ぱたのアナログな世界

アナログオーディオとLPについての雑感ページです。

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モントゥーがロンドン響を振って英Deccaに録音したドビュッシー&ラヴェルのアルバム、
以前にも書いたはずですが、私がこの指揮者に目を見開かされるきっかけとなった、
忘れがたい1枚です。手元にも、最初に購入したリイシュー重量盤LP、ED1初期盤(あま
り盤質は良くない)、4トラック19cm/sテープLCL-80108があり、ときどき聴いています。
イメージ 1
そんな愛聴盤ですが、マスター(おそらくLCL-80108の)からのコピーとされる2トラ38テープを入手しました。元テープはAMPEXのAMEイコライジングだそうで、それを通常のNABにコピーしたものということでした(そのため、テープ用にマスターされた音源と推定)。信頼できるディーラーからのオファーであり、心待ちにしていたものが今日届いたわけです。

期待したとおり、手持ちのすべてを上回る素晴らしい音質です。この録音は、たとえばPHILIPSへのドビュッシー「管弦楽のための映像」ほどには目覚ましくない、ややこもった感じを抱いていたのですが、2トラ38では音場の広がりといい、ハープの粒立ちといい、シンバルの立ち上がりといい、圧倒されるばかりです。こんな演奏を聴くことができて、本当に幸せを感じます。もちろん、演奏の素晴らしさは申すまでもありません。


ところでひとつ痛感したこと、それはアルバムとしての曲編成の妙です。つまり「牧神」
で静かに始まり、「夜想曲」で盛り上がったものがいったん引いてゆく。再び静かな世界
から「スペイン狂詩曲」が激しいクライマックスを作ると、最後は静謐な「亡き王女」で
締めくくるのです。そして、「スペイン狂詩曲」が終わり「亡き王女」が始まるまでの空白
これは生のコンサートであれば聴衆の大きな拍手とカーテンコールが入り、ある意味、
「前の曲の記憶は消され、初期化されてしまう」ところです。しかし再生音楽では、前曲
の余韻を引きずったまま次の曲が立ち昇る、それが実に効果的
なのです。このテープ
を聴きながら、「スペイン狂詩曲」が過ぎ去り茫然としているところへ静かにホルンが鳴
りはじめたとき、思わず涙してしまいました。

こうして考えると、再生音楽(レコードもテープも)は決してコンサートの代替ではない
わけです。その曲順、曲間にまで製作者の意図がこめられているからです。そしてそれを
その配列のままに再生するLPやテープは、やはり再生音楽の王道ですね


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