9月も終わりますが、今月は懐かしい方々が逝去されました。
まず、俳優の竹脇無我さん。67歳脳疾患でほぼ即死です。(彼は8月でした。訂正いたします)
TBSの石井ふく子さんのドラマで活躍されていましたが、私は時代劇でお馴染でした。
NHKの大河ドラマの「元禄太平記」の柳沢兵庫役が印象的でした。主人公は石坂浩二演じる
伯父の柳沢吉保、御存じ綱吉のお側用人、平たくいえば悪役です。石坂さんはこういう悪人がピッタリ
良く似合います。声もいいし、本人の我儘な性格に合ってます。我儘であることは関係者から直接聞いて
知ってます。だから水戸黄門なんてミスキャストもいいとこです。
横道へ行ってしまったけど、吉保の架空の甥の兵庫はアウトロー。ニヒルな影を漂わせながら、赤穂浪士の
討ち入りに加担してしまうのでした。そしてその彼に絡む美女のおときさんが三林京子さん。私この人好きですね。
文楽の人形遣いの故桐竹勘十郎さんのお嬢様、さっぱりした気性と艶やかな美貌、初舞台「女橋」(だったと記憶してます)を芸術座で見てチェックしてました。
紆余曲折を経て結ばれますが彼女は吉良宅へ。妾になって吉良邸の見取り図を手に入れ仇討の手助けをして、
三善英史演じる吉良の家来に殺されるのです。彼女の亡きがらをみつけた兵庫は墓前に両刀をたむけ武士を捨てます。おときさんの心を知りながら煮え切らない兵庫にやきもきしたものです。
「大岡越前」も見ていました。加藤剛さんも好きな俳優です。TBSの裏玄関でカーキ色のトレンチコートをお召しの
加藤さんをお見受けしました。あのころは携帯がなかったので公衆電話でお話していましたが、思いなしか、背は高くなかったです。竹脇さんは親友の伊織さん役で緩やかないい役でしたね。
竹脇さんは亡くなる一週間前長野県の南部の箕輪町という所で公演されました。うつ病についてがメインでしたが、御自分の女性関係についても赤裸々に語られたとか、根本律子さんも愛人だったとは知らなかった。以上週刊新潮の情報です。
竹脇無我のお父さんはNHKアナウンサーだった竹脇昌作氏、映画ニュースの名調子が有名ですが、
「海ゆかばのすべて」というCDにその名調子が残っています。「軍神特別攻撃隊」という題で収録されています。
軍神の一人嶋田海軍大臣の弔辞の一部が収録されていて、無我さんとは違う高めの声が時代の緊迫感をよく表現しています。
もう一人が山内賢さん。がんだったのですね。和泉雅子さんとのコンビで日活の青春映画のスターの一人として
活躍していました。映画は見たことないのですが、年上のお姉さんたちに人気がありました。67歳でした。
そして何といっても
五十嵐喜芳氏。日本オペラ界の重鎮。学生時代からの伝説的なテナーの美声はナマで拝聴しています。
オペラではなく、全国各地で労音の公演出演して歌曲を認知させる活動をされていました。
オーソレミオ、カタリ、フニクリフニクラ、勿忘草などのイタリア歌曲やこの道などの山田耕作作品など
美しく伸びやかなテノールで楽しませてくれました。神戸生まれのおしゃれさんでした。
彼はイタリアに留学してましたから、スパゲティーの作り方まで曲の合間に教えてくれたのです。お話も上手で聴き惚れました。いまでも覚えているのが、胡椒のことで、カリカリ挽く胡椒を使うように、ラーメンの胡椒ではダメですよということです。
本職のオペラは見たことがなくて申し訳ないのですが、ニューイヤーコンサートはかかさず聞いていました。
とくにビゼーの歌劇「真珠採り」の耳に残るは君の歌声 は弱音で歌い上げる難しい歌い方をされていました。
本人も難しいですとおっしゃっていたのが印象的です。
好きなお寿司と、適度のお酒を召し上がって床にはいり、急性心筋梗塞で急逝されたとのことです。
懐かしい方々のご冥福をお祈りいたします。
だいぶお年を召されてからの画像ですね。
背が高くて姿勢がよくダンディでした。
ああいうテノールはなかなか日本人ではないのでは
ないでしょうか。