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ジェネリック医薬品についての説明は第一話
(http://blogs.yahoo.co.jp/try_2_live_4_u/2642724.html)
をお読み頂ければ、その概要はわかりますので、まずはそちらを参照頂ければ幸いです。今回は第二話として特に抗がん剤のジェネリックについて取り上げたいと思います。
第一話でもご紹介した通り、今やジェネリック医薬品は、欧米・アジア諸国では当たり前のように使用されており、これは医療費の削減に貢献していることは間違いありません。現在、日本においても、もはや国策の一部としてジェネリックの推進が図られていますが、その他の国々と比べその普及率はまだまだです。
この背景には、医療機関自体(特に、実際に薬剤を処方する医師)の抵抗や、一般にジェネリックの意義が普及していないこと、更には日本人のブランド志向なども影響しています。ところが、ここにきてちょっと違った様相を呈しています。
というのも、医療機関の多くが赤字経営を強いられていること、更に国公立大学あるいは病院はこれまで潤沢な予算で医薬品を購入してきましたが、そうはいかなくなってきました。例をあげれば、昨年いくつかの国立病院は独立法人として名前を変え、その施設毎の独立採算で経営をしいられるようになりました。更に、一部の私立医大、大規模な私立病院も、この流れに乗じ、経営改善を図っています。
経営改善の鍵は、これは簡単な事で、収入を増やし、支出を減らすことです。収入を増やすことは一夕一朝にはできませんので、まずは支出を減らすことに着目しました。支出を減らすには職員の削減等が最も効率が良いのですが、多くの病院は現在でさえマンパワー不足です。そのような事をすれば、サービスの低下、すなわち収入へも影響しますので、まずはてっとりばやく、同じ薬効をもちながらも、購入価が安いジェネリックへ移行するとの動きに出てきました。これは購入価が安いだけでなく、患者さんの負担も少なくなることから、患者さん(顧客)にも喜ばれるだろうとのロジックも影響しています。
そこで、もう一度ジェネリック医薬品の定義と意義に戻りたいのですが、一定の特許期間が終了すれば、法的には一定の基準を満たせばどの企業も後発品(ジェネリック)を製造販売できます。しかし、病院・施設は、以下の点を留意しなければならないと思います。すなわち、特許期間を終了し、その期間内に広く使用され、その効果と安全性が十分に確立し、今後新たな医薬品情報が必要でないと考えられた医薬品については、ジェネリックの導入の意義は大変大きいということです。逆を言えば、特許期間は切れたものの、未だ検討される余地があり(適正な投与量あるいは投与スケジュールなど)、十分な安全性も確立しておらず、更に今後も医薬品情報が必要と考えられる医薬品については、ジェネリック導入には慎重であるべきだということです。
前述したことで重要な点は、先発品企業は特許切れの製品についても、医療機関・医師・薬剤師・その他医療従事者への医薬品情報を提供するためにコストをかけており(MRと言われるマンパワーやその他学会等への投資などなど)、基本的には後発品(ジェネリック)メーカーは、効果と安全性が確立しているとの前提から、医薬品の情報提供にはコストをかけないか、かけても非常に少ない状況です。
このような背景から、私見ではありますが、未だその効果と安全性が確立していない、更に未だ研究途上の抗癌剤については、いくら特許期間が切れ、ジェネリックが発売されていたとしても、その導入には慎重になるべきと考えています。
具体例をあげれば、固形癌の治療のブレイクスルーの発端となったシスプラチン(先発品は、ランダ・ブリプラチンで、後発品は、シスプラチンマルコなど)は、確かに世に登場してから長い年月が経ちます。しかし、明日から米国で開催されるASCOの演題集を見てみればわかりますが、未だにシスプラチンは多くの研究で登場します。これは、既にシスプラチンが固形癌の基準薬の一つとなっており、新たに開発された抗がん剤などとの併用で研究をされています。新たな併用療法では、新たな効果や副作用が生じる事は、十分に考えられます。
実は、このような危険性は実際の現場に最も近い薬剤師さんや、看護師さん、そして実際に抗がん剤をよく使用する医師が一番よくわかっています。しかし、病院経営や利益を考える上層部はこの危険性をよく理解していません。本来であれば、効果と安全性が確立した薬剤からジェネリックに変えていくべきところ、病院によっては薬価の高い注射剤(造影剤など)や、抗がん剤も経口薬と同じようにジェネリックに変えています。
私見です。恐らく今後益々進むであろうDPC(これは疾患によって治療費総額が決められ、その中で安くあげれば、その差額は病院の収益になります)などを背景に、少しでも安いジェネリックの購入は、薬剤購入総額を減らすための一つの手段としてどんどん普及していくと思われます。しかし、同時に考えなければならないのでは、もしジェネリック導入(特に抗がん剤)により、致命的な事故が起こった時の事も想定しなければならないと思います。理由の如何は別として、もしこのような事故が報道された場合、ジェネリックと先発品の僅かな差で想定される収益増は、一発で吹き飛ぶ位の収入減になります。これは大変顕著で、幾つかの事故が報道された施設のその後の経営状態は大変深刻な状況になり、また信頼を回復するコストは、更に支出増になります。このような状況での抗がん剤におけるジェネリック導入は、患者さん、医療従事者の安全性の確保、病院施設のリスクも考慮し、私自身は時期尚早ではないかと思っています。
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例えば、ビタミン、頭痛薬、消化薬なら、ジェネリックでもいいと思うのですが抗癌剤の場合、ジェネリックでも本当に効果は同じなのか少し不安を感じます。私は、最初にネダプラチン(アクプラ)+イホマイド+ブレオの組み合わせの抗癌剤治療をしまいした。最初はペプレオを使用すると聞いてたのですが、どういう理由でか覚えてませんが使えなくなったので、似たような成分のブレオに変更しますと説明されましたがこれってもしかしてジェネリック薬品で、病院の収益を上げるために病院がブレオは使用できないようにしてたのでしょうか?
