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今月11月23日中国政府は唐突に、東シナ海に戦闘機の緊急発進(スクランブル)の判断基準となる「防空識別圏(ADIZ)」を初めて設定したと発表。「識別規則に従わない外国の航空機には武力措置を講じる」と警告した。問題はその地域に尖閣諸島が含まれていることだ。
<中国政府が新たに設定したADIZ> 中国が設定したADIZは、太平洋戦争後、米占領軍が設定しその後日本が引き継いでいるADIZとかなりの部分が重複する。 日本及び米国政府は直ちに、中国政府に新たに設定したADIZを強く非難し撤回を要求。今回中国政府が設定したADIZは無視すると発表した。当初日本の航空各社(ANA、JAL)は、万が一のリスク回避するため中国の設定したADIZ)を通過する航空機の飛行計画提出していたが、26日、日本政府の要請に応じ27日から飛行計画の提出を取りやめることにした。 これは恐らく米国側から、もし日本の航空会社が飛行計画を中国政府に提出すると、中国のADIZを認めることになるから提出をしないよう日本政府に求めた結果だと思われる。 そして今日11月26日朝(日本時間)、米軍は中国政府に通告することなく、通常の訓練飛行だとして2機の戦略爆撃機B25を、武装も、護衛戦闘機も伴わずグアムから飛び立たせ、尖閣列島の上空を飛行し中国側が設定したADIZを通過した。 <米国戦略爆撃機B52> この米軍爆撃機B25による尖閣列島上空の飛行について本日27日、中国国防省は「ADIZ内飛行の全過程を監視していて、中国は防空識別圏を効果的に制御する能力を備えている」と表明した。しかし中国からのスクランブルはなく、どこまで把握できていたか疑念が残る。米軍によるB25の飛行は、中国の監視体制の確認の意味も大きかったと思われるる 尚、日本の航空各社は、今日から飛行計画を提出することなく従来通りの運行をしている。 この中国の新たなADIZの設定はオーストラリア政府も強く批判しており、ビショップ外相は26日、 「東シナ海の現状を変更する、いかなる威圧的かつ一方的な行動にも反対する」と中国政府に対しかなり強い声明を発表した。 しかし、何故習近平政権は米国はじめ近隣諸国から強い反発がでることがわかりきった事を敢えてするのだろうか? ADIZを中国が新たに設定しても何のメリットもない。ただ国際的な孤立化を深めることに陥るだけである。 一般論として、韓国政府の最近の動きもそうだが、近隣諸国に強く出るのは内政に大きな問題を抱え、人心を外に向けさせようとする時によくやる手段である。しかし今回の唐突なADIZの設定表明は、余りにもリスクが高く、日本というより米国政府に楯突くことになり、そこまでのリスクを侵さなければならないほど、習近平政権は行き詰っていると考えざるえない。 先月28日に天安門広場で起きた自動車突入事件について、トルキスタン・イスラム党と称するイスラム武装組織がインターネットで 「聖戦」だと声明を発し、今後の新たな攻撃を予告した。 また北京をはじめとする都市での大気汚染もますます悪化。共産党幹部の汚職などの腐敗も常態化し、中国国民の共産党政権に対する不満は頂点に達している。習近平政権は内心では何時人民の一斉蜂起、軍内部からのクーデターが勃発しないか眠れない夜を過ごしているのでないだろうか。 中国三千年といっても日本のように政権は変われど天皇制が維持されてきた国と異なり、複数民族による支配層の交代が常に行われたのが中国大陸で、中国共産党による支配も1949年から今日までたかだか64年に過ぎない。この地でいつ政変が起きても全く不思議ではない。 |
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