・アドベンチャー』が100点なら13点ぐらいの映画です。


どうも私は捻くれていて困ります。この三作は一般的に評価が高いので表だって批判しにくいのです。特にタイタニック批判はいきがりの象徴らしいので…。
まぁ、生意気な学生がいきがってるな位の軽い気持ちで見てください(笑)。

ちなみにワースト部門殿堂入りはパール・ハーバーです。

♪パール・ハーバーはクソだ

※これは有名なジョークの歌であって、私の発言ではありませんのであしからず


以上でした。それでは皆さん、さよなら、さよなら、さよなら。



カサブランカ

私的映画館第五回。今年の第一発目は、ハンフリー・ボガートの名作『カサブランカ』です。
 
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『カサブランカ』(原題 Casablanca) 1942年アメリカ映画/監督:マイケル・カーティス/配給:ワーナーブラザーズ
 
キャスト
リック・ブレイン:ハンフリー・ボガート
イルザ・ラント:イングリット・バークマン
ヴィクトル・ラズロ:ポール・ヘンドリー
ルノー署長:クロード・レイインズ
シュトラッサー少佐:コンラート・ファイト
サム:ドーリー・ウィルソン
フェラーリ:シドニー・グリーンストリート
ウーガーテ:ピーター・ローレ
カール:S・Zサコール
イヴォンヌ:マデリーン・ルボーン
アニーナ・ブランデル:ジョン・ペイジ
 
ストーリー
まだ独軍に占領されない仏領モロッコの都カサブランカは、暴虐なナチスの手を脱れて、リスボンを経由し、アメリカへ行くために、1度は通過しなければならぬ寄港地である。この町にアメリカ人リックが経営しているナイト・クラブ「アメリカ」は、それら亡命者たちの溜り場だった。
独軍の将校シュトラッサアは、ドイツ側の飛脚を殺して旅券を奪った犯人を追って到着する。旅券を盗んだウガルテという男は、リックに旅券の保管を頼む。リークはこれをピアノの中へ隠す。リークと奇妙な友情関係にあるフランス側の警察署長ルノーは、シュトラッサの命をうけてウガルテを逮捕した。
そのあとへ、反ナチ運動の首領ヴィクトル・ラスロと妻のイルザ・ラントが現れる。2人はウガルテの旅券を当てにしているのだが、イルザは、この店の経営者がリックであると知って驚き、リックもまたイルザとの思わぬ再開に驚く。憂うつなリックは、店を閉めたあと、盃を傾けながら、ピアノ弾きのサムと彼女とのことを回想する。独軍侵入直前のパリで、彼はイルザと熱烈な恋に身を焦していた。が、いよいよ独軍が侵入して来たとき、2人は一緒に脱れることを約束した。が、彼女は、約束の時間に姿を現さず、そのまま消息を断ってしまったのだった。こうした回想にふけっているとき、イルザが一人で訪れて来た。が、彼は素気ない言葉で彼女を立ち去らせる。
ラズロは闇商人フェラーリを訪ね、彼の口から自分は逃がすことが出来ないが、問題を旅券はリックが持っているらしいということ聞き、彼を訪れて懇請するが、リックは承諾しない。
二人の会見の模様を夫からきかされたイルザは、再びリックを訪れ、パリで彼と恋に陥ちたのは、夫ラズロが独軍に捕われ殺されたと信じ切っていたためであり、約束を破って姿を消したのは出発の直前、夫が無事であることが判明し、しかも病気で彼女の看護を求めていると知ったためである。と事情を語った。これでリックの心もとけ、二人の愛情は甦り二人でカサブランカを脱出しようと示し合わせる。
翌日、リークは署長ルノーを訪れ、ラズロに旅券を渡すからそのとき彼を捕えろ、俺はイルザと逃げる、と語り、手はずを整えさせた。が、その夜、店へラズロとイルザが現れ、ルノーがこれを逮捕しようとしたとき、突然リックはルノーに拳銃をつきつけ、ラズロ夫妻の旅客機を手配するため、飛行場へ電話をかけるように命じた。ルノーは、電話を密かにシュトラッサーへつなぎ、暗に二人が出発しようとしていることを知らせた。飛行場へ赴いたリリックはラズロとイルザをリスボン行の旅客機に乗せてやる。一足違いで駆けつけたシュトラッサーは、これを阻止しようとして却ってリークに射殺された。
リックの男気に感を受けたルノーは、彼を見逃して部下に存在しない犯人を探させる。実はレジスタンスの支援者であったルノーは、リックと相携へてこのカサブランカを脱出し、反独戦線に加わることを誓うのだった。
 
