想い出

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過ち。。。第11話

麗奈は、腕を組んでビールを一気に飲み干した。




「だから、かかわるな!と、言ったのよ」




私は何も言えなかった。


ただただ、ため息がもれた。



沈黙の中、テレビの音だけが、BGMのように流れていた。



カレ、トシは今晩のことを何と思ってるのだろうか?
私以外の彼女のことで、私がついにボイコットを起こしたと、思っているのではないかな??
少しは反省して電話でもしてくるかもしれない。。。


青年トシは、彼女と逢っているのだろうか?
彼女のことも抱いたりするんだろうか?


2人のトシのことを考えると、出口のない迷路にいるようだった。




「婚約してるんだから、陽子のカレにはちょうどいい薬よ!」と麗奈は言った。



「そのうち電話がかかってくるから、いい加減にしないと、婚約破棄だって言ってやんなさいよ」



私にそんな元気はあるだろうか??
怒る気になんて、更々なれない。



「あのカモシカ君とは、とりあえずこれきりにするのよ!」
「どう考えても、一流企業のサラリーマンのカレとの婚約破棄して、あの大学生とつき合うなんて考えられないでしょ。19歳なんてまだお子ちゃまじゃん。就職するまで後3年もあるんだしね。辞める辞める!!」



麗奈のように論理的に考えられて、情に流されない性格になりたいと、思った。



2人を分析して取捨選択するということが、私にはできなかった。



「そんなだから、求められるままにだらだらセックスしちゃうんじゃない!」
「陽子は割り切って遊べない性格なんだから、もう、辞めることよ!」



その通りだ。。。。



割り切れないどころか、好きになっているんだ。
気持ちが動いているんだ。
でも、婚約までしているカレがいる。

カレが、他の女の子と遊ばなくなったら、、、、
これで浮気を辞めてくれれば、みんな丸く収まるのかもしれないー。


私の母は、私に常々言っていたものだ。

「男の人なんてね、最初はみんな夢中だけどね、10年も20年もずっと一緒にいるとね、浮気のひとつやふたつする生き物よ。あなたもよく覚えておきなさい。いちいち騒がずに、散歩に出かけたとでも思って待ってなさいよ」


しかし、4年でこれだからなあ。。。。


そんなこんなを考え出したら、なんだか全てが嫌になってしまった。

我慢強い性格は、ここでは、ひょっとしてよいことではないのかもしれない。。。。




さあ、そろそろ寝ようとした頃、私の携帯が鳴った。




どっちからなんだろう??




頭がガンガンして、携帯を見るのが怖かった。





麗奈はベッドルームから飛び出して来て、



「絶対出ちゃダメ!」



と、私に念をおした。

過ち。。。第10話

女は弱い生き物だ。
さほど知りもしない男なのに、ちょっとハンサムでカッコがよくて、

「君がスキだ!」

と、言われたら、なんとなくフラフラとスキになってしまったりする。



一体私のどこがスキなのか?
どうしてそんな無責任なことが、言えるのか?

やっぱり19歳、なんたって若いから勢いがあるのかもー。。。


そうしたら、4年間もつき合っている彼は、どうなるのか?
急に嫌いになれるわけもなし、
同じ家に住んでいるのだし。


泣きたい気持ちを押さえて、青年トシのマンションに座っていた。


「私さ、彼がいるんだよね。。。」

と、言いながら、私は彼がいれてくれた冷めた紅茶を飲んだ。


「そう思ってたよ。。。」


「だから、、、」と、言いかけたら、


青年トシは言葉をさえぎって言った。


「だから、もう会わないなんて、言うなよな。嫌、言わないで欲しい」






「婚約してるの。。。。」


トシは、まっすぐ私を見つめた。


「なんでだよ!」


「そんな事言われても、私と彼はもう4年間もつき合ってるのよ。あなたと会うず〜〜っと前から、、、」


トシは、まだ19歳だ。行き場の無い怒りに似た感情を押さえているのが、手に取るようにわかった。






「悪いのは、私なの。ちょっとムシャクシャして、遊んでみたかっただけなの。。。」



「そしたら、さっきの電話は何なんだよ??」



「泣いてたじゃんか」
「助けてって、泣いてたじゃんか!!」





私は本当のことを言おうかどうか迷っていた。

”これからの私の言動は、1センチ右にふれたら、将来大きくそれてしまう。”
”大切なことなのだから、慎重にしなくては、、、”

と、頭の中でそればかりコダマしていた。

「それは、、、、」と、言いかけたとき、私の携帯が鳴った。


「とるなよ!」

と、トシは言い、乱暴に私を押し倒した。


「やめてよ!」


と、言ったのか言えなかったのか、私は彼に唇を奪われてしまった。


止めようとしても、のけようとしても、彼は大きく重かった。
ガンとして譲らない態度だ。

ワガママだな、まだ若くて、、、、。
そう思いながら、こんな激しさが私のカレにあっただろうか?と、考えていた。

激しいキスをしながら、ドンドン服を脱がされていってしまった。




私は自分に呆れてしまった。


一方で、トシの激情に身を任せて、幸せと喜びを感じていた。


交錯する2人の私は、どちらも自分なのか??









