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先月発行の「サライ 日本一の蕎麦」を見ていて興味を持った店。
あれ、こんな老舗蕎麦屋知らなかったなと思う。
浅草橋にある安政元年(1854)創業の「江戸蕎麦手打處 あさだ」(http://www.asada-soba.co.jp/contents/about/)に初見参。地図を見てもはっきりしないのでNAVIに頼って歩きはじめたがかえって道に迷ってお店に電話、周りがうるさくてよく聞こえない。ようやくたどり着く。大まかな位置関係が分かれば何でもないところ。入口は狭いが、1、2階で58席と結構大きな店である。
2階に案内される。辛口で評判いいと勧められて「加賀鳶」をぬる燗で、こけおどしのような錫でできた大きなお銚子がどんと出てくる。頼んだのは1合だが、2合は入れなければ。
取り敢えず、関西出身というお姐さんと食べるものを相談しながら選ぶ。普通の蕎麦屋と違って蕎麦前の種類が豊富。まず、泉州「水茄子浅漬け」、沖縄産「茶豆風の枝豆」、栃木産「肉厚椎茸網焼」をオーダー。
茄子は、大の苦手、しかし漬物は大好き、特に、泉州の水茄子は最高。大振りの茄子がたっぷり。自分の好みから言えば、もうほんの少し漬かった方が良いな。しかし、残念なのは、水茄子に最も大事な和がらしが付いていない、お姐さんに聞いてみるが料理場にもないという。「それじゃコンビニで買ってこようか」と、憎まれ口をきいて諦める。
店を出る時、女将にメモで和がらしが欲しいと紙に書いて渡す。「うちは、辛子はないんです」。産地で好まれている食べ方にもう少し気を配ってほしい。小茄子のからし漬けもあるでしょう。明日の漬物にはピリッとくる辛子が会うのです。
沖縄産枝豆は、″茶豆風″とつけた理由が分かる美味さ。栃木の「椎茸」は、熱々であれば嬉しいが。冷めていた。塩を振った肉厚の椎茸のエッセンスが汗のように笠の裏側に滲んできたタイミングで食べると最高。
「天然岩牡蠣」は、小粒であるが、さっぱりした味の中にミルキーな味も楽しめる。ただ、何故、富山産かは残る。
品書きをみると「そばがき」と「揚げそばがき」がある。お姐さんに「どっちが評判が良い」と聞くと「是非、揚げそばがきを食べてください」と勧められるまま「揚げそばがき」。小さな稲荷寿司のようなそばがきが6個。メッシュの細かい粗碾きのそば粉のそばがきは餅のような感じ。粗碾きそば粉のそばがきとしては上品すぎて少し物足りない。
「ゴーヤと新玉葱のかき揚げ」はふわっと上がった中でゴーヤの苦みがかなりマイルドになってとても楽しい取り合わせ。塩で食べたが個人的な好みで言えば天つゆも欲しい。
杉の経木に載った香ばしい蕎麦の実とねっとりしているがなめらかな「みそ杉板やき」と「シーザースサラダ」。気が付いたら、割り箸も杉で「江戸蕎麦手打處」と「あさだ」の小さな文字の焼印、洒落ている。
現在の8代目が5年ほど前から十割蕎麦に切り替えた。
“蕎麦粉は、主に北海道・茨城・福井の純国産の蕎麦の実を仕入れています。 〆はもちろんせいろそば。つるっとした蕎麦。どこかの蕎麦に似ていると思ってふと思ったのが上野の「蓮玉庵」。あまり濃くない汁もよく似ている。
杉浦日向子さんが「まつやのそばには角がある」と、評したがそれと正反対。
茹で方に寄るのか、もう一度行って確かめてみたい。
料理にいろいろ注文を付けたが、期待が大きいと思ってほしい。ゆっくり楽しめる居酒屋である。
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水茄子の漬物には和からしなんですね。
読んでいるだけでも楽しい。
2015/8/22(土) 午前 5:33 [ 黒究。 ]