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2月10日付けのAsahi.comに次のような記事が載った。
竹中総務相の私的懇談会「地方分権21世紀ビジョン懇談会」は10日、自治体の破綻(はたん)法制導入を含む地方財政制度のあり方について(1)破綻法制導入前に、地方への権限や税財源の移譲を進めるため10年程度の移行期間を設ける(2)自治体が発行する地方債(借金)の償還を政府が事実上保証してきた現状を見直し、自治体の判断と責任で発行する制度に転換する――などで大筋合意した。新制度移行後の借金で破綻した場合は増税などで住民の責任を問うことも検討する。
また、自治体が自主的に発行した借金が債務不履行になった場合、「最終責任は自治体の意思決定にかかわったすべての人に存することを明記すべきだ。」とも、相応の負担を増税などで住民にも求めるということも視野に入れているようだ。
このことは、地方分権の流れの中で権限や財源移譲すれば、当然その権限行使と運用経営責任も負わなければならないのは当然ではある。だから、破綻をきたす様な首長や議会議員を選んだ住民にも責任があるという理論だと思うが、住民にそこまでの責任を持たせるのであれば、その政策なり施策決定までのプロセスの明確化と、更なる高い情報公開が前提で、現状はそこまでの情報開示と説明責任を果たしているかは疑問である。情報が十分開示されず、内容が良くわからないままに借金を重ねられ、破綻に至った場合に住民が選んだ首長や議員が決定した事だから、その責任も住民にあるといわれても納得できるわけがない。それができなければ、行政のある一定以上の予算決定執行は住民の直接投票で決定して行くしかない。そうなれば、地方議会の存在理由自体も問われる。
いずれにせよ、地方自治体のより透明性の高い情報公開、住民に対する説明責任、行政の経営能力、首長と議会議員の政策立案能力が今まで以上に求められると共に、住民が選挙で選ぶ政治家の選択責任が今まで以上に重くなり、政治家と地域住民の選挙と選挙権行使への意識改革が今後求められる。
もっと住民が地方自治全般に関心を示し、情報開示を更に求め、意見を述べ、政策や施策を共に創り上げて行く意識がないと、自分が暮らす自治体が破綻するというような事態になれば、地域金融機関の経営にも重大な影響が及ぶ。いずれにせよ、地域住民にとって地方の時代は決してバラ色の時代ではなく、自治体の破綻、地域経済の混乱、そして住民への増税と、最悪のシナリオも決してあり得ないことではなくなることを示唆している。地方と都会ばかりでなく、地方の中でも地域間格差が増す時代の到来か?
危機感と焦燥感は募るばかりだ…。
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足利幕府や江戸幕府の封建制度を連想してしまいますね。 自治体の破綻を認めその負担を住民に負わせるということは徳政令のさらに上をいく理不尽な政策ではないでしょうか。 日本の負債を減らすにはまず地方からという考えはわかりますが、もともとは国の一部のトップの独断で増やされた負債を国民に負わせるのは民主主義国家の方針に反すると思います。 自治体の独立に関しては賛成ですが、そのためには地方が独自の伝統や文化を見つめなおし、よりよいものに作りかえ地方が活性化することが必要だと思います。
2006/2/18(土) 午後 5:00 [ Yoshi ]
Yoshiさん<コメントありがとうございます。Yoshiさんの言うとおりだと思います。地方分権の名のもとに中央から地方へお金を回らなくし、更なる負担を住民に求めようとしています。徳政令ですか…。今こそ地方自治体も地域経済も中央からの独立を、本気で考えなくては地方は崩壊して行きます。 徳政令:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%B3%E6%94%BF%E4%BB%A4 (フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
2006/2/18(土) 午後 7:19
自治体の破綻は国の責任です。国の責任で地方は押し付けられて仕事をしてきたことが多いからです。補助金を出すから建物を作りなさいと言われてきたことのツケです。
2006/2/21(火) 午前 8:17
こうのすさん<おはようございます。同感です。しかし、その押し付けを甘んじてというか、歓迎し積極的に受け入れていたのも事実で、地方自治体が国の意向をそのまではなく、地域の実情に即した独自の理念と政策を持たず、言いなりで来た結果が現状では…。しかし、今まではその意向に反することは交付金依存の地方自治体には、なかなか出来なかったからかも知れませんが…。
2006/2/21(火) 午前 9:50
地方で集めた税金は地方で使うようにするのが地方分権の道理だと思うのですが、残念ながらそうはなっていないようです。
2006/2/25(土) 午前 0:09
なるとさん<コメント&トラックバックありがとうございます。地方分権の流れの中、もっと地方から意見とアイディアを出し中央に働きかけていかなければ、結局、中央の都合の良い名ばかりの分権になってしまう恐れが…。
2006/2/25(土) 午前 9:44