日本史跡研究会 日々の徒然・改(埋もれた歴史を訪ねて)

全国各地の埋もれた史跡をご紹介致します。また、研究会活動についてもご紹介しております。

千葉県の史跡

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  【加曽利貝塚】

    所在地: 千葉市若葉区桜木(8)


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 縄文時代の貝塚であり、世界でも最大規模の貝塚であり、考古学史上でも著名な標式遺跡である。

 約7000年前の住居址が検出しているが、この頃の貝塚は残されていない。

 約5000年前の縄文中期、北貝塚が作られ始め、加曽利E式(縄文中期後半)の土器が出土している。初期は小さな貝塚と住居があり、その後直径約130mのドーナツ状の貝塚が約1000年かけて形成された。

 縄文後期になると、北貝塚は使用されなくなり、その南側に新たに貝塚が形成され始めている。南貝塚からは加曽利B式(縄文後期後半)土器が出土している。
 こちらも約1000年の歳月をかけて直径約170mの馬蹄状の貝塚が形成された。

 加曽利E式、加曽利B式は土器編年の指標となる土器であり、考古学でしっかりと学ぶ用語となる。


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                      ( 北貝塚から検出された竪穴住居址 )

 明治20年(1887)、上田英吉「下総国千葉郡介墟記」で考古学会に始めて紹介され、明治40年(1907)、東京人類学会による発掘調査で本邦第一の貝塚であることが確認された。

 昭和38年(1963)頃、東洋プレハブ工業が土地を買収し聖地作業が行われたことにより、南貝塚の一部が破壊されたことから、保存運動が高まることとなる。

 昭和39年(1964)、千葉市によって北貝塚の5ha余の用地が買収され公園として整備されることとなり、その後の用地買収・発掘調査へと繋がることとなった。


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                        ( 南貝塚の貝塚層展示施設 )

 平成29年(2017)、国指定特別史跡となった。

 「特別史跡」とは、国宝(建物や遺物が指定される)と同等の歴史的価値のある史跡の意である。

 つなり、加曽利貝塚は非常に貴重な遺跡なんです

 
 資料館も公園も入場無料ですから、考古学を学んでいるいないに関わらず、是非足を運んでいただき、歴史の奥深さを体験していただきたいですね。


 (参考資料)
  現地配布パンフレット
  現地案内板


  【教倫館跡】

   所在地:  野田市関宿町


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 文政6年(1823)11月15日、漢学を主として教授する関宿藩校として、人材育成を目的として関宿藩主・久世広運によって設立されました。

 明治5年(1872)、廃校となり、現在では説明版が建つのみで当時の面影を残すものはありません。


 その後、教倫館の名称は学制発布を受けて設立された教倫館小学校へと受け継がれ、現在の野田市立関宿小学校となっている。


 ここ教倫館も全国各地の藩に設立されたものであり、江戸後期の藩財政悪化などの諸問題に対応するための優秀な人材を育成するために設立されている。

 関宿藩校址として案内板が建っているだけでも良いのかもしれない。

 (参考資料)
   現地案内板


  【戸塚派楊心流 流祖戸塚彦介英俊墓】

   所在地:  千葉市中央区市場町10−11  胤重寺境内


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 日本古来の武術である柔術が確立されたのは、戦国時代の竹内流が起こりだとされている。

 楊心流も柔術の一流派であり、江戸時代初期、肥前国の医師である三浦楊心によって始められたとされる。

 その後、阿部観柳・江上司馬之介武経へと継がれ、幕末には戸塚彦右衛門英澄、そして戸塚彦介英俊が新たな流派を生み出しています。


 戸塚彦介英俊は技量に優れた人物であり達人と呼ばれたほどの技量を有し、戸塚派楊心流の祖となり、一時期の柔術界を風靡しています。

 万延元年(1860)、幕府講武所の柔術教授方を務めるが、一年五ヵ月で柔術は廃止されている。この時、道場を江戸芝の愛宕町に移し、門下生は1600人に至っている。
 門下生には新選組入隊前の篠原泰之進などが居候をしていたことで著名である。

 文久年間(1861〜1864)、徳川家茂に拝謁し、楊心古流を演武していることも知られています。


 維新後は千葉に道場を移し、千葉県巡査教習所・千葉県監獄の師範となり、ここでも多くの門人を指導しました。

 明治18年(1885)、千葉県柔道師範となりますが、翌明治19年(1886)、病没します。

 
 英俊の跡は子の彦九郎英美が継ぎ、弟子の育成に当たりました。


 (参考資料)
  現地案内板


  【小笠原政信夫妻供養塔】

   所在地: 市川市国府台3−10−1  総寧寺境内


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 総寧寺本堂左手にある五輪塔二基が「小笠原政信夫妻供養塔」です。

