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婦人科癌には大きく「卵巣がん」、「子宮頸癌(けいがん)」、「子宮体癌(たいがん)」があり、卵巣がんについては2004年版のガイドラインが、日本婦人科腫瘍学会より出版されています。 |
癌治療ガイドライン
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サイドにも表示していますが、「EBMの手法による肺癌診療ガイドライン〈2005年版〉」が出版されました。2003年版からの2年ぶりの更新です。 |
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新しいガイドラインの紹介です。2005年10月20日に、第一版第一刷の以下のガイドラインが発刊されています。 |
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最近、新着記事をあまりアップできておりませんでしたが、沢山の患者さんが公開しているブログにはお邪魔し、記事を興味深く読ませて頂いておりました。 |
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今日は、これまでの記事と異なり、がんに取り組む(治療前・治療中・治療後)ためのガイドライン(抄訳)をご紹介したいと思います。まずは以下に、ガイドラインをお示しします。 1.「がん=死」と思い込まない。今日では、がん の多くが治癒可能である。また、がんによっては、新しい治療法が実用化されるまで、長い期間コントロールできるものもある。 2.自分のせいでがんになってしまったと思わない。がんを進行させてしまうような特殊な正確があるといったことは証明されていない。 3.情報を集めたり、人に話したり、気分を落ち着かせるために、過去に助けになった方法を、まず行う 。そしてそれらが役立たなかったら、助けを求める。 4.いつも前向きな考え方ができないからといって、自分を責める必要はない。どんな適応能力がある人でも、なかなかそうはいかないものである。しかし、それがひどくなるようであれば、援助を求めた方が よい。 5.自分にとって助けになるなら、支援団体や、自助グループのサポートを得るのもよい。それが経過に悪影響を及ぼすことはない。 6.こころの専門家に相談することをためらう必要はない。それは精神的に弱いということでなく、むしろ強さなのである。それが症状と治療を受け入れやすくしてくれることもある。 7.リラックス法や音楽といった、気持ちをうまくコントロールできるようになる方法を積極的に利用する。 8.何でも質問できて、互いに尊敬と信頼のできる ような医師を見つける。そして治療上のパートナーに なってもらうことが重要である。そして、どんな副作用があり、それにどう対処するのかを尋ねる。 9.(がんという)悩みを、最も親しい、身近な人にまで秘密にしない。医師と治療について話し合うときに、その人に一緒に来て貰うとよい。ある調査によると、不安が強すぎるときは、しばしば、医師の説明を聞きもらし、理解しにくくなることがあるからである。 10.精神的、あるいは宗教的な拠り所をもう一度探り、過去にあなたを救ったことを実行してみる。それ があなたを慰め、さらに病気を経験する意味を見いださせてくれるかもしれない。 11.治療を投げ出して、代替医療に走らない。代替医療に気持ちをひかれたら、まず、信頼できて客観的 に判断のできる人物と、その治療法の利益と危険について話し合ってみる。いかがでしょうか?私自身が思うのは、がんの適切な治療を受け身体的なケアーを受けることと同時に、その治療前後に必ず患者さんやそのご家族が直面する精神的な悩みをケアーすることも、車の両輪のように大事であると思います。 いわゆるがんという病気に対する治療(これを身体的なケアとしましょう)は、日々進化を遂げており、これは少しずつですが改善の兆しを見せており、後はこのような正確な情報をいかに患者さんに広く普及させるかにかかっています。これは、これまでも紹介したように、日本での腫瘍内科医(Medical Oncologist)の養成、認定医制度、ガイドラインの整備、Co-Medicalまで含めたがん専門者の養成など医療側の変革と、患者さんやそのご家族のがん、がん治療に対する認識の変革を進めていく必要があります。 このような反面、がん治療進歩やその普及は、がんという病気そのものに対する対処であって、がんという病気を抱える人やそのご家族の、心のケアー(精神的ケアー)まで十分な配慮がなされていないのが現状です。本ブログの趣旨である、標準的治療の啓蒙や普及という点においても上記の通り、大変難しく大変な変革が必要な上、精神的なケアーに対する変革には大変な努力と理解が必要です。しかし、これは同時に進めていかなくてはならないものです。 残念なことですが、この領域でも日本は米国に遅れをとっています。心の問題にまでガイドラインという方もおられるかもしれません。確かにそういう指摘もあることは確かですが、上記の11のガイドラインのいくつかは大変示唆に富んだもので、いくつかは大変有益です。 米国がこのような領域(これはサイコオンコロジーという領域で、今は腫瘍学の重要な一領域になっています)に力を入れだしたのは、先日のオンコロジーナースと同様に、約30〜40年前にもなります。ちょうど、種々の診断法の進歩や、抗がん剤の登場、臨床腫瘍学の進歩により、患者さんやそのご 家族の、身体的なケアー(治療)だけではなく、心(精神的)ケアーも同時に大変重要とのニーズから生じたものです。 前述のガイドラインは、米国ニューヨークにある、がん治療の最先端でもあるメモリアル・スローン・ケタリング・キャンサー・センター(以後、MSKCC)の Dr.ホランドによるものです。MSKCCでは1970年代、その当時問題となっていた、がん性疼痛とがん患者の心の問題に着目し、それぞれの部門を立ち上げました。その活動は、以後のこの領域の牽引車となり、国際サイコオンコロジー学会設立までにつながりました。 今、日本においてサイコオンコロジーを専門とする医師は、まだまだ少ないですが、少しずつ増えてきました。また、6月には横浜でサイコオンコロジー学会も、 米国のサイコオンコロジストを招いて開催されます。全ての患者さんが、このような医師の精神的ケアーを受けることのできる状況ではありませんし、米国が今 の状況になるには30年以上の時間が必要でした。しかし、今この問題に直面している患者さんやそのご家族は、前述のガイドラインを知るだけでも、あるいは 主治医や医療従事者にわかって貰えるだけで、ずいぶんと状況は変わるのではないでしょうか?
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