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民法債権の各論を勉強されている人なら、不法原因給付(708条)は理解していると思います。 今日はその手前の条文の不当利得について。 <債務の不存在を知ってした弁済(705条)> 債務がないのに弁済した者が、その当時債務の存在しないことを知って任意に支払ったような場合、そのようにわかっていて支払った者を保護する必要は乏しいとして、不当利得返還請求を認めない。 逆にいえば、強制執行を免れるためとか、強迫により給付した場合は不当利得返還請求は発生します。 <期限前の弁済(706条)> 期限の到来前に債務を弁済した結果、その期限が来るまでの間の利息相当分の損害については、錯誤で弁済をしたときにかぎって返還を認めるというもの。 <他人の債務の弁済(707条)>
他人の債務を自己の債務と誤認して弁済した場合、債権者が善意で証書を滅失させもしくは損傷し、担保を放棄し、または時効によってその債権を失ったときは、弁済者は不当利得を理由として給付した物の返還請求はできない。誤認した弁済者より、それを有効な弁済と信じた債権者を保護する趣旨です。ちなみに、弁済者が不当利得返還請求権を失ったとき、弁済者は事実上債務が消滅して利益を得た債務者に求償権を行使できます(2項)。 |
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