 向かって右手が小笠原政信供養塔であり、台座含めて総高4.25mあり、関東の五輪塔では鎌倉・極楽寺裏手にある忍性墓に次ぐ大きさです。

 塔の正面には、為圭山瑞雲居士と政信の戒名が彫られ、左右の銘文は風化で判読が難しい。今茲寛永十七上章除年孟秋二日と最終章のみが判読可能で、これは政信の没年である寛永17年(1640)旧暦7月2日である。

 供養塔裏面には小笠原家系図が彫られ、自清和天皇…至長清賜小笠原号忠貴左衛門佐迄十九代とあり、清和源氏・小笠原長清から数えて十九代目、忠貴左衛門佐=政信である。

 慶長19年(1614)、父・小笠原信幸の死に伴い、僅か8歳で家督を継ぎ、下総・古河城主となり、大坂冬の陣にも伯父である酒井家次と共に出陣するが、近江・佐和山城守備に回されている。
 元和元年(1615)、大坂夏の陣も出陣するが、伏見城守備に回される。幼年であるから当然のことと言えば当然であろう。

 元和5年(1619)、下総・関宿27,000石で入封。そして34歳の若さで没し、総寧寺に葬られたのであるが…、小笠原氏の菩提寺は開善寺であるのに、どうして政信は総寧寺に埋葬されたのかという疑問は残される。
 総寧寺は関宿からこの地に移転するのであるが、供養塔も一緒に移転していることも謎である。


 さて、向かって左手の五輪塔は、銘に為本慶良然大姉奉造立…寛永十八年辛巳暦卯月吉辰とあり、小笠原政信室、板倉重昌の娘の供養塔とされる。台座からの総高3.24m。


 なお、供養塔のある総寧寺…新選組鬼の副長・土方歳三が下総・流山で局長・近藤勇と永別した後、旧幕府軍・大鳥圭介と合流するのであるが、その際に歳三が宿泊した寺としても知られる。


 (参考資料)
  いちかわ時の記憶                   市川市教育委員会
  現地案内板


  【堀之内貝塚】

   所在地: 市川市堀之内2−15


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 縄文時代後期から晩期にかけて形成された馬蹄型貝塚であり、堀之内貝塚公園として開放されています。東西225m、南北120mの規模である。

 比較的東京に近いことから、明治16年(1883)、最初の踏査が行われ、明治34年(1901)、最初の発掘調査が実施されています。

 明治37年(1904)、東京人類学会の最初の遠足会が実施された際に、埋納された人骨が発掘されています。

 大正10年(1921)、東京帝国大学による発掘調査に参加した山内清男氏は出土土器の研究を行い、昭和15年(1940)、堀之内式土器と命名し、堀之内貝塚は堀之内式土器の標準遺跡となった。
 堀之内式土器は朝顔の花のように口が外側に開いた深鉢形の土器に代表され、縄文を地文として沈線で文様を描いた堀之内1式、細い沈線間に縄文を施して文様を描いた堀之内2式に分類されます。

 昭和24年から25年(1949〜1950)、立教大学などによって行われた発掘調査では、関東ローム層を発掘したところ、竪穴住居址が検出している。

 昭和29年(1954)、日本人類学会70周年記念事業として、早稲田大学・慶応義塾大学・明治大学の合同発掘調査が実施され、本格的な地形測量が実施されている。

 昭和35年(1960)、堀之内貝塚から出土した貝(ハマグリ・アサリ・オキシジミ・イボキサゴなど)の性格について、日常生活において食用などに用いられた貝であるとする芹澤長介氏と、貝塚を加工用の剥き身場と推定して干貝などの形で他地域に移出されたとする後藤和民氏によって論争が行われている。

 昭和38年(1963)、明治大学による発掘調査が実施され、ほぼ全容が明らかとなった。


 さて、堀之内貝塚ですが、以前日本史跡研究会の研修で訪れたのですが…その時にはまだ考古学を本格的に学ぼうと思っていなかったことから、貴重な遺跡であるにもかかわらず隅々まで踏査していません
 市川市にはまだまだ訪れたことの無い遺跡がありますから、今後再訪してしっかりと踏査しないといけませんね


 (参考資料)
  いちかわ時の記憶               市川市教育委員会
  現地案内板

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