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壊れた中国 その1

昨今何かと話題に事欠かない中国、しかもそのほとんどか負(マイナス)の情報ばかり、果して今後中国はどうなるのか…その中国の興味深い分析のコラムです。
    壊れた中国   無秩序国家の惨憺たる状況は10年後も変わらない

                Pete Engardio (BusinessWeek誌、国際シニアライター)
                Dexter Roberts (BusinessWeek誌、北京支局長)
                Frederik Balfour (BusinessWeek誌、香港駐在アジア特派員)
                Bruce Einhorn (BusinessWeek誌、香港支局特派員)

 中国の官僚機構には驚異的な底力がある。どこかの市長が、海を埋め立てて大規模な工業団地を作る計画を発表したとしよう。ほんの2〜3年後にどうなっているか。見渡す限りに工場が立ち並び、道路が伸び、何千棟ものアパートで多くの家族が生活を営み、1万人単位の労働者が「第2期工事」に取り掛かっている…。 
 これが世界が恐れおののく中国の姿だ。人と資本を一気に動員して驚異的なスピードで偉業を成し遂げてしまう途方もない能力こそが、過去30年にわたって年平均9.5%もの急成長を続けさせた原動力である。Tシャツからテレビまで中国はあらゆる分野で輸出大国となり、その消費者市場は世界で最も急拡大している。蓄えた巨額の富によって、南米の鉱物資源や米IBM(IBM)のパソコン部門、米大手投資ファンドのブラックストーン・グループの大量の株式などを買い漁っている。 

 奇跡の経済成長の裏では行政的失敗だらけ

 北京では2008年夏のオリンピックまでにスタジアムや高速道路、ホテルなどを完成させられるか――。もちろんである。しかも、ほとんどの金メダルを獲得するという目標を成し遂げることも請け合いだ。 
 では、その中国政府がなぜ、人体に危険なほどに汚染された海産物や練り歯磨き、医薬品などを輸出する業者を取り締まることができないのか。国内外の専門家から何年も警告を受けていたのにもかかわらずである。嫌になるほど続々と出てくる中国製品に関する報道にその答えがある。 
 すなわち、中国が遂げた「奇跡の経済成長」も、1枚皮を剥げば、行政上の失敗だらけということだ。製品の安全性が問題になっているが、それは北京政府の無能さをさらけ出したほんの一例に過ぎない。製造業から環境問題、著作権、資本市場に至るまで、中国政府がまともに統制できている分野は1つもない。 
 中国共産党はインターネットの検閲は完璧にこなすのに、北京のど真ん中で偽キャロウェイのゴルフクラブや偽アイポッドを売る連中は野放しにしている。1990年代初頭に知的財産権の遵守について米国に確約したにもかかわらずである。 
 上海証券取引所は世界で最も活気のある取引所であり、最先端のペーパーレス取引システムを備えている。だが、90年の設立当時の上場株はわずか8銘柄で“カジノ”同然だった。規制緩和によって上場株は1118銘柄に増加したが、依然として規模の大きいカジノに過ぎない。 
 中国政府は環境対策に積極的に取り組むと公言しながら、深刻な汚染をもたらす工場や石炭発電所の新規建設をやめようとしない。 
 共産党は何十年も社会保障制度の整備について議論してきたが、労働者人口の高齢化が進んでいるというのに、医療、教育、年金などで迫る危機を食い止めるために十分な投資をしているとは言えない。 
 経済協力開発機構(OECD)によれば、研究開発費の支出で中国は日本を上回っている。しかし、その成果はお粗末なものだ。 

 中国の経済成長モデルは限界を迎えた

 こうした様々な問題は、計画経済から自由経済へと驚異的な速さで移行中の国が経験する「成長の痛み」であって大目に見るべきだという意見もある。だが、中国が抱える構造的欠陥の多くが包み隠されたままでいるということが分かってきたのだ。輸出産業を育成し、公共事業を推進する政策は、国内総生産(GDP)を大幅に引き上げたが、同じ政策を続けていては中国経済をもっと高いレベルに押し上げることはできない。経済成長を追求するあまり、誰もが利用できる基本的な医療保障や、環境、安全、企業に対する行動規制などを、国全体に整えるための投資を怠った。
 この状況を変えるためには、多くの経済プロジェクトに投入している資源を大胆にシフトさせることが必要だ。北京政府は経済の過熱を警戒してはいるが、高い成長率を減速させることには極めて慎重である。成長を維持しなければ、毎年労働市場になだれ込んでくる何百万人もの若者に仕事を提供できなくなってしまうからだ。この秋に5年に1度の党大会を控える中国では、成長に水を差すようなことは誰にもできない。 
 「中国の経済成長モデルは、生産拡大というシンプルな考えに基づくものだったが、このモデルはもはや限界に達した」。北京の中国人民大学で経済学を教える陳秀山(チェン・シュウシャン)氏は言う。 
 もっと厄介な問題は中国の権力構造そのものに潜んでいる。北京の共産党中央政治局が政治活動を完全に牛耳っていると言いながら、共産党の地方官僚は社会的にも経済的にも好き放題にやっているのだ。GDP拡大に貢献すれば自分たちの昇進や昇給につながるため、規制を無視したり企業に特権を与えたりすることが横行している。かくして中国には、ほとんど改革不能とも思われる官僚機構が出来上がった。北京の中央政府が飲めない水や息もできないほどの大気汚染などに真摯に取り組んでも、現行制度の中で既得権益を握った何十万人もの党官吏の抵抗に遭って何も変わらない。 
 北京政府は路線転換の必要性を認識している。中国は1兆2000億ドルに上る外貨準備を抱えており、いかなる国もこれほどの額を蓄えた例はない。膨れ上がる貿易黒字は国力の象徴だが、見方を変えれば、輸出への過度の依存、国内消費の弱さ、金融の未熟さを示している。社会福祉の未整備は都市地域と農村地域の収入格差を拡大させ、政治的な“爆弾”になっている。 
 胡錦濤(フー・ジンタオ)国家主席は、儒教を引き合いに出して「調和のある社会」の必要性を繰り返し説くが、要するに今日の中国はその対極にあるということだ。今年3月、温家宝(ウェン・チアパオ)首相は現在の中国経済を「不安定、不均衡、非協調的、持続不可能」と批判した。