「僕は、君を返さない!」
「誰よりも好きだよ!」


長い長い愛の交わりの後で、トシがそう言った。



カレからかかってきた電話がきっかけで、私たちは、また愛しあってしまった。


トシは私の体に沢山キスマークをつけた。



男のエゴなのかな。。。
子供みたい。



私同様、彼もきっと複雑な想いなのだろう。


どうしていいのか、きっとわからないんだ。




人は弱い生き物だ。女だけじゃ、ないんだね。



トシはぽつりと言った。





「僕にも、彼女がいるんだ。。。」





私は天井を見つめたままだった。



「そうなのー。。。。」




「ねえ、、、、僕、どうしていいのかわからないんだ。でも、あなたのことは、特別なんだ。信じて欲しい」




「うん。信じるよ。。。。信じたいよ。でも、私もどうしたらいいのか、どうしたいのか、わからない」








電撃的な出逢いは、ほんの遊び心からだった。



こうして苦悩の生活が、始まってしまった。




私には、同居する婚約者がいて、おまけに彼と同じ呼び名。(トシ)
彼には、美しいモデルの彼女がいて、
私たちは、どうしようもなく惹かれ合っている。


こんな気持ちでは、家に帰れないことだけは解っていた。



私は、カレに電話を入れ、麗奈の家に泊まることを告げた。

過ち。。。第9話

イメージ 1

これは、私が、元カレのトシ(モテる男で女癖が悪い)とつき合って4年目の頃に、夜の街で出逢った同じ名前の美しい青年トシとの実話です。ヒョンなことから彼のことを思い出して書いているうちに、なんだか、こんなに長くなってしまいました。。。。



ーーー ◆ ーーー ◆ ーーー ◆ ーーー ◆ ーーー ◆ ーーー ◆ ーーー ◆ ーーー



河原の道をドンドン歩いていた。
前は涙でよく見えない。


誰か、私を助けて。。。。そう思いながら、歩いていた、

青年トシは、迎えに行くと、言って、携帯を切ったままだ。

たった1日で、自分がこんな状態になるなんて誰が想像しただろうか??
私にとって、これは彼、トシに対する大きな反逆だった。



どれぐらい時間が経ったのか、さだかでない。



ドドドーーーッ。。。

と、爆音が追いかけて来て、私を追い越していった。



爆音は私の10m先で止まった。
ヘルメットをとって振り返った長身は、青年トシだった。



トシはまっすぐ私に向かって来た。


私は、この場に及んでも、どうしようかと、まだ迷っていた、、、。


さっき、助けて。。。って言ったのは、確かにこの状態をなんとかしたいからなのだけど、
本当にこの青年トシに、助けてもらいたいのだろうか??


誰でも良かったのか??


女友達が一番ではないのか??


絶妙のタイミングだったから、これは、もう避けられないことだったのだと今でも思う。。。。。


青年トシは私のすぐ前で立ち止まった、涙でぐしゃぐしゃになった私を見て、無言で私を抱きしめた。


もうダメだ。。。。
体中の力が抜けてしまった。
緊張の糸が切れてしまった。


私は、自分の中で、こんな声を聞いた。


”もう、ダメだ。私は走り出してしまった。”


トシに抱きしめられると、更に、声まで出てしまった。
彼の胸は大きく暖かかった。



「陽子、、、僕のせいで、、、なの??。。。」



トシが、聞いた。



何か言わなきゃ、、と、思っても、声がつまって何も言えなかった。
頭を横に振ると、



「何も言わなくてもいいよ。。。。」




彼はそう言って、私の頭をなでた。




昨夜、初めて会ったばかりなのにね。。。。
わたしより、6つも年下なのにね。。。。
お姉様なのに、これじゃ、全然逆じゃん!!



新しいヘルメットを私に彼はくれた。




「陽子に似合うだろ!」




と、彼は照れくさそうに笑った。


昨夜は夜中だったけど、今日はまだ午後になったばかりだから、ヘルメットがないと後ろには乗れないとかで、来る途中でヘルメットを買ってきたのだとトシは言った。


私のためのヘルメットだと、言われて、こそばゆい嬉しさがこみ上げて来た。
何も知らないこの青年に、賭けてみようかな、、、と、いう気持ちがほんの少し芽生えた。
19歳の学生。
カモシカのような青年。
私は25歳のOLだ。




バイクの後ろで、彼にもたれかかって彼のアパートに向かった。


流れて行く景色は、いつも私が彼のトシ、と、眺める景色。
今は、違うトシの背中で、その景色を見ている。



”これから、私、どうなっちゃうのかな??”



昨夜とは、違う状況で、同じ質問を自分にしていた。



”そうじゃなくて、これから、どうしよう??”