Wild Heartの感想
僕が初めて観たボギーの映画は『麗しのサブリナ』でしたが、その時はあくまで二十世紀の有名な俳優程度のイメージしか持っていませんでした。そのあとでこの『カサブランカ』を見た訳ですが、これによって一気にボガートの魅力に惚れ込みみした。背が高い訳でもなく、特別ハンサムというわけでもない。それなのにあの格好よさは何なんだというと、他の誰にも真似できない圧倒的渋さです。元々正統派の二枚目というよりは、男くさくて渋みのある俳優が好きだったのですが、ボギーはその中でも群を抜き魅力的でした。
この映画で有名なのは、素晴らしいセリフの数々で、お馴染みの「君の瞳に乾杯」を筆頭に、「あれを弾いてサム」や「俺たちの心にはいつもパリがある」だとか、この映画のプロットを象徴する「世界に星の数ほど店はあるのに、彼女はおれの店にやってきた」、そして個人的に凄く気に入っている「犯人を探せ」といった具合に…。
「君の瞳に乾杯」は、今時言ったら笑われるほどベタだそうですが(僕はそう思っていませんが)、あのセリフにはボギーにしか言えない格好よさがあるとをもいます。よくバラエティ等で受け狙いでこのセリフが使われたりしていますが、それはボギーに対する冒涜だと思っています(えらく偏屈ですいません…)。
そして「犯人を探せ」は、実はこの映画で一番好きなセリフです。リックの男気に感銘を受けたルノー署長が、シュトラッサー大佐を殺した事を揉み消すくだりで使われたのですが、この一言に、ルノーもまた男気あふれる人物であることとリックとの友情がみてとれます。余談にはなりますが、学校の作文大会で、『カサブランカ』のこの件の素晴らしさを書いたのですが、当然落選しました(笑)。
セリフとは関係ありませんが、リックの酒場でフランス人たちが一斉に「ラ・マルセイエーズ」を歌うシーンには感動しました。
 
(↓おそらく公開当時のポスターと思われますが、なぜかバークマンが黒髪になっています。彼女の象徴であるゴージャスな金髪がどうして再現されていないのでしょうか?)
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キャラクターについても、リックはイルザとの固執で偏狭的な人物のように見えますが、ラストのけじめ以前にも、亡命を願う若夫婦に最初ははねのけながらも、自分の店のカジノでディーラーにわざと負けさせて通行証を買うための逃亡資金を渡してやったり、ドイツ将校のまえで「ラ・マルセイエーズ」の合唱を許可したりと実は良い人物だとわかる演出が冴えています。カジノのくだりで、ディーラーに「またですか?」といった感じの表情でみられたり、ルノーから「君はセンチメンタルな男だ」と言われるのが何とも言えません。ルノーは最初こそシュトラッサーの腰巾着の様にも思えますが、最後はリックの側に寝返るなど、リック同様決めるときはしっかり決めるタイプでした。レジスタンスの頭ラズロも、威厳たっぷりでいかにも革命の頭といった雰囲気です。シュトラッサー少佐はまさにステレオタイプな悪徳軍人そのもので、ナチ好きの僕でもリックの側に付く醜悪ぶりを発揮しています。ピアノ弾きのサムは、意外にもリックのパリ時代からの付き合いで彼との絡みが濃くてよかったです。『時の過ぎゆくままに』も極上でした。
ただ一つ、僕が納得いかないのはヒロインのイルザです。パリ時代に、死んだと思っていたラズロが実は生きていてリックのもとを離れたのはまだ良しとします。しかしながら、カサブランカで再会したリックと、ラズロを捨てて二人で逃げようとするのは頂けませんでした。確かにイルザすなわちイングリット・バークマンは息をのむような美しさです。しかし、これだと妙に軽い女だと感じてしまいます。リックのセリフに「今は(俺といても)良くても、きっと一生後悔する」とありますがまさにそうだと思います。イルザは最初、“皆の為に考えろと”リックに正論で詰め寄りますが、ラストではリックにこの正論を言われてしまうので、やはりリックの方が一歩大人だったのでしょう。
 
↓一番感動した「ラ・マルセイエーズ」のシーン

十二人の怒れる男

私的映画館第四回。今回は今までのポリスアクションから打って変って、密室劇の傑作『十二人の怒れる男』です。
 
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『十二人の怒れる男』(原題:12 Angry Men) 1957年アメリカ映画/監督:シドニー・ルメット/配給:ユナイテッド・アーティスツ
 
キャスト
陪審員一番:マーティン・バルサム
陪審員二番:ジョン・フィードラ
陪審員三番:リー・J・コップ
陪審員四番:E・G・マーシャル
陪審員五番:ジャック・クラングマン
陪審員六番:エドワード・ビンズ
陪審員七番:ジャック・ウォールデン
陪審員八番(デイビス):ヘンリー・フォンダ
陪審員九番(マカードル):ジョセフ・スィーニー
陪審員十番:エド・ベグニー
陪審員十一番:ジョージ・ヴォス・スコヴェック
陪審員十二番:ロバート・ウェッバー
裁判官:ルディ・ボンド
守衛:ジェームズ・ケリー
係官:ビリー・ネルソン
 