2005/5/15(日) 午後 1:42
大丈夫だと思います。ぺプレオもブレオも両方先発品です。両剤共に、日本化薬という会社が販売しています。どのような理由でぺプレオをブレオに変更されたかはわかりませんが、この2剤はほとんど同じ薬効をもちます。この関係は母化合物と誘導体の関係にあります。薬価はブレオの方が安く、且つ世界的にはブレオの方が発表と科学的根拠の高い薬剤です。ぺプレオは米国では承認されていません。
2005/5/15(日) 午後 1:56 [ try*2*live_*_u ]
そうなのですか。ではジェネリックというわけではなかったのですね。どういう理由でブレオになったかわかりませんが、世界的にも科学的根拠の高い薬剤の方に変更されて、結果良かったって事ですね。ほっ。まあ効果があったからブレオがジェネリックでも良かったのですが・・
2005/5/16(月) 午前 3:24
そうです。恐らくのろこさんがされた治療は海外で発表されたBIP療法(ブレオ+イホマイド+シスプラチン)の変法、シスプランをアクプラに変更したものと思います。頚癌の標準的治療の一つだと思います。多分、アクプラに変更した理由は、頚癌の組織型に多い扁平上皮癌にアクプラはより有効ではないかとの報告を元にしたものだと思います。想像ですが。
2005/5/16(月) 午後 7:01 [ try*2*live_*_u ]
このレスは動いていないかもしれませんが。 ジェネッリクがいけないのは、安全性や有効性の開発に製薬会社が関与(資金や研究)しなければ発展しないので先発品を使用したほうがよいとのことでしょうか?研究開発の部分はわかりますが、臨床試験も製薬会社がするのですか?バイアスがかかったりしないのでしょうか?都合のよい成績が出たりしないのでしょうか?
2007/2/20(火) 午後 11:37 [ やま ]
続きです。海外では当たり前のようにジェネリック製品が使用されていて(海外投資の記事等では)日本では安全性が確立されていないのですか?抗がん剤は危険だからジェネリックがいけないというのはわかりますが、他の薬でもまだわからないことがたくさんあるのではないでしょうか?競争社会でジェネリックが出るので海外では開発競争が起こってますし、ジェネリックが出るのでその薬より新薬が有効性が高いように宣伝するとも聞きます。
2007/2/20(火) 午後 11:38 [ やま ]
さらに続き。一番の問題はジェネッリクの有効性の検討をきちんとすることではないですか?逆にしないのは同等性が出た場合に先発品が困るからでしょうか?がんセンター中央では抗がん剤もでジェネリック使用もあるとのことですが?
2007/2/20(火) 午後 11:39 [ やま ]
私も抗がん剤をジェネリックにかえるのは安全性が確立してからでないと使用すべきではないと思います。抗がん剤は胃薬や抗生物質のようにこれがダメだからやめてこっちにかえるという事ができません。患者にとっては生命がけです。そんな薬を厚労省が認可してるから効果が同じで有害事象が同じと言えますか?臨床試験も何もしてないのに。患者のためといいながら病院経営と厚労省のためにしてるのは明らかです。まともな病院なら先発品かジェネリックか患者が選択できるはずです。そうでない病院は倫理的に問題があり、訴えられてもしかたないですね。
2012/1/15(日) 午後 6:03 [ はま ]