このほうが、ピッタリ。




前に回した手が少し冷えるので、ジャケットの中に入れてみた。
贅肉の一つもない腹部は、筋肉で割れていた。


そう言えば、彼はとても美しい体をしていた。


昨夜のことを思いだして、思わず赤くなってしまった。






”ヘルメットかぶってて、よかったー”






昨夜の甘美な記憶が甦った。
とても19歳の青年の愛撫とは思えない繊細なものだった。


若いけど、やり手だから、もう手を引けと、言った親友麗奈の顔が頭をかすめた。





”私が軽い気持ちだったように、ただ遊ばれてるだけなのかな??”







バイクは、彼のアパートの前で止まった。


ヘルメットを取りながら、青年トシは、




「それ、僕と色違いのお揃いだから、、、、、」




と、髪がかきあげながら、照れ笑いして言った。





”色違いのお揃い”。。。。。



「どうして?」 



と、聞いた私の唇は、青年トシによって塞がれてしまった。



「一目惚れなんだ。。。。」



そう、彼は言った。



「何も知らなくて、そんなに簡単に人を好きになれるものなの??」










「僕もぜ〜〜〜〜〜んぜんわかんない」





「でも、陽子をもっと知りたい。好きなんだ。。。自分でも、よくわからないくらい」



手を引かれて、今朝出たばかりのアパートに入って行った。。。。





後は次回につづく。。。。

過ち。。。第8話

予想外のトシの電話に私はうろたえてしまった。

車だ。
彼は車を使いたいんだ、、、、。

とにかく、急いで家に帰った。
部屋にはいると、トシがバツ悪そうにかしこまってソファに座っていた。

(朝帰りなわけ、、、ね。)

少し平常を取り戻して、

「車、使えば??買い物一人で行ってくれる?」

トシは、驚いていた。
今までの私ではないからだ。

「え? 陽子一緒に行かないの??」


「いい加減にして!」
「朝帰りで、なんのいいワケもなくて、これでいいと思うの?」


言いたくても、言えなかった言葉が、
スラスラと出て来た自分に、驚いたが、

それ以上にトシが驚いていた。


「会社で何て噂されてるか、知ってるの??」
「こんなんだったら、私一抜けるから」


そう言うと、なぜか涙が出た。

もう、このヒトとは終わりになるのかもしれない、、、、と、思うと、
涙が止まらなかった。


私は、なぜ泣いているの?
トシが好きだから??
やっと、思ってたことがいえたから?
やっと解放されるって思ったから??

複雑な思いが、頭を駆け巡った。

気がついたら、私は家を飛び出していた。


バッグひとつもって、

トシのところから飛び出してしまった。。。。。。

(あ〜あ、、、こんな風に、どうしてなっちゃったんだろう??)

このまま、どこかに行ってしまいたいー。

あてもなく、フラフラと歩いていたら、携帯が鳴り出した。

青年トシからだった。

携帯を握りしめて、私は、これをとるべきか、とらざるべきか、悩んでしまった。
彼のまっすぐな瞳と、抱きしめられた感触が甦った。

女は弱い生き物だ。



「トシ、、、、助けて。。。。」



私は、携帯をとって、思わずそうつぶやいてしまった。

過ち。。。第7話

送って行くというトシを説得して、急いで自分の家に戻った私を、麗奈は待ち伏せしていた。
彼の家から、私の家は小一時間はかかる距離だった。


「やるじゃん〜♪」
「お持ち帰りされたわけかあ〜〜」

麗奈は、階段に腰かけて、私の帰りを待っていた。
平静を装った私は

「ま、そんなとこかなあ〜。。。。」
「疲れたよ」

と、返事した。


「で、どうなのよ〜。美少年は??」


とにかく女っていう生き物は、噂話が好きだし、ゴシップ好き。
親友麗奈といえども、しっかり口止めをしないと、とんでもないことになる。


麗奈にランチをごちそうする事にして、話をまとめないといけない。
モチロン、彼女には昨夜のことを話さなければならない。


一部始終を話し終えた後、彼女は言った。


「経験ないからなあ。。。陽子、アブナいよ!!」
「あの男は、若いけど、かなりやり手だから、、、気をつけないとダメよ!!」
「遊びだと、割り切ったほうが、言いってば!」


「遊んでるみたいだけど、私には、まっすぐだったと思うけど、、、??」


一応反論してみたが、彼女はガンとして聞き入れない。


「まさか、トシと別れるとか、言わないでよね?!」
「好きになりそう〜!!とか、そんなこと言わないでね!」


そこまで言われたら、これから逢いに行くつもりであることも、心が動いていることも言えない。

「一度きりにしなよ!」
「私もそうするから〜。。。」


麗奈は、何度も何度も釘をさしながら、鍵を返して、帰って行った。
午後から、彼とのデートだ。


私は、どうしていいか、決心がつかないまま、ぬるくなったミルクティーをすすり、窓の外を眺めた。

携帯が鳴った。
彼のトシからだ。
青年トシではなかった。


「もしもし?」


「陽子、今どこなの??家に帰ってるんだけど??」


最悪だ!!
私は、青年トシに逢いにいけない!!


「買い物に行こうよ。早く、帰ってきてよ〜」


頭がもうグルグル。。。

とにかく落ち着かなくちゃ。。。

ちゃんと返事しなくちゃ。。。

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