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大震災で日本から遠ざかる米国人が多い中、
日本に留まって日本文化を研究し続け、しかも国際的な評価も高い米国文化人が、二人いらっしゃる。
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一人は、コロンビア大学/名誉教授のドナルドキーン氏
(Donald Lawrence Keene, 鬼怒鳴門。1922/6/6ニューヨーク生まれ、89歳、東京都在住)。
しかもドナルドキーン氏の場合は、
「東日本大震災で大変心を痛め、被災者との連帯を示すために永住への思いが固くなった。日本は危ないからと、(外資系の)会社が日本にいる社員を呼び戻したり、野球の外国人選手が辞めたりしているが、そういうときに、私の日本に対する信念を見せるのは意味がある。私は自分の感謝のしるしとして、日本の国籍をいただきたいと思う。私は『日本』という女性と結婚した。日本人は大変優秀な国民だ。現在は一瞬打撃を受けたが、未来は以前よりも立派になると私は信じる」と、
2011年9月に東京都北区西ケ原に完全移住し、先月3/8付けで日本国籍を取得した。
16歳でコロンビア大学に入学する程の秀才。比較文学を専攻、日本語と中国語に関心を持つ。
1940年、アーサー・ウェイリー訳の「源氏物語」に感動し、日本文学研究の道に入る。
1951年、コロンビア大学の博士号取得、55年、助教授、60年、教授を経て、1988年には最高称号であるユニヴァーシティー・プロフェッサーに任命され、92年、名誉教授となっている。
一方、日本においては、
1953年、京都大学/大学院に留学し、近世文学、主として西鶴・芭蕉・近松の研究を進めた。
1962年、菊池寛賞。
2002年、文化功労者。2008年、文化勲章・・・外国人学術研究家としては初受章。
近松門左衛門・松尾芭蕉・三島由紀夫・等、古典から現代文学まで研究対象の幅は広く、主に英語圏への日本文化の紹介・解説者として果たした役割は大きい。英語版の万葉集や19世紀日本文学・中国文学のアンソロジー(選集)編纂にも関わった。
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もう一人は、法政大学/国際文化学部/教授のリービ英雄氏
(リービ・ひでお、Ian Hideo Levy, 1950/11/29米国カリフォルニア州バークレー生まれ、61歳、東京都在住)。
1973年より、プリンストン大学東洋学専攻⇒同大学院で、中西進に万葉集を学ぶ。
1977年、同大講師。1978年、柿本人麻呂論で文学博士号⇒同大助教授。 1982年、万葉集の英訳で全米図書賞。 その後、スタンフォード大学准教授。 1989年(39歳)、辞職して東京に定住。 1992年2月刊の小説「星条旗の聞こえない部屋」(講談社)で野間文芸新人賞 1993年から中国通いを始める(〜通算57回)。 1994年、法政大学教授。 1996年8月刊の小説「天安門」(講談社)で、史上初のアメリカ人芥川賞候補 2001年1月刊のエッセイ「日本語を書く部屋」(岩波書店)。 2005年、「千々にくだけて」で大佛次郎賞。
2007年、国際交流基金主催の国際文化奨励賞。 2009年、「仮の水」で伊藤整文学賞。NHKテレビ「日めくり万葉集」に出演。 リービ英雄氏は、微妙な日本語の彩(あや)を理解する、日本人よりも日本人とまで言われる。 「日本語が音に聞いて美しく、漢字仮名まじり文が目で見て美しかった。若い頃に万葉集と英文抄訳版をリュックに入れて大和路を歩き回る体験をした。山部赤人の歌では、山は高いmountainでなく岡(hill)にしか過ぎず、河も雄大なriverとは言い難かった。書かれた風景と実際の風景のズレに直面した。そのズレの中には、むしろ奈良時代の歌人達の想像力が窺えることが分かって来た。そこにはズレがある。古事記は清潔だ。律動や様式を感じる。日本語しか持ち得ないエディトリアリティを感じる。日本語に豊かなイメージがあるからだ。だからフレキシブルな世界像が描けている一語で多意味なのである。西洋や中近東ではピューリタニズムやファンダメンタリズムが跋扈(ばっこ)したのに、そもそも古事記がそのような陥穽(かんせい)を免れているから」と語る。 日本語の問題をセンシビリティとして解こうとした本居宣長にまで共感を寄せて行く。
私のブログ
「リービ英雄が越境する文学」 http://blogs.yahoo.co.jp/tsn_take/393554.html
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そのリービ英雄氏が、万葉人の心を歌う特異な音楽活動を展開している、 万葉歌手の辻友子氏とのコラボレーションを開催する。
「リービ英雄&辻友子
講演・世界の中の万葉集、コンサート・万葉のこころを歌う」第21回
日時: 5/18(金)18:30開場、19:00開演。
お申し込み: かなっくホール 045-440-1211
お問い合わせ: tw2音楽事務所 080-5096-6201(9〜18時) 第1部: リービ英雄の講演「世界の中の万葉集」
第2部: 辻友子の一人オペラ「額田王〜歌に生き、恋に生き」
オリジナル曲「日本の心」
ピアノ伴奏・辻あやか、間奏篠笛・木村コウタ 第3部: 懐かしい日本の歌曲「初恋」・「朧月夜」・「ゆく春」・「この道」・ほか
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辻友子氏
(48歳、神奈川県戸塚区在住)
福岡教育大学音楽課程を卒業。 晋友会合唱団に所属し、親日本フィルハーモニーを始めとする国内、国外の著名なオーケストラとの舞台に立つ。カウンターテノール藤岡宣男に師事しソプラノ歌手としての資質を大きく開花させる。 2004年2月「生まれたてのソプラノ」初リサイタル(以降、11回のリサイタル)を開催し、60数回に及ぶ舞台に立つ。 大和言葉・言霊研究家の木村天山氏に師事し、日本語の語感を大切にした歌唱による「万葉集」のオリジナル曲には定評がある。 藤岡宣男式整体発声法指導者、新舞踊藤乃流所属、三田文学会員。 万葉人の心を歌う辻友子氏は、春を思わせる美しいピアノの音に乗せて、和歌を澄んだ高らかな声で歌う。
「『都会の縄文人』って言われるくらいテンポがずれてる私にとって、ゆったりとした万葉の世界はとても合っている。万葉集の和歌は、人の心を自然に例えて歌うことが多い。雲の動きが人の心の動きを表したり、山が亡くなった恋人の姿になることもある。人の気持ちが自然に溶け込んでいるところが好き。この『大和心』を若い人たちにも伝えたい。歌う時に大切にしているのは、万葉の世界に浸って、日本語の語感を美しく表すこと」と語る。
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ドナルドキーン氏については、震災関連の特集で何度も取り上げられていたので、彼の日本や日本人に対しての思いに恥じないように生きなければ申し訳ないと思っていました*
リービさんと辻さんについて*
ドラにゃんこ先生にご紹介いただきインプットできました*
最近、様々な分野の方の名前がすぐ出なくなりました
出ない理由に2パターンあります。
?覚えていたが忘れた*?もともと覚えていない*(興味が無く、名前を記憶したいと思わない)
リービさんと辻さん
脳が、しっかりと記憶したいと言ってます(^_^)v
2012/4/4(水) 午前 3:02 [ ばばたんちーたん ]
ばばたんちーたんサンの言葉に、改めて引き締まる思いがしました。
2012/4/4(水) 午前 4:34 [ doranyankoドラにゃんこ ]
辻友子さんは、福岡教育大学時代から色情狂として有名な女子でした。
2018/9/28(金) 午後 4:48 [ 同級生 ]