ストーリー
ニューヨークの法廷で殺人事件の審理が終わった。被告は17歳の少年で、日頃から不良といわれ、飛び出しナイフで実父を殺した容疑だった。
12人の陪審員が評決のため陪審室に引きあげてきた。夏の暑い日で彼らは疲れきっており、早く評決を済ませ家に帰りたがっていた。第1回の評決は11対1で有罪が圧倒的、しかし、判決は全員一致でなければならなかった。無罪は第八番ただ1人。彼は不幸な少年の身の上に同情し、犯人かもしれないが有罪の証拠がないといった。
第三番が証拠を読みあげた。殺人の行われた部屋の真下に住む老人が、当日の夜、少年が“殺してやる!”と叫んだのを聞いた。その直後、老人は少年を廊下でみかけた。警察は被害者の胸に飛び出しナイフが刺っているのを発見した。逮捕された少年はその時間に映画を見ていたという。だがその題名は思い出せなかった。第十番は殺人現場の向う側に、高架鉄道をはさんで住んでいる老婦人が、折から通過した回送電車の窓越しに、犯行を目撃した事実を指摘した。第六番は親子の仲が日頃から悪いことを重要視した。これに対し第八番はこれらの証言にも、万が一間違いがあるかもしれないと反駁した。陪審員たちは凶器のナイフを再検討した。被告はナイフを買ったことは認めたが、落としてなくしたという。警察は形が特別なもので、被告のものが凶器だと主張した。第八番は同形のナイフを自分のポケットから取り出した。この効果はあった。2度目の評決で第九番目が無罪に変わった。味方を得た第八番は、証言の不確かさを次々と反駁していった。第十一番は少年が犯人なら、なぜ捕まるとわかっている自宅に帰ったのかと疑った。3回目の評決がとられた。無罪が4人に増えた。第二番が傷口のことにふれた。スラム出身の第五番は飛び出しナイフなら傷口の角度が逆だという。第八番の科学的な分析と、粘り強い説得で、第七番、第一番と第十二番が無罪の側についた。いまだに有罪を主張するのは頑固な第三番と、第四番と狂信的差別主義者な第十番だけ。第十番は、余りの偏見的な物言いにより残りの全員から見放され折れた。その後、第九番は第四番のかけている眼鏡から思いつき、証人の女が近眼で、彼女の証言が嘘だと指摘した。有罪は第三番だけになった。彼は自分の意見を述べた。が、論旨は通らず遂に自分の敗北を認めた。評決は全員一致で無罪となった。
外に出た12人は、互いの名前も知らずに、夕立のやんだ街の中へと散っていった。
 
Wild Heartの感想
よくアメリカの陪審員制度を語る上で話に上がるのが、この『十二人の怒れる男』です。僕も学校の授業で大衆のイメージについて習った時、教科書にこの映画が乗っていたのでニヤリとしました。
実はこの映画は、実際に観たのは遅いですが、僕が一番最初に知ったクラシック映画なんです。それはと言うと中学時代に僕が愛読していた、手塚治虫氏の演劇を主題にした漫画『七色いんこ』でこの映画が紹介されていたからなんです(ちなみにこの漫画で『俺たちは天使じゃない』や『マイ・フェア・レディ』等の映画、ボギー等の役者を知りました)。
そんな訳で、特に思い入れの深いこの映画ですが、見て驚いたのが余りの密室劇ぶり。冒頭とラストの裁判室と、途中の休憩室のシーン以外はすべて同じ部屋で撮られていることです。当然動きも少ないのですが、それでも全く飽きないドラマが展開されていくから凄いです。見終えると、あっという間の96分でした。
登場人物たちも上手くキャラクター性が練られていて、教師らしくリーダーシップを発揮する一番、気が弱いが自分の意見はしっかりと持つ二番、息子との固執で若者を嫌う三番、冷静で感情に流されないな四番、スラム出身ながら努力で抜け出した五番、低学歴ながら社会常識をわきまえた六番、めんどくさがりでふまじめな七番、陪審員としての責任感にあふれる主人公八番、洞察力の優れた老人九番、自己中心で狂信的差別主義者の十番、虐げられたユダヤ人ゆえに正義感の強い十一番、自分の意見がなく周りに流されやすい十二番といった具合にそれぞれ全く違ったタイプの者であるがゆえに、それぞれの主張のぶつかり合いが非常に楽しめます。たとえば途中で無罪派が増えたので、面倒臭がった七番は多数派の無罪に鞍替えする。それに対して十一番は、自分も無罪派にもかかわらず、“周りに流されず自分の意見で判断しろ。有罪だと思うのなら最後まで自分の意見を通してから判断しろ”とくぎを刺し、終盤差別主義の十番が“スラムの奴らは悪い奴らだ、人を殺して当然だ”と、的外れな意見をまるでヒトラーのごとく語り皆に見放されていく中で、こちらも同じ有罪派にもかかわらず“君の話は金輪際聞きたくない”と四番に言われるシーンは強烈で、この映画で一番印象に残りました。
 
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そして何より、主演のヘンリー・フォンダが光っています。僕にとってフォンダは、クリント・イーストウッドやハンフリー・ボガートと並んで最も尊敬する俳優の一人で、今回のような知的で良心的な役をやらせたら右に出るものはいないと思います。圧倒的に不利な中で持論を展開していき、他者を引き込んでいく説得力は脱帽ものでした。
まとめると、徹底したリアリティにより、あたかも自分がその討論に参加しているの様に思えてくる手に汗握る演出で、とにかく素晴らしく面白く、また感動させてくれる作品でした。
 

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