地方における官民癒着が中国発展の足かせに

 政府職員の名誉のために言っておくと、彼らは様々な改善策も打ってきた。規制当局は今年に入ってから180以上の違法食品メーカーに業務停止処分を下した。政府機関に合法ソフトウエアの使用を命じる通達を発令したところ、海賊版プログラムの割合は2001年の92%から82%に下がった。北京政府は新たな医療保障の計画を立案し、株式市場の過熱抑制や厳しい環境規制の法制化にも取り組んでいる。また、2006年だけでも3万人近くの官僚が汚職で起訴された。 
 もし改革派が失敗するようなことがあれば注意が必要だ。ワシントンから東京まで世界が前提にしているのは、中国が近代的市場経済へ移行し、責任ある世界市民となる過渡期にあるということだ。しかし、問題をいつまでも抱え続けるなら、製品の安全性を保証することもできず、知的財産権は侵害し放題、環境汚染にも歯止めをかけられない、そんなとんでもない国を巨大な貿易相手としてつき合っていかなければならない。 
 それでも中国は今後何年にもわたって急成長を続けるだろう。だが、行政が機能不全のままで真の超大国になれるだろうか。世界一流の企業を次々に生み出して、欧米の革新力や“日本株式会社”の組織力に対抗していけるだろうか。 
 中国には問題解決のための財源があるし、環境や医療、労働者の安全性などを律する法体系も備わっている。北京政府に絶対的に欠けているのは、辺境の村々に至るまで官僚が国民の経済活動の様々な面で大きな権限を握っている今の政治構造を改革しようという意志である。 
 「中国の法律は世界でも最高水準にあるが、地方政府は企業経営者のご機嫌取りばかりしているので法を厳格に適用することができないのだ」と、和民工社区学院を創立したリュー・カイミン氏は指摘する。加えて、低コスト製品だけでなく革新的な製品を作って世界市場で成功できるということを実証している中国企業はほとんどない。経営陣が展望に乏しく、ハイテク政策に欠陥があるためだ。

“悪魔の取引”から中国は官僚資本主義へ

 中国流資本主義のルーツは、経済成長促進のため1980年代から90年代にかけて行われた“悪魔の取引”に遡る。当時の最高指導者だった故・トウ・ショウヘイ氏が「豊かになること」は悪いことではないと認めたのである。その結果、多くの党幹部が人民服を脱ぎ捨てて金儲けの世界に飛び込んでいった。たいていは取引の仲介や調整で稼いだり、国有資産を掠め取るようなやり方だった。同時に北京政府は地方官僚にかなりの裁量権を与え、教育や医療などの社会福祉を管理できるようにした。条件は2つ。党への忠誠を誓うこと、そして高い経済成長目標を達成することである。
 この構図は、中国の657の市、2862の県、4万1636の郷の隅々まで行き渡っている。官僚の年次業績査定の約7割はGDP成長率を基に算出されるため、幹部連中は地元企業にどっさりと特権を与えようとするのだと、米ミシガン大学の中国専門家ケネス・G・リーバサル教授は解説する。例えば、低利融資、土地利用、免許取得、競争企業からの保護、規制免除などだ。収賄の機会は膨大にあると言っていい。「地元が潤えば自分も潤う。“持ちつ持たれつ”が暗黙の了解になっている。中国共産党なんていう名は返上して中国官僚資本主義党とでも呼んだ方がいい」と、リーバサル氏は言う。 
 誰が企業の所有者なのかが曖昧なことが、利害関係を複雑にしている。公式発表によると、国有企業は20年前には全体の80%を占めていたが、現在は全体の3分の1に減っている。しかし、この統計はまやかしだ。北京の省庁直轄の企業しか含まないからだ。実際には、中国企業の多くが地方政府と資本関係を持っている。経済が成長すれば官僚も個人的に潤うという政策は、ある面では非常にうまく機能してきた。巨費を投じた産業計画が記録的な早さで完遂し、インフラは速やかに整備される。欧米でアルミニウム精錬所を建設するには4年かかるが中国なら1年もかからないと、米国際経済研究所のダニエル・H・ローゼン氏は言う。
 文字制限のためその2に続きます。

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