清水知輝の視点 〜ビジネス・キャリア徒然草〜

昔は有無で選択し、今まではQCDで選択し、これからは信念・哲学で選択する、NPO法人FRI&Associates理事長の徒然日記

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キャリア選択

キャリアの選択というのは、なかなか難しいものである。
かくいう私も、もう直ぐ3度目の転職をする。
正直なところ、労働市場の流動性が高まったとは言え、回数だけで言えば多いと感じるし、日本の労働市場においては、不利になるのも事実である。個人的にも、本音を言えば、もっと長く勤めていたいと思うし、転職する度にそう思っている。

しかし、では、転職して後悔しているかと言えば、少なくとも私個人については、全くない。
恩に報いれなかった人がいるのは事実だが、それを除けば、私は自分の信念に基づき、必要な行動を取ったまでであると言えるし、給料泥棒になったのは、仕事を覚えるための新卒入社の最初の1〜2年程度だと思っている。実際、今でも私を評価してくれる顧客(過去の会社での顧客も含め)はいるし、今回の転職も、過去の仕事絡みでのヘッドハンティングだ。

ただ、就職を控えた学生や若手社会人からも、キャリア相談は後を絶たないし、就職や転職で「こうではなかった」と言う話を聞くことも多い。
そこで、そんな私が、キャリア選択の中で言えることは、それ程多くはないが、幾つかあるので、基本的な事を書きたいと思う。

1つは、「好き」と感じる事は大切にするべき、ということ。
なぜなら、仕事はどんなものでも大変だ。常に何らかの成果を残さねばならないし、それはテストのようなものではなく、自分以外の他者からの評価になるからだ。自分で頑張ったと思っても、常に報われるわけではない。
「好き」でもない仕事を、そんな厳しい環境の中でやり続け、成果をあげることなど出来るだろうか。
そして、成果を挙げなければ、本質的には評価されない(表面上、慰めで評価される事はあっても)。

少なくとも、私はそれほど強くないので、「好き」あるいは「やりたい」と思う仕事でなければ、将来のための勉強になるか否かで判断し、それにすらならなければ、悪い評価を受けようとも引き受けないようにしている。
なぜなら、好きでもない仕事で十分な成果を挙げる自信がないし、その結果、多くの人に迷惑をかける事になるからだ。

但し、必要以上の「想い」があるようなものは、仕事ではなく趣味に留める、という事も大切だろう。
これが2つ目だ。

例えば、単なるブランド好きを超えたファッションに独自のこだわりがある人は、アパレル業界はやめた方が良い。
もちろん、小さなセレクトショップを自分で経営し、極少数のファンで満足できるなら別だが、それが本質的なビジネスかと言えば、ある意味、趣味と言えるし、私は、趣味に留める方が幸せだと思う。
なぜなら、そういったものに対し、第三者的視点を堅持できず、失敗にひた走ってしまう事が多々あるからだ。
「恋は盲目」と言うが、「好き」を超えて「恋」を感じるような仕事は、判断ミスに繋がり、多くの人に迷惑をかける事になる確率が高い。

「好き」だが「恋」にはならない。
非常に難しいバランス感覚が要求されるが、ある意味、それは「尊敬」の念に近いのかもしれない。

3つ目は、当たり前の話だが、視野を広く持つ、という事だ。
時々、最初から、業界を限定したり、企業規模を限定したりしている人がいるが、そこが適切かどうかの判断をどのようにしているのか、甚だ疑問である。
知れば知るほど迷う、という話はあるが、個人的には知らないで判断するよりはよっぽどマシだし、迷った上での判断の方が、経験上、後々納得がいくものだ。自分の感性を信じるのは、よくよく調べた上での最終判断だけにした方が良いだろう。

ビジネスとは、最後は、自分と他者との対話、である。
語るべき言葉を持つ必要はあるが、語る対象に振り回されてはいけない。
それが出来ない程のものであれば、ビジネスで扱わない方が良い。

加えて言えば、そのために客観的視点を養うことも忘れないようにしたい。
例えば、私の例で言えば、仕事以外にNPO活動に力を入れているが、これは、ある意味趣味の世界である。言葉は悪いが、それくらい気持ちが入っていると言うことだ。仕事とは別に、このような「場」を持つことで、上手く仕事とのバランスを取っているのかもしれない。
また、私は何人かの年上の相談相手(メンター)がいる。ちょうど5〜10歳くらい離れている人が多く、経営に近い人が多いが、活躍している場所も違っていて、自身の多様性を磨く基礎になっている。

仕事もそうだが、キャリアも「正解がない」ものの代表格である。
だからこそ、絶妙のバランス感覚と社会に対するアンテナが必要なのだろう。
そういった目線で見れば、成功かどうかはわからないが、少なくとも「後悔のない」キャリアが歩めると私は考えているし、実際に行動し後悔はないと言える。

もし、自分のキャリアに悩みがある人は、そういった視点で自身のキャリアを見て欲しい。
きっと、何らかのヒントが掴めると、私は信じる。


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